森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日もどうぞよろしくお願いいたします。相変わらず暑いですね。もう今日はね、来客も外出も予定がなかったので、短パンで出社をしております。一応、上はYシャツです。サンダルやめて、ローファーみたいなのを履いてます。はい、どうでもいい話ですが。(笑)
今日は何の話をしようかなとちょっと考えていたんですが…。現地のローカル社員のマネジメントのお話をちょっとやろうかなというふうに思っています。対象は別にFMCGじゃなくても、製造業全般で、製造業にも限らないのかな、現地の人材のマネジメントの話なので、少ししたいなと思っていて。まあまあ、どういう話かと言うと、よく言われる新興国市場、今回ASEANとかアジアに限らずね、もう新興国全般のお話で、現地の従業員のマネジメント、これは大変だと、1から10まで言わないとできないとかね、3つ言ったら2つ忘れるとか、思った通りに動かないとか、考えて動かないとか、皆まで言わないと動かないとか、まあまあ、いろんなネガティブな要素が、特に現地のほうから聞こえてくるわけですよね、新興国ビジネスってね。そんな中で、われわれもそれ、気持ちは非常によく分かるし、われわれも経験してきたことだし。ただ一方で、今現状ね、何かストレスを感じるかと言うと、まったくもって感じてなくて、なぜ感じてないのかみたいなところのお話をしていきたいなと思っていて。
僕も振り返ると25年ぐらい、20年ぐらい前かな、やっぱりあったんですよね、ストレスがすごくあって。例えばなんですけど、当時は私、中国にいて、25年ぐらい前の中国って言うと、深セン市にいたんですけど、深セン市の第2国境というのが、当時、国境があってね、第2国境の外のバオアンという地域にいたんですけど。そのときに、当時の中国ってまだまだね、なんだろうな、あの時代はやっぱりスーツを着て街を歩いていると目立ってしまったみたいな、「えっ、なに? あの人たち」というような、そんな感じの時代で。なんだろうな、すごくね、今の中国とはまったく違うような。僕、好きなんですけどね、古き良き中国。その時代に、現地に当時は現地法人があって、まあまあ、現地法人があって、この会社じゃなくて、僕がもうすでに売却をした会社なんですけど、その当時の会社の現地法人があってというか。向こうでその会社を僕は創業したので、最終的に日本に本社を移転したんですけど。そのときにその現地法人でね、ゴミ箱に唾をペッて吐くみたいな、そういうのが普通だったんですよね。なので、ビニール袋みたいなのをゴミ箱にかけていて、そこになんかね、唾なのか、痰なのか、分からないですけど、中国人の男性の社員がペッて吐くんですよ。中国も広いのでね、田舎のほうから来た子と、都会育ちの子、少数民族の子、いろんな中国人がいる中で、やっぱり吐く子もいれば、吐かない子もいるしね。なんだろうな、当時、流行っていたチャットのそういうアプリみたいのがあって、そういうので仕事をしながらパソコンで、気づいたらそういうのをやってるとかね、なんか会話しているとか。あと、会社で資材を仕入れなきゃいけないとか、何か買うってなったときに、すぐ親族の会社を取引先に入れるとか、基本的に自分の利益もしくは自分のファミリーの利益につながるようなことをすぐやるみたいなね。日本だとちょっと考えられないようなことがいっぱいあるわけですよね。今はね、そんなことをしたらちょっと、駄目だということは中国でも常識になっているし、世界でもそれは、袖の下を出すとかね、当時、賄賂みたいなものの認識も低かったので、そういうことを平気で受け取る、平気で渡そうとする、そういうようなことが結構あって。
私が当時、悩んだわけですけども、悩んで、中国に限らずね、いろんな国の文化や習慣、国民性、これはやっぱり尊重すべきことだし、それを変えて、日本人の考え方になれみたいな話は、それはそもそも間違っているし、とてもとても失礼な話だと思っていて。「インド人はこうだよね」とかね、「ベトナム人はこうだよね」とか、「中国人はこうだよね」とか、「なんとか人はこうだよね」みたいな、こういうネガティブなあれも、「そんなことを言ったら、日本人はこうだよね」みたいな、「えっ、それってイエスなの? ノーなの? はっきりして」みたいなね、「もうまどろっこしいのやめて」とか、そういうのをいろいろ思っているわけですよね。