東忠男(以下、東):こんにちは、ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは、森辺一樹です。
東:それでは森辺さん、引き続きロハンさんをお迎えして。
森辺:ロハンさん、どうぞよろしくお願いします。
東:よろしくお願いします。
山岸ロハン(以下、山岸):よろしくお願いします。
森辺:ロハンさん、今日はですね。世界の検索エンジンマーケットみたいなところのお話をしたいのですけど、PCなりMacなり電源を入れてブラウザを立ち上げたらまず最初に検索エンジンからインターネットはスタートするわけではないですか。今、世界の検索エンジンマーケットってどんな?
山岸:結構検索エンジンのお話をするときに、インターネット人口みたいなお話をすることが多いのですけれども、今、だいたい世界の人口って60億人とかいるのですけど、インターネットを使える環境にある人って実は20億人ちょっとなのです。日本ですと、ほとんどの人がインターネットを使えますけど、世界的に見るとまだ3分の1ぐらい。その中のインターネットを使える方の半数ぐらいは実はもうアジアになってきていまして。中国は非常に牽引しているのですけど、東南アジアは非常に伸びてまして。もうほぼインターネットユーザーの過半数がアジアになってきているので、かなり今までインターネットというと欧米からアジアにくるというのが基本だったのですけど、今後はやはり少しずつ変わっていくんじゃないかなと思いますね。
その中で先ほど22億という中で、仮に日本語のウェブサイトしか持っていないとした場合に、世界のインターネット人口の4%にしかリーチができないんですね。たったの4%です。ちょっと言語を変えるだけで、10億、20億にプッシュできるのに、1つの言語だけだと、日本だとインターネット人口はだいたい1億人弱ぐらいなので、しかもそれが10年後、20年後は減ってっちゃうわけです。なので、そういう意味でも非常にアジアの成長は大きくてですね。
検索エンジンもやっぱり、これはもう世界どこでもそうですけれども、検索をして何かを始めるというのはどこでも基本でして、これはもちろんPCでもモバイルでもそうですね。たとえば、日本ですとYahoo!JAPANという検索エンジンが今半数以上のシェアを持っているんですけれども、世界的に見るとGoogleが8割、9割です。だから、特殊な国、たとえば中国とかロシアとか韓国とかを除いた場合には、Googleの広告のアドワーズというものがあるのですけれども、そのアカウントを持っていれば極端な話どこにでもすぐに広告が出稿できるというのがやっぱり魅力だったりしますね。
森辺:世界規模で見るとGoogleの検索エンジンが桁違いなのですね。
山岸:そうですね。Googleが唯一弱いというわけではないのですけど、2バイトのアジア圏なんですね。英語とか1バイトの国はGoogleがほとんど独占しているのですけども、先ほど申し上げたように中国、韓国、日本、ロシアとかというのはGoogleがトップじゃないので、その辺は広告展開をするときに知っている必要があるかなという風には思いますね。
森辺:今の話を聞いても他言語サイトの重要性というのはやはりますます今後大きくなっていく、そんなあれですね。
山岸:そうですね。検索エンジンを利用して何かを情報を得るというのは、当面の間はまだニーズは変わらないと思うのです。むしろ、使う人たちも増えていくと思いますので、その検索エンジンのニーズを獲得するためには、やっぱりしっかりしたウェブサイトを持っていないと結局広告だけで来てもサイトがつまらないとお客さんはバーッと逃げてしまいますから。
森辺:あと私海外のディストリビューターとかバイヤーとか代理店みたいな人たちのところによく行く機会があるのですけど、その人たちからよく言われるのが、この会社のホームページから問い合わせをしたのだと。3ヶ月前に。返信が来ないと。お前聞いてきてくれないかみたいなね、そういうことを言われるわけですよ。どの会社と見たら一部上場の日本だったら誰でも知っている会社さん。当然英語のサイトを持っていて、お問い合わせはこちらと英語で出ているわけなんですよね。けどそれが、返信が来ないとかってのが結構あって中小企業ならなおさらで、グローバルサイトを作ったはいいけど、英語とか中国語で問い合わせがきてそれに答えられる人がいませんとかね。そういう担当を置かれていません、みたいな。従業員数千人いてそういう人材はいませんなんていう言い訳は通用しないと思うので、グローバルサイトを作ったらそういう担当を置きなさいよという話だと思うのです。ただ、やはり結構言われるのです。えーみたいな。日本の会社は感じ悪いねみたいなことを言う人もいるのでね、それは多分困っているのだと思うよと言う話はするのですけど、結構そういうのが多いのです。どうですか?ロハンさん。
