森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日も引き続き、輸出型チャネルビジネスの基本ということでお話をしていきますが、輸出型ビジネスから輸出型チャネルビジネスに切り替えていきましょうということを前回お話をしてね。
あと、輸出のビジネスをやるときって、基本的に重要なのはね、輸出型のビジネスが成功しやすい国、しにくい国というのがあるんですよ。これはね、いわゆる需要度という意味合いのもの、どれぐらいの需要があるのかということももちろんそうだし。あと、1人あたりのGDPですね。特に首都圏、輸出型でやるビジネスって、台湾とか韓国はね、別に台湾、韓国というふうに言ったらいいと思うんですけど、タイとかって言うと、タイに輸出してるんじゃないんですよ。バンコクに輸出しているんですよね。バンコク以外の人でそんなに需要度はないので、基本的には都市なんですよ。マレーシアもクアラルンプールとジョホールに輸出をするということになるんですよ。マーケットとしてはね、実際にマレーシアに輸出しているんですと。じゃあ、どこで消費されていますかと言ったら、9割がもうクアラルンプールとかになるわけですから。フィリピンだって、いやもう9割5分マニラですみたいな話になるので。基本的には都市で考えていくということが輸出ビジネスにおいては非常に重要で。
その都市もね、成功しやすい都市、しにくい都市というのがあって、例えば台湾、韓国、シンガポールとかね、比較的、私たちの生活水準に近しい所得のある人たちが多い国、もしくはそれを超えているような国はそうですし。あと、中国の一級都市、二級都市、そのあとにASEANのバンコクとかね、クアラルンプール、ジョホール、それからマニラ、ジャカルタ、ホーチミンとかね、こんなところが出てきて。どちらかと言うと、TTの領域が多くなればなるほど難しくなっていくんですよ。なぜならば、TTでは輸出品はほぼ売れないから。値段が高くなってしまいますから。そうすると、やっぱり近代小売がある程度成長していて、都市化率が非常に大きくて、1人あたりのGDPが高くて、この1人あたりのGDPも国で見るのではなくて、首都で見ていくという、そういう国で成功しやすいです。
なおかつ需要度。日本食の需要度が、食品とかで「もうこれは日本の食品でしか使えないでしょう」みたいなものっていっぱいあるわけですよね。そうすると、いわゆる日本食の需要度がないと駄目だし。お菓子とかだったら別に日本食は関係ないのでね。和菓子じゃない限りね。なので、僕は需要度と、国民の所得、首都の1人あたりGDPとか、可処分所得なんかをしっかり見るということと。
あと、レギュレーションというのが最後ね、すごく重要で。うちでもFDAの審査を、半年、1年かけて通したりとかっていうことをうちのチームでやるんですけど。僕も最初ね、日本の国がね、保険省が認めている成分に対して何をいちゃもんがつけられるのですかというふうに思っていたんですよ、20年ぐらい前は。なんですけどね、意外に日本の食品って、FDAのレギュレーションの中では使ってはいけないような成分が結構たくさんあるんですよ。それを変えていかないといけないんですね、成分をね。それが結構大変なので、このレギュレーションがもう1つ大変な軸として存在します。
この3つでパズルを組み合わせていくと、だいたい優先順位が出てくるんですね。お菓子ならここ、飲料ならここ、日本食に引っ張られてしまう、いわゆる醤油とかお酢とかみりんとかね、七味とか一味とか、そういうものはこことかね、そうやって分けていく、パズルを組み合わせていくということはすごく重要で、そこは1つ気にしないといけないですね。
あと、伝統小売はもう考えなくていいですよと。基本、考えるのやめましょうと、一旦ね。近代小売でいきましょうと。近代小売もね、輸入品の棚に置いてもなかなか跳ねないんですよね。だって、そこの棚の前に来るのは日本人か外国人だけみたいな、だから、メインストリームの人たちの目には触れないので、結構ここがすごく重要で。菓子とかだったらメインストリームに行けるんですけど。例えば寿司酢とかっていってね、売るときにね、やっぱりメインストリームに行くっていうのは大変じゃないですか。寿司酢って書いてあるのに、寿司作れないし、つくらないですみたいな。寿司はレストランで食べますみたいなね。そうすると、やっぱりこういう商品というのはメインストリームには行きにくいと。ただ、ある一定層は買うので、輸入品棚に起きながら、じゃあ、どこで勝負をかけるかと言うと、もうこれは業務用市場なんですよね。日本食レストランに入れるとかっていうことになってくるので、このB2Bの業務用市場、ホレカをしっかり獲るということは非常に重要ですよと。
輸出でやるということは、ディストリビューターがほんとに重要で。ディストリビューターの中にもいろんな種類があって、ディストリビューターにある程度の役割を担わせないといけないんですよ、輸出でやるというときはね。このディストリビューターも、輸入品に強いところと、そうでないところというのがあるので、しっかりそこは見極めないといけない。そこも気を付けないといけないポイントですね。だから、業務用でやっていく。業務用のディストリビューターと一般小売向けのディストリビューター、これもまた違うので、ここも気を付けないといけないというところで、いろんなポイントがいくつかあるんですよ。こんな話を今度セミナーでやっていきたいと思います。6月にやろうかな。やっていきたいと思います。4月はタイのセミナーで、5月は確かB2Bの製造業向けのセミナーなので、6月にやっていきたいと思いますのでね、皆さんまた弊社のホームページのセミナー欄でチェックをしてください。弊社のいずれかのメンバーと名刺交換をした人とか、メルマガに登録してくださっている方にはセミナーのご案内をバーンと送っているんですよ、対象セミナーのね。すぐ埋まってしまうので、早めに申し込みをしていただけるとお席の確保がしやすいので、よろしくお願いいたします。
それでは今日はこれぐらいにしたいと思います。また皆さん、次回お会いいたしましょう。