確かに日本人の美徳で世界から評価を受けるものはたくさんある、それはそう、そうなんだけども。言っても彼らのそういう習慣、文化、国民性みたいなものは、彼らの世界の中ではそれが良しとされてきているわけで、それを否定してしまってね、日本風にみたいな、しかも何が日本風なのかも明確に定義されなくて、なんとなく雰囲気でふわっとみたいなね。そういうことをやっても、たぶんなかなか難しくて。でも、当時、先進グローバル企業と言われるような企業が何をしていたかと言うと、各国の文化や習慣や国民性は認めた上で、でも、「自分たちの会社のルールはこうだから」ということを明確に定義して、そのバイブルによって自分の行動を決めていく、社員の現地のローカルの行動を決めさせていくというね、1つの基準値をすごく明確に設定していたんですよ。
よくよく考えてみたら、キリスト教がね、いろんな文化の、いろんな習慣、いろんな国民性を持つ国にね、これだけ広まっている背景には、やっぱりバイブルというね、『聖書』という1つの基準値があるわけですよね。各国の文化や習慣や国民性は尊重しつつも、私たちの価値観がここに、この1冊のバイブルに収まっているわけで、そこを中心に前に進んでいくわけですよね。そうすると、やっぱり企業も価値観、私たちはこういう価値観を大切にしましょうと、理念とかね、これをマインドセットと僕は呼んでいるんですけど、こういうものの基準が1つやっぱりないと駄目だと思うんですよね。これは非常に大きな総論・各論のマインドセット、マクロ・ミクロのマインドセットがしっかり設定されていて、基準値としてちゃんとあって。もう1つはスキルセットとしての基準値。僕はよくチャネルの基準値みたいなね、競争力の基準値みたいな話を過去のエピソードでもすごくしましたけども、一方で、そういう部分というのはスキルセットの基準値ですよね。例えば営業、セールスと言ったらこうあるべきですよねと、1日に何件回ってこういうことを確認していきましょうと。例えば新しいディストリビューターとの契約はこういうことをしましょうとか、例えば商談のときにはこういうふうにしましょう、こういうことをしては駄目ですよみたいな、こういうスキル的な基準値。こういう自分たちの会社のルールをちゃんと明確に決めておくと、それに合致しているか合致していないかで評価ができるわけですよね。それを点数付けすることもできる。それを評価で給料に反映させることもできる。こういうものがやっぱりないと、どう指導していけばいいのか、もしくはどう評価していけばいいのか、もしくはどうペナルティしていけばいいのかということがまったく定まらないので、ただ愚痴になってしまうだけみたいなね、そういう状況がやっぱり非常に多いので。自分たちの会社としての基準値をね、マインドセット的なもの、スキルセット的なもの、こういうものをやっぱりルールブックとしてしっかり構築していく。やっぱり先進グローバル企業というか、シェアの高い企業はね、そういうマニュアルが皆さんもう揃っているんですよね。なので、何かこう、国の現地の異文化、商習慣、国民性、違うようなね、国民性とか習慣とか、異なった、そういったものに左右されないし、なおかつ俗人的にもならないというね、なぜならば、もうすべてが決まっているから、やり方が。販売チャネルをつくるのはこう、セールスをするのはこう、なんとかをするのはこうと。それはそうですよね。新興国に行けば行くほど、幼稚園から大学までの教育の水準も違えば、教育のされ方も違うし、われわれの感覚でマーケティングというのと、彼らの感覚でマーケティングというものはまったく違うわけですよね。そうすると、これはどっちがいいとか悪いとかではなくて、基準値をお互い持とうと。どっちに合わせるとかじゃなくてね、われわれはこの事業を遂行するためには、この基準値に合わせていこうねと。「私たちも合わせるし、あなたたちも合わせてね」というものをやっぱり1本、会社としてしっかり明確につくるというのが非常に大切ですねと。
われわれの会社は社内にそういうものがあるので、特に現地の従業員が云々みたいなことではあんまり問題にはならないんですけど、やっぱり多くの企業でそういう問題が起こっていて。それをおつくりするお手伝いなんかをね、特別なお客様とは一緒につくったりもしますけど。そういうものをしっかり持つということは必要だなというふうに思います。
今日はこれぐらいにしたいと思います。また皆さん、次回お会いいたしましょう。