東:こんにちは、ナビゲーターの東忠男です。
森辺:こんにちは、森辺一樹です。
東:森辺さん引き続き米倉先生をお迎えしているんですけど、
森辺:米倉先生宜しくお願いします。
米倉:宜しくお願いします。
森辺:前回アフリカビジネスということでお話を頂戴したんですが、米倉先生をお招きして8月と9月にアフリカのセミナーを弊社のほうで開催する予定なんですが、先生その8月の20日と、9月の7日に、最初の8月20日は詳しくは弊社のホームページで見ていただければなんですが、HISの新宿の
東:JTBだと思います。大丈夫ですこのままいきましょう。
森辺:JTBさんすみません、JTBです。新宿のJTBのセミナーでそして9月の7日がアカデミーヒルズでやるということで。
米倉:六本木のアカデミーヒルズで大々的にやります。
森辺:内容はこれからかちっとつめていくわけですが、先生どんなお話を。
米倉:そうですね、前回話したように、今なぜアフリカなんだとそれと同時に日本企業が抱えている問題、どうしても見たい未来をまだ見ているんですよね、日本には見たくない未来が音をたてて押し寄せているというそういうことを話ながら。じゃあなぜアフリカなんだと、見たくない未来を見に行くというツアーでもあるんですね。その話を8月の20日と9月の7日にして、ついでにアフリカでの現実にビジネスをやっている方とか、できれば南アフリカの大使なんかも呼んだり、南アフリカのどんなオポチュニティがあるのかみたいなことを話していけたらなと思っています。
森辺:見たい未来を見ようとしている、そうですねその通りですね。
米倉:見たくない未来なんですよ。見たい未来だけを見ているんですよ日本は。日本人はすごいと。それはねアフリカに行くとその現実はないです。
森辺:ASEANでもやっぱり、特にVIP市場がひとりよがりのアイウォンチューみたいな、見たい未来を見る戦略、そのままマーケットシェアに反映されているケースというのは非常に多いのでまさにそうですね、良い表現ですね。
米倉:たとえば見たくない未来でいえば、世界で今最大のタクシー会社ってウーバーっていう会社ですよね、だけどウーバーって一台もタクシー持ってないんですよ、じゃあ世界最大のホテル業、たぶんこのままいくと、Airbnb(エアビーアンドビー)になる。Airbnbも1個もホテルも部屋も持ってない。そうするとネットで何か余っているものをかみ合わせれば、世界最大のタクシー会社ができちゃうわけですよ、だけど日本人はいやいやタクシーの規制しなきゃいけないとか、タクシー多すぎるから規制してくれとか、はぁですよね。それとかティーという英語でいえばトヨタが、MIRAI(ミライ)という全く未来じゃない車を出したんですよ。これは水素自動車、水になってしまう、だから最も効率的で環境負荷0なんですけど、もうコンセプトは1890年、今から130年くらい前にできた1トン近い鉄のかたまりを、エンジンでひっぱると。そのエンジンを内面機関から水素に変えましたと。でも水素って水素爆発するでしょ、それをこれから世界中にインストールしていくんですか。ちょっと考えると絶対テロの温床にもなるんですよね。ターゲットに。それだけのものを水素を作る機械、水素を運ぶトラック、貯蔵、コンセプトは今から100年も前の、今グーグルたちがやっていることは車はもうぶつからないの、自動運転で。最も最適なエナジー効率で走りたければ43.8キロで走りなさいと次の信号は44.8秒後に変わるから今から最適な速度でいきなさいとなるとそれだけで燃費なんて30%効率すると。しかもぶつからないんだったらば、あの1トンのかたまりを運ぶ必要はないわけですよね。炭素繊維で運転席、もしものケースに運転者の人間が乗るところの周りだけを炭素繊維にして、あとはぺらぺらの鋼板でもいいしアルミでもいいと、重さはもう半分以下になる、そうすると3000ccのエンジンなんて全然いらなくなる、1000ccでポルシェ以上の馬力とか出せちゃうという世界。そういう世界が来ようとしているのに、水素エンジン、すごい未来だろうっていうけど、それは違う未来じゃないの。途上国で考えられているのは、じゃあそういうシステムを作れば、バスはもっと正確になってもっと良い運行ができるんだよと、そしたら地下鉄に何兆円を使うならば制御されたバスに乗る、そこで浮いた何兆円というお金を教育とかインフラ投資に回す。全く違う世界、これを言ってもえーとか言うんですけど、じゃあ途上国の人がこれから固定電話をわが国からひこうと思いますって言ったらみんなやめたほうがいいですよって言いますよね。それにかかるコスト考えたならば、基地局をたてて無線でワイヤレスでどんどんできる携帯のほうがはるかに優れてるわけですね、世界はそういう方向にいってるのにまだ自動車とかインフラとか電気とか電力とかは21世紀のまま。これはみんな日本が見たい未来で、しかもハードで解決しようとしている。僕は関心したのはテスラ。もう出て3年くらいなるじゃないですか、テスラ、モデルチェンジしてないなっていったら、何言っているんだと。毎月やっているって。フルのデルチェンジはソフトウェアのモデルチェンジだ。だから電池の効率は良くなったし、スピードコントロールも制御も大変良くなったし、ステーリングの構造もよくなっていると、日本人はハードでいかにモデルチェンジをしていくか、世界はステラの真ん中についているiPadのでかいやつ、あれがどんどん更新されていくっていうのがモデルチェンジ、そうするとさっきのウーバー、ウーバーって一台もタクシー持たないんですよ。ようするにハードで物ごとを解決しようとしていない、そうすると車も不動産も学校もハードからどんどん離れてソフトウェアの競争になってくる。そこをやっぱりしっかり見据えないと、見たくない未来にやられちゃいますよ。みんな見たい未来見てるんだもん。
