森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、前回の質問の続き、製造業さんからの質問で、「私が言っている、いわゆる失敗する企業の三原則みたいなのはもう十分理解しているんだけども、今まで僕が20数年間見てきた中で、こういう会社はまずいみたいなのをいくつか紹介してください」ということだったので、その第1彈ね、前回お話をしましたと。前回は何の話だったっけな。そうですね、リーダーが『分かってない』ことを認められない、『分かってない』ことを分かってないというね、『分かってない』ことがしっかりと分かってる会社というのはやっぱり進歩があるので、そういうのは1つかなと。
あと、あるのはね、必殺技を求めてくる会社。これはね、特に現場の部長さんレベルのあれが多いかなと思うんですけどね、今期の数字は今期の数字であるわけですよね、上から降りてきていて、海外でこれぐらいやるみたいな、でも、それがなんとなくできなさそうだと。結局、アジア新興国市場なんて一瞬にしてシェアが上がるということではなくてね、やっぱり1年2年3年、少なからずこういう時間軸で物事を捉えて、今、何が足りていて、何が足りていないのか、足りていないものを、じゃあ、どれだけ最短で補っていくのかということを組み立てていく、こういう戦略づくりをしていくわけですよね。なんですけども、すごく超短期的に必殺技を繰り出したいみたいな、いやいやいや、じゃあ、どこかの海外の問屋に好条件でこれ在庫を積ませるとかね、そういうことだったらいいけども、それって恒久的な解決にならないし、あなたが在任中のこの2~3年だったらいいかもしれないですけど、そのあとだいぶしんどいですよみたいなことにもなるから、当然ながらそんな方法は進められないんだけどもね、必殺技を結構求めてくるというケースがね。僕のところに来ても、必殺技なんかないですからね。当たり前にやるべきことを当たり前にやるというだけの話で、必殺技なんてないですよというのは1つ、ちゃんと申し上げておく必要があるのかなと。たぶんね、誰も必殺技なんて持ってないんですよ。僕は必殺技を繰り出している企業なんて見たことないので。やっぱり瞬時に出てくる必殺技、こういうものはないですよと。もしあるんだとすると、やっぱりその必殺技を繰り出すために時間をしっかりかけて、労力をしっかりかけてね、練習をして、そして必殺技を繰り出すという、こういう話なので、突然ポーンというね、そういうのはないかなと。だから、必殺技を探し始めたらかなり危険というのが、リーダーが必殺技を探し始めたら、もうその会社とか事業部というのは結構危険な領域に、僕はいるんじゃないかなという気がしますかね。
ということで、今日は非常に短いエピソードになりましたけども、これぐらいにしたいと思います。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。