森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日からね、前回まで消費財、FMCGに向けてのお話、FMCGメーカーさん向けのお話をしてきたんですけども、今回からしばらくB2Bの製造業向けのお話をしようかなというふうに思っております。この番組を通じてもね、結構B2Cのお話をずっとしてきていて、弊社のセミナーなんかも結構B2CのFMCG寄りの話が強かったんですけど、実はFMCG絡みの顧客って6割で弊社は多いのは多いんですけど、4割はそれ以外のB2Cとね、B2Bの製造業もその4割の中にはたくさんいて。なかなかB2B向けの話をしてこなかったのは、B2Cの消費財、FMCGに絞ってしまうと、お菓子を売っている会社も、食品を売っている会社も、飲料を売っている会社も、日用品を売っている会社も、ほぼ同じ方向を向いているので、売りたいのはスーパーだし、コンビニだしという中で、さらに新興国という伝統小売だしということになってくると、セミナーをやろうが、Podcastをやろうが、何か情報を発信してもね、平均的に満足度が高いんですよね。一方で、これを消費財全体とかってやってしまうと、化粧品も入ってくるし、何なら家電も入ってくるし、自動車だってB2Cというくくりで言ったら入ってきてしまうので。そうするとまた、小売は関係ないしみたいなね、スーパー関係ないし、コンビニ関係ないしみたいになってくると、満足度がばらけてしまうということもあって、結構FMCGにフォーカスをしてやってきていて。
最近、だから、そうではない人が来たときに、自分たちの事業に置き換えて聞いてくださいという話はしているんだけども、最近B2Cの製造業とB2Bの製造業ということで分けて、結構B2Bの製造業向けのお話をしているんですよね、弊社のセミナー、ホームページに載っていますけど、B2Bの製造業向けの話もしていて。B2Bの製造業と言うと、本当にレジをつくっている会社から、部品をつくっている会社、装置をつくっている会社まで、いろいろあるので。ただ、基本的に販売チャネル戦略とか競争戦略というところにフォーカスを当てると、基本的には同じなんですよね。なので、B2Cの製造業の販売チャネル戦略、それから競争戦略、B2Bの製造業の販売チャネル戦略と競争戦略ということで、これをそれぞれ半年に1回やって、年に4回、B2Cの競争戦略と販売チャネル戦略、B2Bの競争戦略と販売チャネル戦略ということで半年に1回セミナーをやっていて、非常に好評で、B2Bも非常に好評で、この間、久々にB2Bに特化したセミナーをやったので、弊社としてもね、今後B2B向けのセミナーをしっかりやっていきたいし。今、僕もね、B2Bの製造業向けの新しい本を書こうかなということで、ちょっと目次をちょうどつくっていたりなんかもするので、少しB2Bのお話をしていければなというふうに思っています。
前置きが長くなってしまったので、もう4分近くなってしまいましたけど。残り少ない時間で何を話していこうかなということで、B2Bの製造業向けのお話で、しばらくちょっとね、題材をピックアップしながらお話をしていきたいなというふうに思うんですが。まず1つね、B2Bの製造業で共通して言えることとしては、これは失敗する企業の法則的な話なんだけども、プロダクト依存型の製造業を本当にたくさん見てきていて、モノが良いからと、品質、この「良い」の定義も品質が良いということなんだけど、モノが良いからということで展開をしていって、今まではね、自分たちしかつくれなかったし、海外に出ていっても、海外のまた日系の会社が買ってくれるので、それで良かったんだけども、今はそうではなかったりするので、このプロダクト依存型の企業が大変苦しんでいて。モノが良いと、この「良い」の定義は品質が良いと。ただ、中国の企業でもアジアの企業でもつくれるようになってしまうと、この「良い」の差がなかなか伝わりにくい、目に見えにくい。そんな中で金額だけは高くて、コスト競争力に巻き込まれてしまうということで、非常に苦労していて。このプロダクト依存型の会社って本当に多くて、ほとんどたぶんプロダクト依存型の会社になっているのではないかなと。だから、僕が1つ言いたいのは、製品の優位性を一旦無視したときに、どんな優位性が自分たちの中に残るのかということをしっかり考えるということがB2Bの製造業にとっては非常に重要だし、一方的な製品の優位性よりも、相対的な販売チャネルの優位性のほうが圧倒的に新興国市場では重要なので、そのことを本当にしっかりと理解をするということが本当に重要なことだなというふうに思っています。
この辺の話を次回少ししっかりやっていきたいなというふうに思います。それでは今日はこれぐらいにして、また皆さん次回お会いいたしましょう。