森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日はいい天気ですね。言ってもPodcastなのでまったく伝わりませんが、今日はいい天気なんですよ。会社から天気のいい外を見ながら収録をしております。
今日はね、ライドシェアの話をしようかなというふうに思います。ライドシェアね、どうグローバル・マーケティングと関係あるの?ということなんですけどね、意外に関係しているのではないかなと思っていて。ライドシェアの浸透の仕方と日本的なやり方みたいなところのお話なんだけども。
ライドシェアって皆さんご存じだと思いますけど、いわゆる配車サービスですよね。日本でもUberがありますけど、規制があって、Uberはその活動範囲を限定されていて、Uber Eatsのほうがね、いわゆる有名になっているので、配車というよりかはデリバリーのサービスになっているということですけど。世界、私もいろんな国に行ったときに、このいわゆる配車サービスというのは非常によく使います。なぜ使うかと言うと、そもそもいろんなものがキャッシュレスになっていて、現金を使わなくていいし、携帯でピッとできるし、便利ですよね。呼びたいときに呼べるし、タクシーキューに並ばなくていいし、来たらそこに行けばいいので。何よりもね、タクシードライバーの、疲れるんですよね、いちいちぼったくるし、マナー悪いし、運転荒いしみたいな、そんな時代がずっと。20年ぐらい前なんかは、中国のタクシードライバーのマナーも、もう本当に世界最低レベルではないかというふうに思ったぐらいに悪かったので。そんなのがあって、ライドシェアを使いますと。中国なんかもね、DDってありますけど、あのライドシェアのおかげで運転手のマナーが良くなったというね。基本的にお互いに乗る人も乗られる人も評価をし合いますから、評価が悪いドライバーは呼ばれないということで、非常に合理的ですよね。
日本はね、残念ながら白タクもずっと規制していたように、駄目よと、ライドシェアは駄目ですよということでずっと規制していて。いくつか理由はあるんですけど。なるほどね、そうだよねという理由もあるんですけどね。例えば、人の命を預かるわけですよね、運転するというのはね。もし事故でも起きたらどうするんだということなので、やっぱり許認可制ですと、ちゃんと運転の技術を磨いた人が運転すべきなんですと言うんだけども。「じゃあ、タクシー運転手はみんなドライビングテクニック高いの?」と言うと、必ずしもそうではないし、最近、おじいさんもいっぱいいるしね、大丈夫かなというタクシー運転手さんだっているので。いわゆる建前と実態が、結構、乖離している。確かに「人の命を預かるので、そんな誰でもかんでもやってはいけないんです」と、そう言われたら、確かにそうだなと思うんだけども、じゃあ、どれだけの特訓を受けているんですかと、タクシードライバーさんがね、というと、そんなに別に運転技術がっていうことでもないし、タクシーって乗っているといいんですけど、こっちが車を運転していると本当に腹が立つので、なんでそこでそういう止まり方をする?というね、あなたがもっと左に寄せたら、ここは渋滞しなくて済むのにみたいな、そういうのもあるのでね、僕は決して、これって建前はそうなんだけど、実態は違うよねというふうに思うんですけどもね。まあまあ、それで規制されて。まあまあ、いろんな絡みもあるんでしょう。タクシー票が欲しい政治家さんもたくさんいらっしゃると思いますしね、必ずしも、いきなり、じゃあ、撤廃してっていうことではないんだと思うんですけど。
でも、ライドシェアの仕組みって本当に素晴らしくて、車を持っていて、時間を持て余している人と、今すぐ車に乗せてほしい人、これをテクノロジーでマッチングさせるという、この画期的なサービスなわけですよね。そもそもなんでこんなの規制しているんだろうというふうにずっと思っていたわけなんですよね。いろいろ理由はあるにせよね。今、結局、去年ぐらいから議論されてきて、徐々に解禁になってきていて、どうなったかと言うと、過疎地、タクシー会社がタクシー運営したくない、なぜかと言うと儲からないからというようなところだったらやっていいですよというのと。あと、東京都内なんかもタクシー会社がライドシェアやっているみたいな、僕のGOのアプリね、GOとS.RIDEとアプリを入れていますけど、GOのアプリを見ると、タクシーからライドシェアが来ますと言うんだけど、ライドシェアって同じオリンピックタクシーで、Uberって書いてあるのかな、ライドシェアって書いてあるのかな、そんなのが来るんですよね。だから、ライドシェアの本来の魅力というのは、車を持っている人と、時間を持て余している人と、それに乗って移動したい人がテクノロジーで結ばれるということが最大のメリットだったはずなんですよね、ライドシェアというのは。だから、1台の車も1台の従業員も雇用せずに世界最大のタクシー会社にUberはなったわけでね。だから、すごく限定的で、「それってライドシェアなの?」みたいな状態が、今、日本で起きていて。きっと日本のやり方は、これを徐々に徐々に見ていって、「大丈夫そうだな、大丈夫そうだな」ってどんどん規制を緩和していくんだと思うんですよね。
僕ね、ライドシェアが云々とかね、別にどうでもいいんですけど、やり方がやっぱりすごく日本的だなというふうに思っていて、国際基準がどうなのかというのもまたちょっと議論があるんですけど、本当に日本的だなと。要は、一気に法改正してしまうと、何か問題が起きたら困るので、とにかくちょっとずつちょっとずつやっていくと。問題がないということを確認したら、徐々にその規制範囲を弱めていく、要は自由度を広げていくという話なんですよね。一方で、イノベーションとかがバンバン起きる国って、とにかく、「これいいね、なんか良さそうじゃん」と思ったらバーンとやってしまって、問題が起きたら、そこの問題に対して改善を図っていくということをやるので、速いんですよね、新しいものにパラダイムシフトしていくのがドーンと行くっていうね。イノベイティブ、イノベーションも起きやすいしね。だから、どっちがいいのかちょっと僕も分からないんだけども、なんかこうね、日本的だなということを思っていて。僕は、タクシー会社がライドシェアをやっているのはライドシェアではないのではないかなとふと思ったので、不思議だなというふうに思いました。皆さんはどう思いますでしょうか。
今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。