森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日は、スターバックスとタリーズについて、最近思うことをちょっとお話したいなと、マーケティングの観点でお話したいなというふうに思うんですが…。
僕、コーヒーが好きで、毎朝会社に行く前に、最近はスターバックスなんですけど、スターバックスに寄って、今は夏なので「アイスダブルトールラテ無脂肪」を買って会社に行きますと。もう1杯ぐらい飲むのかな。最近ね、夕方以降は飲むのをやめていて。なんかね、夜中におしっこ何回も行くんですよね。これ、歳取ったら、おしっこに何回も行くとかっていうのをよく聞くんで、僕、病院の先生にね、自分の主治医に相談したら、「いや、森辺さん、それはコーヒーです」と言われて、「えーっ、そうなの?歳じゃないの?」と思ったんですけど。「コーヒー、夕方以降飲んでいるでしょう」と、「はい、飲んでいます」「それ、やめてください」と言ったら、治った感じがあるんでね。僕の息子がね、めちゃめちゃおしっこかたくて、寝る前におしっこさせるんですけど、おねしょしたことがないんですよね、ほぼね、ほぼ。1回2回、おしっこを寝る前にしないでおねしょしちゃったみたいなことはあるんですよ。あと、遊んでいて、起きているんだけど、遊んでいてトイレ行くの面倒くさくて、遊びたい、遊びたいで、ああ、出ちゃったみたいなのはあったんですけど、寝ているときにおしっこというのはなくて。7時ぐらいに、7時8時におしっこしてね、朝起きて、なんか学校行く8時9時ぐらいまでおしっこしないんですよ。体悪いんじゃないかなっていうぐらいかたくて。その反対でパパは夜中に4回ぐらいおしっこ起きるみたいな、それはコーヒーだったという。関係ない話をすみません。(笑)
コーヒー行くんですけどね、いや、実は僕ね、コーヒーって、いや、何を話したいかと言うと、スターバックスのモバイルオーダーという仕組みの素晴らしさ、スターバックスはマーケティングに長けているという話をしたいんですけどね。僕ね、コーヒーを純粋に比較したときに、もう今では完全にスタバのほうがおいしいと感じちゃうようになってしまったんですけど、そもそもね、コーヒー自体は僕はタリーズのほうがおいしいと思っていたんですよ。なんかね、スタバのラテは、僕、コーヒーってダブルで頼むんですね、ダブルトールラテって。ダブルショットで頼まないと、なんか牛乳臭くて嫌で。スターバックスとタリーズのコーヒーを飲んだときに、どうもスターバックスのコーヒーは牛乳臭いと。それで僕はタリーズのコーヒーをずっと飲むようにしていたんですよね。「タリーズのほうが圧倒的においしいじゃん。なんでみんなスタバスタバ言っているんだろう」というふうに思っていて、タリーズを飲んでいたと。
そうなんですけど、ある日、スターバックスのモバイルオーダー、うちの妻がね、モバイルオーダーを使っていて、「なんかまた、ややこしいアプリ、携帯に入れて何かやっているな」と思っていたんですけど、並ばないでパンパン買ってくるわけですよね。「何なんだろう、これ、すごいな」と思って僕も試しに入れてみて。このモバイルオーダーって、いわゆるアプリで1万円とかのデポジットを入れて、そこでオーダーするんですよ。近くの、例えば僕だったら朝、広尾のとか、麻布十番のスタバで、どっちかで買うんですけど。そこで買って、家を出たときに注文しておくと、3分5分ぐらいでもう用意されているんですよね。だから、朝、レジに並ぶ必要がないし、待つ必要がないと。僕、スタバもタリーズもそうなんですけど、オペレーションで頼んで、すぐ払いたいんですね。ピッてSuicaで、頼んだらピッてやりたいんだけども、頼んでから「少々お待ちください」と言って、カップに名前書いたりとか、向こうで指示出して、指示出して、全部指示出して、最後に払わせるので、それまでずっと払いたいのに携帯を持ってピッの機械の前で待っている、あのオペレーションやめてくれと。「払うのを先にしてくれ。指示はあとから出してくれ」と、こう思うんですよね。注文を受けた人からつくる人への指示ね。たぶんそう思っている人は結構多いんじゃないかな。男の人でせっかちな人はね、頼んだらピッ、あとは待つみたいな、それが、頼んだら、指示をする間待たされてピッ。それで、そこからつくるの待たされるみたいな、それが嫌で。モバイルオーダーをしたら、めちゃめちゃいいわけですよ。待つ必要ないので。うわ、すごいなと思って。僕はもう完全にスタバのモバイルオーダーに、とりこになってしまって。待たなくていいですから。
スタバを飲んでいたらね、今度これがまた不思議で、タリーズのラテのほうがおいしいと思っていた、あれだけ、10年ぐらい僕はそう思っていたんですよ。思っていた僕が、舌が慣れさせられてしまって、スタバのラテに。「スタバのほうがおいしい」と思ってしまっているわけですよね。むしろ、今、タリーズを飲むと「ちょっと苦いな」と思ってしまうぐらいに、スタバの「ダブルトールラテ無脂肪」が心地良いと。結局、人間の舌なんて、味覚なんて、慣れなんですよね。これは世界各国で、自分の生まれたときにこれ食べ続けているから、それをおいしいと感じるわけで、基本的には慣れなんですよ。僕の舌はスタバのラテに慣らされてしまって。
タリーズって、いまだにモバイルオーダーやっていないんですけどね。このモバイルオーダーによってどれだけの売上が顧客がスタバに移ったかなと思って。だって、並ばないで、ピピピピッ、ピピピピッとかって言って、チーンチーンと言っていましたよね、スタバのレジの奥のつくるところでね。あれでひたすらロボットのようにつくっている人がいるわけですよ、モバイルオーダーで。たぶんね、そのうちつくるのが機械になってね、半自動になったりすると思うんですよね。それでモバイルで頼んで、チーンチーンで受け取るって、こんな効率のいいことはなくてね、レジ打ち要らないし、並ぶこと必要ないし、こんなストレスフリーないよねと。しかもね、なおかつプリペイドなので、先にお金をもらえてしまうわけですよ。このキャッシュがものすごくて、使わないでそのままにしておく人みたいなのもある一定量いるので、これ、プリペイドが増えれば増えるほど、ある一定の金額はね、何%か分かりませんよ、何%か分からないけど、ある一定の金額は、もうこれはただでもらってしまうようなものになってしまうわけですよね。だって、使わないから、絶対に。プリペイドなので、常にキャッシュは潤沢、なおかつ顧客が、これ先に入ると。これは大手のコンサルファームと一緒にこのビジネスモデルをつくったんじゃないかなと、これは僕の予測ですけど、分からないですけどね。なんだけど、まあ、素晴らしいシステムだなと思っていて。
いまだにタリーズはそれを導入していないけどもね、僕の予想はね、圧倒的に顧客を取られていると思うんですよね。なので、モバイルオーダー、素晴らしい。このちょっとしたね、このことで僕はもうタリーズには戻れないんですよ。だって、利便性でスタバ、味で慣れさせられてしまっている、あれだけタリーズが好きで、ずっとですよ、僕たぶん10年以上タリーズ派だったのに、それが変わってしまうぐらい、このモバイルオーダーのすごさ。マーケティングはね、これで言ったらブランドスイッチが起きてしまっていて、こういうテクノロジーとの組み合わせ、見過ごしちゃ駄目だよなって思った事例でございました。以上になります。
今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。