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グローバルの流儀

グローバルの流儀 フジサンケイビジネスアイ紙 特別対談シリーズ『グローバルの流儀』は、弊社代表の森辺がグローバルで活躍する企業の経営トップにインタビューし、その企業のグローバル市場における成功の原動力がどこにあるのか、主要な成功要因(KSF)は何かなど、その企業の魅力に迫る企画です。本企画は2015年にスタートし、今年で4年目を迎えます。インタビュー記事は、新聞及び、ネットに掲載されています。


Vol.28 サラダとタマゴの魅力を世界へ広げるリーディングカンパニー

キユーピー株式会社 代表取締役社長執行役員 長南 収 氏
Vol.28 サラダとタマゴの魅力を世界へ広げるリーディングカンパニー

東京都渋谷区に本社を構え、2019年に創業100周年を迎えたキユーピー株式会社。 言わずと知れた、マヨネーズをはじめとする調味料を主力商品とする食品メーカーだ。 まだ日本が貧しかった時代に、「日本人の体格と健康の向上に貢献したい」という思いで「キユーピー マヨネーズ」が誕生した。 現在、「食を通じて社会へ貢献する」という創始者の精神を受け継ぎながら、マヨネーズにとどまらず、 サラダや総菜、タマゴ、健康食品へと事業を広げている。 1982年米国で初めて自社の拠点を設けて現在に至っている海外展開、次の新たな100年への想いとは――。 代表取締役 社長執行役員の長南収氏に話を聞いた。

体位の向上のために誕生した日本初のマヨネーズと、マーマレード

森辺: 御社は2019年、創業100年という記念すべき年を迎えられました。 この100年を振り返り、御社の歴史についてお聞かせください。

長南: 当社は1919年、「食品工業株式会社」として現在の東京都中野区にて創業しました。 ソース類や缶詰などの製造を行う会社です。 創業時の取締役の一人である中島董一郎が、後に「キユーピー マヨネーズ」を生み出し、当社の成長において中心的役割を担います。 中島は1910年代、当時の農商務省の海外実業練習生としてイギリスとアメリカに約3年間滞在し、 そこで「オレンジマーマレード」と「マヨネーズ」に出会って感銘を受けたそうです。 中島は日本人の中でも小柄な体格でした。 欧米人を見て「何でこんなに体格が良いのか?」と考えた時、やはり栄養化の高いものを食べているからではないか、と。 「チャンスがあれば、美味しくて栄養価の高いマヨネーズを、日本の食生活の必需品となるまで普及させたい」と強く思ったそうです。

その後、日本では1923年に関東大震災が発生。その復興の中で生活様式が洋風化する様子に、中島は食卓にも変化が訪れるだろうと考え、 食品工業株式会社でマヨネーズの製造に向けて動き出しました。 1925年、「日本人の体位向上に貢献したい」という想いで、栄養価の高い卵黄タイプの「キユーピー マヨネーズ」を発売。 ブランド名やロゴマークには当時、人気だったキャラクターの「キューピー」を採用しました。

1932年、中島のもう一つの目標だった「アヲハタ ママレード」を発売。 1941年にはマヨネーズの出荷量が約500トンに達し、製造量が増えるにつれ、卵白の需要創出に迫られます。 これが現在のタマゴ事業やそこから派生したファインケミカル事業の原点となります。 1957年、「食品工業株式会社」を「キユーピー株式会社」に社名変更。 1958年には日本で初めてのドレッシングである「キユーピー フレンチドレッシング(赤)」を製造、発売しました。 現在では長寿番組となっている「キユーピー3分クッキング」の放送を開始したのが1962年です。

そして1975年、海外事業部が設置されたことを機に海外展開が広がっていきました。 1999年にパッケージサラダの販売を開始。 その後も時代のニーズに合わせた商品開発や新たな提案などをし続け、現在に至ります。

社是、「楽業偕悦」をはじめ、脈々と受け継がれる理念が全ての基本

森辺: 御社が創業100年を迎えることができた背景には、どのような原動力があったんでしょうか?

長南: もちろんブランドや商品を磨いてきたことは事実ですが、やはり当社ならではの考え方や理念、これに尽きると思います。 創始者から脈々と受け継がれてきた社是が「楽業偕悦(らくぎょうかいえつ)」。 志を同じくする人が、仕事を楽しみ、困難や苦しみを分かち合いながら悦びをともにする、という考え方です。 私が入社した1980年には名刺に肩書きがなかったんですよね。社長を含め、みんなが「さん」付けで呼ぶという文化でした。

森辺: いい文化ですね。 今では増えてはきていますが、そんな早くからやられていたんですね。

長南: 今は名刺に肩書きを記載していますが、「さん」付けで呼び合うのは変わっていません。 上司でも間違ったことを言う場合はあるし、新入社員の方が正しいこともある。 肩書きでは仕事をせずに、ともに楽しみながら働くというのが当社の伝統です。 当社ではお互いに誰もが「それは違うのでは」と言える立場である、との考えです。 当社のユニークな特徴の1つですね。

絶え間なく、世の中の変化やお客様のニーズを捉えながら、新たな食の提案や挑戦を愚直に続けてきたことが、 現在の事業規模へと拡がり、今日に繋がっのだと思っています。

森辺: 長南社長のおっしゃる「正しいこと」には、どんな定義があるんですか?