山岸:そうですね。結構海外サイトとかを作る前に、お問い合わせが来たらどうしようかということを考えすぎる会社が多いですね。逆だと思うのですね。要するに、来るかどうか分からないところもあるのでやってみて来たらすぐに対応するというようなことを、やっぱり考えるべきであって、そうしないと前に進まないと思うんですよね。先ほど、たとえばおっしゃった言語対応なのですけども、1番良いのは社員にいるのがいいですけど、今って結構いなくてもメールの返信代行とか通訳代行とか結構安く使えるのですよね。そういうところを活用していけば良いと思いますし。結構弊社自身も英語のサイトとかを持っていまして、海外からお問い合わせが来るのですけども、やはりスピードで。特に欧米のところはスピードで対応しないと、だいたい相手にされないですね。なので、うちの場合はメールもそうですけれども、ほとんどの海外のお客さんが来たときは電話でとか、Skypeで必ずフォローアップして。海外は色々な国とビジネスをやるのが慣れているとはいえ、日本に問い合わせをしているのでちょっと心配なのです、その会社は。そのときに、メールは大事なのですけれども、Skypeとかでちょっと話をしてあげるとかでも、かなり極端な話しをすると受注率とかもとりやすくなるという。
森辺:上がりますよね、そりゃね。なるほど。そうすると、体制を考え、問い合わせが来る前から体制を考えて他言語化に1歩足が踏み出せないのは問題だし、作ったはいいけどそれを対応しないというのも問題だし、両方の問題をいっきに解決していかなきゃいけないという、そういう話なのですかね。なるほど。
あとは、ここにロハンさんの書いた「ウェブマーケティングで世界を制す、海外SEO、SEM」という本なのですけども、この本の中に世界の検索件数みたいなのが出ているのですけど、これ面白そうなのですけど、これはどんな話なのですか?
山岸:これはですね、国事にどのくらい検索をされているというデータでして、これはこのスコアは海外のリサーチ会社のやつなのですけれども、2009年で古いのですけど、2009年の12月期には1300検索、世界でされていると。その内の17%がアメリカ。もっと多いとは思ったのですけど、意外にそんなもので。日本も結構検索が多いほうです。7%で。この数字は5年くらい前なので、実は今はもうちょっと増えています。
森辺:だいぶ増えているでしょうね。
山岸:増えていると思います。
森辺:ものすごい数が検索されているのですね。
山岸:そうです。検索って見方を変えるとお客さんのニーズなので、結構どこかの市場を決める際にマーケットリサーチをしようみたいなことが当然あったりするじゃないですか。もちろん、色々なマーケットのリサーチの仕方があるのですけれども、実際広告を出すことによってどの国でどのキーワードが、興味があるかというのって、検索エンジンマーケットを使うと全部わかるわけなのです。さらに、このキーワードはどのくらい1ヶ月で検索があるかっていうのも広告をする前にわかるので、そういうデータをやはり活用して1歩1歩やっていくというのも結構大事かなと思います。
森辺:なるほど、わかりました。実際にロハンさんの会社で海外のSEO、SEMの業務を請け負ったりもしている。グローバル、ホームページの他言語化ということとSEO、SEMを海外向けに実施するということもやっている。
山岸:そうです。どちらかというと、海外マーケティングのほうがメインでして、パフォーマンスを引き出すためにウェブサイトもやはり変えていかないといけないと提案をすることが多いです。
森辺:じゃあマーケティングが先で、そのための根幹のウェブサイトをどうこうしましょうと、そういう話ですね。
