森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も、番組に寄せられたクエスチョンについてアンサーをしていくQ&Aをやっていきたいと思います。
今日の質問は、製造業の方ですね、ちょっと会社名とかいろいろ書いてあるんですけど、読まないようにちゃんと気を付けながら…。製造業の方で、質問内容をまとめると、「いろんな企業さんとお取り引きがある中で、こういう企業は気を付けなければいけないなみたいな企業があれば教えてください」ということですかね。もちろん、失敗する企業のね、僕がずっと言っている3つの法則とか、そういうのはもう十分理解をしているので、どちらかと言うと、そういう本に書いてないような事例で何かあればということなので。そうですね、本に書いてあるのは法則的な話なので、実際はその法則、本当に9割ぐらいが当てはまっている法則を書いているので、そうではないかたちで言うと、そうですね、何だろうな。やっぱりリーダーが分かってないというのがね、ものすごく問題で、逆にリーダーが分かってる会社って、やっぱり進みが早いですよね。リーダーって、社長とかね、海外担当役員までいかなくてもいいと思うんですけど、いわゆるこのプロジェクトの決定権者、これをやるかやらないかの決定権者とか、その問題意識を解決する必要がある決定権者が分かってないケース。
例えば、役員クラスでもね、本当によく分かってる方もいれば…、でもね、よく分かってる人なんていないんですよね。よく分かってないんだけども、自分が『分かってない』ことを分かってるかということは僕はすごく重要だと思っていて。自分が分かってないので、分かってる人にそこを任せられるかというね、ここの覚悟なんじゃないかなと思うんですよね、役員クラスまで来るとね。タイに15年いましたみたいな、よく分かってますみたいなね、いやいや、何十年前のタイなんですかみたいな、今のタイは違うしっていう。僕でも今のタイの20代の子たちが何を考えているかなんて分からないし、それは1個1個、0からスクラッチでやっていくのにね、俺は全部分かってるみたいな、そういう人も結構いるんですよね。いや、15年いたけど、日経新聞読んで、日本人とカラオケ行って、ゴルフしてただけでしょみたいなね。あんまりそんな言っちゃいけないけど。(笑)でもね、いるんですよ、そういう人、結構、昔はいっぱいいて、それで「タイは分かってる」と言ってね、「なんとか財閥のなんとかも知っている」って言うんだけど、いや、知っているというか、過去に2回ぐらい会ったことあるだけでしょ、何かのイベントでぐらいのね。なんだけども、もう、「知ってる」と言っていて、「分かってるから」で会話が止まってしまうというね、そういうケースも結構あって。
だから、何だろうな、でも、この人すごいな、尊敬できるなという人はね、『分かってない』ことを認められる人。これね、すごく大事な能力だなと思うんですよね。自分がやっぱり分かってない。もちろんね、自分で全部判断はするし、責任は取るんですよ。ただ、自分がやっぱりここの部分は分かってないので、じゃあ、そこを分かってる人と一緒にやろうとか、分かってないので、分かるために予算を調査をする予算を付けようとか、そういう判断がきっちりできる。前者の人はね、「分かってる、分かってる、分かってるから」と言ってワーッと行くんだけど、分かってる範囲が大雑把過ぎてしまって、現場はやっぱりそれでごたごたしてしまってなかなか前に進まない。でも、もう、ああいう感じで「分かってる」って言っているので、ちょっと前に進まないみたいなね、そういうのはすごくあるので。やっぱり、『分かってない』ことを認められるというのはすごく重要だなと、これが海外担当役員とかのレベルになってくると1つあるのかなと。
事業部長とか部長とか、この辺もそうだと思うんですけど。あー、そうだよな。やっぱり現場でもそうですよね。企業によって、今、いろんな人の顔が思い浮かぶんですけど、やっぱり企業の文化とか風土とかもあると思うんですよね。一番あれしているのはね、調査予算がないみたいな、分かってることを調査するための予算がない会社ってあるんですよ、、結構でかい会社でも。でかいと言ってもね、1,000億~2,000億ぐらい以下ですね。これを超えてくると、もうそういうレベルでごたごたするという課題はないので、基本的にはしっかりやっていくという話、分かってないことは調べる、調査予算をしっかり取るという話だと思うんですけど。でも、そういう、ボトムから上げていける能力の高い人もいましたからね、やっぱりこれは今向かっている方向においては非常に重要だから組み立てていく。でも、それもやっぱりある程度そういう社風の中だったからそう動けたという話だと思うので、やっぱり僕はリーダーがどう考えるかっていうのはすごく重要なんじゃないかなというふうに思うんですよね。
ちょっとね、回答になっているかあれですけど、でも、良い質問なのでね、ちょっと今日は時間が来てしまったので、これで切りますけど、そうですね、『分かってない』ことをしっかりと自覚できるかっていうこと、『分かってない』ことを分かってるというね、これが1つの非常に重要な能力じゃないかなというふうに思います。
今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。