長南: 例えば、他社の真似を簡単にしないことですね。 マヨネーズやドレッシング、ミートソース、介護食、カット野菜も当社が国内で初めて出した商品です。 他社が専業でやっている分野に、我々が簡単に参入することはしません。 売れればいい、儲かればいい、という目先の利益で動くような考え方は当社にはないためです。 ただ、他社の分野であっても、もし今、お客様が現状に不満や要望を持っていて、それが当社の技術で解決できるのであれば、参入を考えるでしょう。 当社の最大の原動力は「社是」「社訓」です。 当社の社訓には、「道義を重んずること」、「創意工夫に努めること」というものがあります。 その理念を創始者から脈々と受け継いでいます。

森辺: すごいですね。 食品の分野では、市場規模が大きくなると、トップの商品に続けとばかりに類似した商品を発売するケースが多いですからね。

長南: もう一つ、当社には、「良い商品は良い原料からしか生まれない」という原料に対する強いこだわりがあります。 例えば、マヨネーズの主原料の一つである油。 当社が使っている油は「キユーピースペック」と呼ばれる品質基準に基づいて精製された植物油を使用しています。 原料はお客様にははっきりと見えるものではありませんが、見えないところであっても食品メーカーはお客様を裏切ってはいけない。 これが創始者から脈々と受け継がれた原料へのこだわりです。 油の品質を維持するためにグループで輸送も行っています。

森辺: なるほど。 本当に全てが理念で貫かれているんですね。

マヨネーズから派生したさまざまな商品やサービスを世の中に発信

森辺: キユーピーといえばほとんどの人がマヨネーズをイメージしますが、実は2018年度の売上高5,735億円のうち、マヨネーズの売上はほんの10%なんだそうですね。

長南: キユーピーのブランドイメージというのは、わずか10%ぐらいで作り上げられているというのが実態なんですね。 マヨネーズ以外の調理・調味料、サラダ・惣菜、タマゴ、ファインケミカル、物流事業が90%を占めています。 今後も、いつの時代もキユーピーというブランドと商品を、より磨いていかなければならないといえるでしょう。

当社の「キユーピー マヨネーズ」は発売当初から卵黄だけを使用しています。 それは、そもそも日本人の体位向上に貢献するという目的があり、そのためにはより栄養価が高い卵黄にこそ価値があると考えたからです。 あえて難しい製法に挑んで卵黄タイプにしたわけですが、これが当社が生き残った最大の武器にもなりました。 なぜかというと、もし当社も全卵タイプのマヨネーズを作っていたら、他社がマヨネーズ市場に参入してきた時に勝負できなかったかも知れません。 卵黄タイプのマヨネーズを作ることで発生する卵白をいかに有効活用するか、創意工夫をし続けたことで伸長させることが出来、 現在のマヨネーズのシェアは世界第3位となっています。

マヨネーズを含む調理・調味料事業以外の事業も伸長してきています。 先程も触れましたが、その1つがマヨネーズから派生したタマゴ事業です。 マヨネーズは発売当初はまだ認知されておらず、発売に苦労しました。 そのため卵白の発生量は少なかったのですが、、マヨネーズの生産量が増えるに連れ卵白の発生量も多くなります。 「マヨネーズ事業を成功させるには、この卵白を何とかしなくては」との必要性に迫られます。 有効活用を模索し、一升瓶でかまぼこ屋さんなどに売り出すなどします。 そして現在では卵を割って殺菌した液卵や、オムレツなどのタマゴ加工品の販売まで展開し、 キユーピーグループとして年間25万トンのタマゴを扱う事業になりました。 タマゴ事業は国内1位となり、アメリカのメーカーに次いで世界2位という規模です。 売上の拡大をはかりながら、世界一をめざしていきたいと考えています。

森辺: ちなみに、ドレッシングも今、御社は世界で2位なので、これも世界一が視野に入りましたね。

長南: これからもしっかりと磨き続けていきたいと思っています。 そして次にサラダ・惣菜事業。サラダはマヨネーズを多く使うことと中食事業の拡大が期待され、この事業をスタートさせました。 物流事業は、こうしたさまざまな食品を安全・安心の品質でお客様のもとへお届けするまでが仕事、だと。 現在、冷凍、冷蔵、低温、常温の4温度帯の物流網を整え、お届けしています。 そして、生命誕生に必要な要素の多くを含むタマゴの有効成分を取り出して活用したいという想いから生まれたのがファインケミカル事業。 レシチンや卵殻膜から健康食品を作るなど、新しい機能性商品を生み出しています。

森辺: さまざまな事業が、マヨネーズから派生しているんですね。

食の主役化と他社との協働により、「2030ビジョン」の達成へ

森辺: 御社の国内事業の中期経営計画に「持続的成長を実現する」とありますが、御社の長期ビジョンやサステナビリティ目標についてお話を伺えますか?