山岸:やっぱり絶対的にSEOも然りですけど、検索エンジンとかウェブマーケティングを考えずにサイトを作ることもできないと思うのです。なので、うちはやはりたとえばサイトを作るのであればそもそもどういうキーワードの検索をされるから、こういうコンテンツを入れるべきだとか、そういうご提案を。
森辺:そっちから考えないと、ウェブサイトの構成が決まらないわけですね。
山岸:そうです。作るほうから実は弊社は考えていなくて、いわゆるマーケティングというか、そういう情報のほうから考えてサイトに落すということを、うちの技術者たちはやっていますね。
森辺:そうすると、私の仕事ってオフラインで販路をつくる、チャネルをつくるみたいなことをやっているのですけど、これはオンラインでいわゆる問い合わせを増やすとか、フックを増やすとか、そういうことがまさにグローバルSEOだったりSEMだったりするわけなんですかね。
山岸:もちろん弊社も実際そうなんですけども、海外のお客さんを獲得しようと思ったとき、結局半分くらいくる相談は代理店なのですよ。うちには日本向けのお客さんがいて、私たちは出来ないからというのが結構多いのですね。なので、もちろん直のクライアントを取るためにもレンタルで使えますし、もし本当に代理店とか見つけたいのであれば、ちゃんと代理店向けのページを1個作っておいてそこにメリットとかを書いておいて、検索エンジンマーケティングをやれば、いわゆる代理店とかっていうのを集客することもできますね。
森辺:ターゲットとしている国ないし、グローバルにどこでもというのであれば、代理店からの問い合わせを獲得するということなわけですね。今、先ほど少しお話していましたけど、インターネットを使わずにビジネスをするというのはないじゃないですか。
山岸:今はそうですね。
森辺:そうなってくるとやっぱりインターネット、僕がオフラインの支援をしていてもインターネットがあるステージってすごく重要になってくるというのは毎回出くわす問題なので、ロハンさんみたいにネットの世界でお仕事をされていると、そこが基軸になってくるわけじゃないですか。やっぱそこって、すごくお客さんをご支援していて、こういうことをやったらこんな効果があったとか、こういうことをやったらこんな効果があったみたいな、何か面白い事例みたいなのを1つ、2つ紹介してもらえると。
山岸:ちょうどオンラインとオフラインのお話なのですけども、結構日本の製造業界さんとかが海外で展示会をすることがありますよね。ほとんどの場合、海外の人が展示会に行く際に、だいたいウェブサイトに行くと、どんな企業が出店しているかやはり先に見るのですよね。展示会のサイトには情報がないので、だいたい企業名を打ってそのサイトを見てみて、本当にここの展示会に行ったときにこの会社に会う価値があるのかという風に、そのときにまず、ポイントとしてウェブサイトが必要ですよね。
実際展示会に出て、名刺とかもらうのですけれども、いきなり買う気もなければいきなり名刺のメールアドレスに問い合わせはしないと思うのですね。そのときに、もう少し会社のことが知りたいなと思ったときに、またそのウェブサイトに行って、もうちょっと技術情報を調べたりとかというのがありまして、そういう風に展示会が始まる数ヶ月前からサイトを準備させて、展示会の前後1ヶ月とかに広告を集中的に出して、お問い合わせを獲得するというようなことは何社かやらせていただきました。
森辺:展示会は確かに、お金かかりますもんね。
山岸:あそこまでお金をかけるのだったら1人も逃がしたくないというか、ありますので、そういう意味でウェブサイトは大事ですね。
森辺:何か展示会の重要性も分かるから、どっちも必要っちゃ必要ですよね。オフもオンも両方あれば尚いいという話ですよね。ただ、どちらか選択しなきゃいけないんだったら、オンラインでもそれができますよと、そういうことなのですかね。
山岸:業界にも結構よると思いますね。たとえば、弊社の場合は結構インターネットの広告代理店とかが海外にいるのですけども、それなりの規模の取引をしても変な話、1度も会うことないのですね。全部Skypeで、毎月何百万という受注をもらったりとか。なので、それは結構業種によって違ってくるのでしょうね。サービスだとあれですけど、物を売ったりするだと、実際にそれを見てもらうとかそういうのも違いがあるのではないかなと。
森辺:なるほど。ありがとうございます。そうしたらロハンさん、また次回ぜひよろしくお願い致します。
山岸:はい、よろしくお願い致します。