森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日も引き続き、バングラ、ダッカとシンガポールの話もするかな、しようかなというふうに思います。昨日の朝帰ってきたのでね、まだ、ちょっとこれがいつ放送になるのかあれですけど、記憶がフレッシュなうちに感じたことを皆さんにシェアできればなというふうに思います。
前回お話した通り、バングラが、今までもね、ベトナムとかもそうだったんですけど、ブームって何回もあるんですよね、4回5回6回ってあって、そのブームのたびに縮小して、またブームでブームでとそのブームをくりかえしてね、株価のグラフと一緒ですよね、上がって下がって、上がって下がって、ただ相対的に少し引いて見たらガーッと上に上がっていっているということなので、まあまあ、上がり下がりで一喜一憂しないということが非常に重要なんですけどね、新興国市場を見るときには。ただ、バングラデシュもだいぶ本流の上がり方に近付いてきているのではないかなというのを感じましたよというのを前回させてもらって。
実は今回いくつかの財閥系のグループ企業と言うんですかね、コングロマリット企業のオーナー一族とお会いをしてきてすごく感じたのは、かつて数十年前のASEANのインドネシアとか、フィリピンとか、タイとか、そういった企業の財閥にまだ比較にならない規模なんですけど、ただ、将来きっと、何十年後かは分かりませんけどね、そうなっていくんだろうなという片鱗を見たというのが非常に感じたところで。今だとね、いわゆる先進的な新興国市場の財閥に比べると、田舎の一グループ企業みたいなレベルなのかもしれませんけど、ここに仮に張れたら非常に大きく拡大していくんだろうなと。これからの彼らの経済成長のスピードというのは非常に高くなっていくでしょうから。
また、やっぱり市場があまりにもそういう人たちが富を得ていくという構造に出来上がってしまっているので、今から何でもないパッと出が何かやっていくよりも、やっぱりファミリーでもうすでにある程度の財を成していて、そういう企業が多くの利権に対する情報をいち早く得て、そして、今ある資金を投じてまたさらに大きくなっていくという構造が非常に垣間見れたので。まだ付き合いやすいんですよね。今はもう、タイとかインドネシア、フィリピンもそうですけども、本当にこれらの財閥の中核企業のトップと会うなんていうのはまず不可能なので、基本的には関連企業のトップと会うとか、そういうレベルがたぶん一般的になるのかなというふうに。もちろんね、何千億の事業提携をするとかっていうとそういうことではないと思いますけども、これから一緒に事業を始めていきましょうということになれば、そうなるわけですけども。でも、そのバングラの財閥系の企業はまだ一代で、アメリカやイギリスで教育を受けてきた、ほぼネイティブな英語をしゃべるような非常に優秀なご子息がだいたいこれからあとを継がれていくという、そんなステージなので、彼らと非常に密接な関係を築いていくということは、日本企業にとって本当に重要で、日本の政府がこれだけODAをやっているさなか、今目の前の小さな商売で、はい、儲かった、なんとかだということもそうなんだけども、一方でそれら財閥企業とどんな将来に向けて事業をやっていくかという、少し長期の視点で彼らと一緒に事業をするということも非常に重要なことだなということをひしひしと感じた次第でございましたと。日本企業はなかなかすぐに収益を求めがちの事業提携をしてしまいがちですけど、そうではなくて少し長期でやっていく、張らせてもらえるんだったら、僕は自分自身で張りたいなというふうに思ったぐらいにね、将来の彼らのさらなる成長を垣間見たという、そんな体験でございました。
なのでね、こういう時期にね、本当にASEANもやっぱりもう今から、例えば、あの企業買っておけばよかったと、その昔、数百億ぐらいの企業規模だったのが、もう今は1兆円超えているとか、1兆円に迫る勢いだとかっていう企業はざらにあるわけで、そうなってきたら買うに買えない。そうなる前に段階的に接点を太くしていくということは、ASEANでの失敗を繰り返さないようにやっていくというね、非常に大きな市場だと思いますので。そんなことをちょっと考えていた出張になりましたというのが、バングラデシュはそんなことかな。あまり詳しく言うと、誰と行っていたとか分かってしまったらまたご迷惑をかけてしまうので言いませんけど。
あと、シンガポールに経由して行くので、帰りに友人に会いたくて、お客さんのヘッドクオーター、リージョナルヘッドクオーターに行ったりとかもして、あと、僕の昔の友達に会ったりとかもしてきたんですけど、シンガポールは本当に豊かになっていて。当たり前なんですけどね、さらにこのコロナを経てさらに皆さん蓄えたみたいですね。レストラン系の人たちはすごく、ケータリングにして調子が良くなったとかって言っていましたね。不動産も上がったし、自分たちの住んでいるところ、お金を使わないで貯まった、商売が儲かった、さらに何もしていないのに不動産が上がったと言って、値段を聞いただけで、もう本当に絶対この国に住みたくないというような値段してましたけど、僕が住んでた80年代とか90年代なんかはまだまだ本当に全然日本人でもついていけたんですけどね。もう日本人は駄目なのでね、本当に優秀なというか、価値がある、そこにいて意味のある日本人だけがそこにいるようなことになるんじゃないかなというね、ローカルにどんどん、どんどん、権限移譲されていくんじゃないかなというふうに思いますけどもね。シンガポール人もね、そうは言っても実力以上にお給料だけ上がってしまっているという問題もあるみたいで、大変でしたけど。でも、さすがだなというね、淡路島ぐらいの国土なのでね、ガバナンスも日本やその他の国に比べたら簡単とは言いませんけども、やりたいことがすんなりいくんだとは思いますけども。でも、本当に著しく成長していた、さらにというふうに言ったほうがいいですかね、毎年毎年行くたびにそれを感じる、そんな都市というか、国になっていましたということでございます。
じゃあ、今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。