長南: 最も長期のビジョンとしては、100周年を迎えた当社の次の100年という話になりますね。 ですが、100年前にサラダがなかったように、100年後の人々がどんな生活を送っているのかを想像するのは難しい。 ただ、「次の100年もキユーピーの商品がお客様のニーズに応え、食卓を笑顔にしている会社でありたい」という気持ちは変わりません。 だから、ひとまず2030年を長期の目標として、「キユーピーグループ 2030ビジョン」を策定しました。 これは、当社が「めざす姿」として定めている、『「おいしさ・やさしさ・ユニークさ」』をもって世界の食と健康に貢献する』を実現するために、 私たちが2030年にどうありたいかをまとめたものです。

世界・お客様・社会の3つの視点から食で多くの方々に笑顔をお届けできる存在でありたいという想いを込めるとともに、 ビジョンを通してめざす姿の実現に向けた取り組みを進めていきます。

そして、この2030ビジョンは、実は現在の役員ではなく、2030年に前線で旗振りしているだろうと思われる人たちが中心になり作成しているのです。 その人たちが述べ400時間、仕事を抱えながらずっと1年にわたって作り上げてきました。

森辺: 現場の若手の中心人物で構成されたメンバーなんですね。 将来、中心になる人たちと現在の経営陣が意見をぶつけ合って、長期のビジョンやサステナビリティの目標が出来上がっているのはなかなか素晴らしい取り組みです。 御社の社是、「楽業偕悦」の精神に通じるものがありますね。 そして2030ビジョンを達成するための施策の1つが、「サラダとタマゴのリーディングカンパニー」としての「食の主役化」への取り組みなんですね。 サラダといえば一昔前までは脇役、言ってしまえばステーキの付け合わせ程度でしたが、今では健康を気遣う方の夜の食事、主役級に格上げされました。

長南: これからの日本の最大の課題は「健康長寿」です。日本人の平均寿命は世界第2位ですが、 元気に暮らせる健康寿命は平均寿命より、女性で約12年、男性で約9年短いという事実があります。 元気にいきいきと暮らすためには、いろいろな食品をバランス良く、よく噛んで食べることが大切。 当社は脂質・エネルギー源であるマヨネーズ、ビタミン・ミネラル・食物繊維を多く含むサラダ、 良質なたんぱく質を含むタマゴで健康長寿を支えていきたいと考えています。

また、グループ協働の取り組みだけでなく、他のメーカーとも協働しながら、 他社の商品であるいろいろな肉や魚と当社のサラダなどを掛け合わせることで、さらに消費者のニーズにお応えできるようになりたいと考えています。 このように他メーカーの力をお借りしながら取り組んでいきたいですね。 そのためには、「今の食卓はどうなっているのか」を考えなければなりません。

今は徐々にお客様がスーパーやコンビニに足を運ぶ機会が少なくなり、宅配に移行してきています。 以前は社員に「売場を科学しよう」と言ったものですが、これからは「食卓を科学しよう」と。 消費者が朝昼晩、何を食べて、冷蔵庫にはどんなものがストックされているのか。 そして、どんな不満があるのか。 そういうことまで突き詰めていくのが、「食卓を科学する」ということだと考えています。 その結果、初めて消費者のニーズに応えることができるんですよね。

森辺: 食品メーカーでは一般的に、日本が少子高齢化により人口が減少していくと、物理的に胃袋の数が減るので、 当然食品を食べるケースも減っていくだろうという見方をされます。 しかし、長南社長のお話を聞いていると、サラダの主役化だったり、食卓を科学することだったり、 高齢化社会においても層の厚いところにターゲティングがフォーカスされているので、人口の減少が売上の減少に結びつくような印象を全く持ちませんでした。 「日本の高齢化社会においてどう健康を作るか」というところに向いているので、むしろ売上が増していくんじゃないかという気がします。