森辺:そうですよ、その通りですね。
米倉:そこで原発再稼働とかいって。今日本って一台も使ってないの。だから脱原発をなしえた国、日本。だって4年間1基も使っていないのに、生活全然困ってないじゃない。しかもこれから元安があるっていうけども、それほど急激にものすごいインフレになって電力がものすごい高騰してるわけじゃないと。もっと許せないのがこの夏省エネしましょうっていう声すらかからない、あれって。じゃあいいんじゃないか。そこで今ハードの再開をしようとしている。そうじゃなくて、ソフトでやろうって。ダイナミックプライスエンジンみたいに夏の13時から16時くらいまでは電力料金高いよって。そうすれば普通の家庭とかはじゃあ消そうとか、スターバックス行こうとか、クールシェアっていいことですよね、どうしても必要な工場とかは高くてもしょうがない、ピークを抑えれば、新しい原発を何兆円もかけて再稼働する必要は全然ないわけ。そうするとソフトウェアでいろんなものが解決できるんだ、IoT、Internet of Thingsが出てきて、夢みたいな話ですけど、今クーラーを使っているからクーラーが冷蔵庫にちょっと冷蔵庫静かにしてて、今クーラーが一生懸命やっているからと。そしたらクーラーが夜になったらちょっと冷蔵庫がんばって冷やすね、そのうちに冷蔵庫もクーラーもやめてって今から洗濯やるからって言ってマシン同士会話をしながらエネルギー生活というものをできるわけですね。実はそういう世界はどんどんきているのに、原発再稼働だとか、系統電力をどうしなきゃいけないとか。これもう日本は見たい世界っていう20世紀を振り返っているんですよ。
森辺:今の振興アジア、新興国の参入戦略も、戦略の先にあるのは彼らの見たいものが先にあって、本来残ってる現実的な見たくない現実を見せると、怒っちゃう役員さんとかいらっしゃいますからね。確かにそのとおりですね。
米倉:マーケットが日本製品がまだ理解されない。
森辺:コンサルテーションをしているんですけど、お客様がもうすでに決めてる、決まっている答え、見たい未来、そこに向けてデータを集めて行く、コンサルテーションしていく、そういう仕事もなくはないと。ただそれを見越していこうとやっていますけど。
米倉:ただアジアぐらいだとそれぐらいのシナリオでもいけるんですけど、アフリカまで行くと規定がないから、考え方を変えないといかんかなと。前回の教授の本の名前がニューマーケッツ・アンド・ニューマイドセッツなんですよ。だから新しいマーケットにいくんであれば、新しい心構えでいかなきゃいけないということが実は見たい未来じゃなくて、見たくない未来を見に行くっていうマインドセッツっていうのかな、この旅行を通じてぜひ日本企業の方が見たくない未来をしっかり見てもらうということをやってみたいですよね。
森辺:リスナーのみなさん、今ツアーの話を触れましたけども、今2回のセミナーを米倉先生をお招きして、今お話していただいたようなことを含めてアフリカの話を2回無料でやります。案内はホームページでご案内しますので、なんと10月の31日から11月の6日まで約1週間ですね、米倉先生を団長に迎えて南アフリカ視察ツアー、よく米倉先生1日、2日だけいて、どっか途中で行っちゃうやつありますけど、一緒でございますので、空港から成田から成田までずっと一緒にいますので、こちらもご興味があればJTBさんのコーディネーターをしていますので。
米倉:僕が一緒になぜ行きたいかというと、シング・イズ・ビリービングでね、頭の中でアフリカっていうとジャングル行くのかとかライオンは大丈夫かとか、南アフリカは日本よりも遥かに進んでいるところもあるし。ぜひ一緒に見ていただいて、肌で感じる。そこから後ろを振り返ってみるとまた違った世界が見えてくる、ぜひ一緒に行きたいですね。
森辺:いろんな日系企業を訪問したり、向こうでまた大使ともし運が良ければお会いしたり。
米倉:プレトリア大学の日本研究センターの所長っていうのを今年の3月までやってたんですけど、この日本研究センターというのは、プレトリア大学の国立大学の中に作られて。始めはGIBS(ギブス)というGordon institute of business Scienceというアフリカで一番いいビジネススクールの中にあると。ですからそこもビジネススクールにいってアフリカマーケティング、BOPビジネスのの方たちに授業をしてもらうということも考えています。GIBSはエグゼクティブ・エデュケーションだと世界で70位とかいいところにいるんですよね、70位じゃしょうがないじゃないって言うけど、日本は1個も入ってないですから、中国は1個か2個くらい、そういう中でいうとアフリカで最も良いビジネススクールで、その関係も一緒に見てほしいですね。大学って大学に投資してない国は駄目ですね。日本とアフリカを比較していただけるというおもしろいツアーになると思っております。
森辺:リスナーのみなさん、弊社のホームページでも情報を公開していきますので引き続きよろしくお願いいたします。先生時間になりましたので。ありがとうございました。
米倉:ありがとうございました。