長南: 当社が介護食にいち早く取り組めたのは、早い段階から「将来的には少子高齢化社会になる」と見据えたることからです。 またパッケージサラダも、おそらく専業主婦が減り、共稼ぎの家庭が増えていくだろうと予想して発売したもの。 種まきはもう20年、30年とかけてやってきているわけです。 当社の一番の強みは、家庭で食べる内食、コンビニや惣菜店で買って食べる中食、それからレストランや居酒屋といった外食、全てにかかわっていることです。 内食、中食、外食に刺さっているメーカーは他にはあまりないでしょう。

さらにまた、ベビーフードから介護食までやっているのも当社の特徴です。 このユニークさが、2030ビジョンに策定した通り、 「世界」「お客様」「社会」の3つの視点全てをパートナーとして提案できる唯一のメーカーなのではないかと自負しています。

日本で培った技術を各国の食文化に合わせ、地道に東南アジアへ展開

森辺: 次に海外事業についてお聞きします。 御社は中期経営計画で「海外事業の成長加速を実現する」と策定していますね。 その概要について教えていただけますか?

長南: 当社はまだまだ、海外のウェイトは全体の8%ぐらいですから、まだまだグローバルといえる規模ではありません。 現在、成長を加速させようと取り組んでいるのは、中国と東南アジアです。 特に中国では4つ目の工場を設立し、いよいよ2020年夏頃から稼働するので、中国は当社の海外事業の大きな核になるでしょう。 中国ではもともと生野菜を食べる文化がなかったのですが、近年は中国人にもメタボが増えてきているので、生野菜を食べる習慣が根付いてきました。 とは言えまだマヨネーズもドレッシングも使用率はまだ低く、可能性はものすごくあります。 潜在的な市場ポテンシャルはあると考えており、エリア毎の食の嗜好をとらえたメニュー提案や商品開発を進めるなどして展開していきたいと考えています。

東南アジアでは、タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシア。 最近ではフィリピンに販売会社を新設しました。 このようなサラダの文化がないところへサラダをしっかり提案しながら広めていくというのは、非常に当社らしい方法だと思っています。 多少時間はかかりますが、日本で培った技術を生かし、各国の食文化に合わせた工夫をすることで、地道に東南アジアへ広げていくつもりです。 ただし、中国で黒字が出るまでには7年くらい以上かかりました。 今までのノウハウを生かしながら、東南アジアでは5年ぐらいを目安に、利益が出せるよう伸ばしていきたいですね。

森辺: 海外は安易に出て大やけどするのではなくて、一歩一歩着実にステップを踏みながら、キユーピーらしくやっていくということなんですね。 長南社長のお話を聞いていたら、次の100年には、きっと世界の食卓にもキユーピーがなくてはならない存在になっていくだろうと容易に想像できました。 御社の今後の長期的なグローバル市場におけるお考えや方向性についてお聞かせください。

長南: マヨネーズの先進国は欧米でしたが、それから加工して磨き上げていったのは当社だけの技術であり歴史です。 だから、これから先も名脇役であるマヨネーズやドレッシングに磨きをかけると共に、サラダやタマゴの「食の主役化」を拡げ、世界にアプローチしていきたい。 日本人の健康長寿に、私たちの得意分野であるサラダやタマゴで貢献したいと考えています。 日本での成功を糧に、世界の食と健康に貢献できるよう、サラダとタマゴの魅力を世界へ広げるリーディングカンパニーを目指していきます。

ゲスト

長南 収

長南 収 (ちょうなん おさむ)

キユーピー株式会社 代表取締役社長執行役員

Osamu Chonan, Kewpie Corporation

1956年山形県生まれ。1980 年に鹿児島大学水産学部を卒業し、キユーピー株式会社に入社。2001 年仙台支店長、2006 年広域家庭用営業部長、2008年大阪支店長、2012 年東京支店長、2013年執行役員 東京支店長、2014 年取締役 広域営業本部長、2016年常務執行役員 サラダ・惣菜事業担 当を経て、2017 年より現職。

インタビュアー

森辺 一樹

森辺 一樹(もりべ かずき)

スパイダー・イニシアティブ株式会社 代表取締役社長兼CEO
法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科 特任講師

Kazuki Moribe, SPYDER INITIATIVE

1974年生まれ。幼少期をシンガポールで過ごす。アメリカン・スクール卒。帰国後、法政大学経営学部を卒業し、大手医療機器メーカーに入社。2002年、中国・香港にて、新興国に特化した市場調査会社を創業し代表取締役社長に就任。2013年、市場調査会社を売却し、日本企業の海外販路構築を支援するスパイダー・イニシアティブ株式会社を設立。専門はグローバル・マーケティング。海外販路構築を強みとし、市場参入戦略やチャネル構築の支援を得意とする。大手を中心に17年で1,000社以上の新興国展開の支援実績を持つ。著書に、『「アジアで儲かる会社」に変わる30の方法』中経出版[KADOKAWA])、『わかりやすい現地に寄り添うアジアビジネスの教科書』白桃書房)などがある。