A:東 B:森辺
A:こんにちはナビゲーターの東忠男です。
B:こんにちは森辺一樹です。
A:森辺さん今日も南アフリカなんですけど、実際に森辺さんツアー行かれてるじゃないですか、去年。そもそも南アフリカって行って楽しいんですかみたいな疑問を抱いている方がいらっしゃると思うのでそのへんちょっとアジアから離れてしまいますが、語っていただければ。
B:去年、一昨年か東が行ったんだよね米倉先生と。去年米倉先生からフェイスブックで森辺くん南アフリカ行くぞって突然メッセージがきて、えーと思ったのよ。南アフリカって今の僕のビジネスとちょっと遠いじゃない。アフリカないことはないけど、南アフリカは本格的にお客さんは今現状はいるかっていうといないじゃない。去年の段階で先生何言ってんだって思って、もう正直のり気じゃなかった。お金かかるし。それで先生わかった付き合うよみたいなイメージでで行ったんですよ。しかも僕団体行動苦手だし。もう知らない人と一週間も南アフリカ行って授業受けるとかいろいろあるわけですよ、乗り気じゃなく成田空港に行ったわけですよ。で、案の定知らない人がいっぱいいて、憂鬱だなあと思いながら行きましたと。で、行ってまずちょっとビジネス的な感覚のお話からすると、南アフリカをなめてましたというのが一つなんですよ。行ったら、僕の想像していた南アフリカとはだいぶ違った。ものすごい近代国家で、アジアの国々は嫌ってほど行ってるわけじゃないですか。基本的にアフリカっていうとそれより格下っていうイメージがあって、南アフリカとナイジェリアはそこそこ進んでいるってわかってはいるものの、そこをマーケットにするなんてまだ10年先だよねぐらいのイメージでいたんですよ。それがまず着いた途端に打ちのめされた。近代的なんですよ。空港から町から全てが。南アフリカは。結局詳しくマクロ的な数値で見て行くと一人あたりのGDPがナイジェリアのほうが高いんだけど、世界で85位で、6621ドルくらいなんですよ。中国が83位で6958ドルと、といったら中国と対して変わらないんですよ一人あたりのGDPで見ると。中国ってあれだけ膨大な広大な土地の平均の13億の平均が6958じゃない。そうすると南アフリカの6621ってものすごく限られた土地の中でその平均値なのでね、ものすごく面白い市場だなと当然スーパーリッチって言われるような中国でも存在しているような人たちもいれば、ブラックダイアモンドって言われる層もいて、さらにBOPという貧困層もいるわけですよ。で、すごく危険なイメージがあって、たしかに危険な場所に行くとすごく危険なんだけど、基本的にはヨーロッパとオーストラリアとアメリカを足したみたいなそんな町なんですよ。白人も非常に多いし、このマーケットってアジアの小国1カ国よりも全然ビジネスとしてはおもしろいなっていうのが最初の印象なんです。たしかに遠いよ。消費マーケットとしては十分成り立っていて、結局消費財なんかのお話で言うと近代小売もたくさんあるしね、モールなんかもものすごくでかいし、そこに日本企業がないんだよね、みごとにないんですよ。中国とか韓国、台湾は出ていると。そういう中で並行輸入品が一部入ってきているんだけど、それがすごく残念だったっていう印象が一つあると。アジアはすでに激戦してるじゃないですか。南アフリカはまだ激戦度合いが弱いのでこれが日本がアジアで20年遅れたっていうことの同じ間違いをしないためにも、今、南アフリカに行っておくそこからじゃあアフリカ大陸全体をどうしていくのかっていうのを考えるというのは一つありだよね、十分やるべきだねっていうことを僕は感じたんだね、ビジネスで。
A:そうすると森辺さんの印象だと、行ったときというのは、南アフリカにはじめて降り立ったときはどういう印象だったんですか。
B:何これドイツみたいな。それくらい近代的だった。
A:みなさんがイメージするだと、やっぱり米倉先生もよくいいますけどサバンナがあって草原があって、原住民が住んでるみたいなんじゃないか、まだまだアフリカっていうと、逆にアメリカ人ヨーロッパ人が日本にきたみたいな侍とか忍者とかいうみたいな連想と同じような連想を持っているんですけど、そんなことは。
B:まったくない。南アフリカは白人のだから、白人の国という印象がすごく強くて、近代的な白人の住んでいる居住区と、黒人居住区っていうのがあって、ツアーの中では黒人居住区も行くのよ正直怖いの。アジアの怖い場所に行ったって背丈は一緒だし筋肉の付き方も一緒だから、まあ3人くらいだったらなんとかやれるかなって思うじゃない。けど黒人居住区に行くと相手が一人でもちょっと怖さは感じるんですよ。目の貪欲さがね、アジアの人にはないような本当にけもののような目をしているから、そういう怖さは感じるんだけど、そのマーケットはまたおもしろかったりするんです。スパザっていう伝統小売もあって、結局そのアジアだろうが、アフリカだろうが、伝統小売の攻略の方法の方程式なんて一つじゃないですか。そうするとどこでやろうと一緒なんだよね。そこに僕は大きく気付いて、米倉先生は日本企業があまりにもアフリカに行ってないからね、そこに危機感を感じているんですよ。このツアーも先生、手弁当でやってきたのねずっとね。それでじゃあ先生の取り組みに協力しようってことで、うちは予算とって協力してて。ツアーやったりセミナーやったり六本木ヒルズアカデミー借り切ってやるけども、むしろ予算とってやってるからね。ツアーやって儲かるのはJTBだけ。そういう話なんだけど。ただ先生のそういう熱い思いに惹かれたっていうのと、この米倉誠一郎先生っていうのは損得で動くというか、自分のその信念というか自分の感性というか、こうすべきだと思ったこと、楽しいと思ったことに対して、行動を起こすような先生のイメージがすごくあって、それに純粋に賛同したっていうだけの話で。あとビジネスとしてはそういうことを感じた、僕は可能性があると思っているのね。だから南アフリカはやるべきだと思ってるし、南アフリカをやって、そこで使う労力とか経営試練っていうのはアフリカ大陸にも生きてくるし、逆にそこで苦労するっていうことはインドとかアジアにそのノウハウを兼用できるからね。それこそリバースイノベーションなんじゃないのって思ってて、新興国から先進国じゃなくて、究極の新興国っていうアフリカからアジアにリバースイノベーションしてもいいじゃないって思ってるわけだから。それが一つあるし、いったらブリックスのエスを大文字にするとサウスアフリカになるんで、サウスアフリカ南アフリカは正直中国とかインドとかと同じ位置づけのブリックスの中に入っているっていうのは一つね。あとその米倉先生についてなんだけど、正直大学教授と旅行行っても面白くないんじゃないのかって、話もあわないしってそういう印象があったんですよ。硬い話するのかなって。だけど米倉先生っていうのが、まあ降りてきてくれる。僕の域までね。ものすごくフランクな先生でしょう。僕は大学教授だ、偉いんだっていうことは一切なくて、だからその人柄に惚れちゃったっていうのは一つあるんですよね。だから一週間がものすごく楽しくて、実は友達ができたんですよ。ツアーは若い人もいれば、かなりシニアの方もいらっしゃるんだけど、会社の経営者もいればサラリーマンの方もいてね、それが立場や役職関係なく一つのコミュニティというか仲間意識があって、今でもクローズドのフェイスブックみたいなのがあるんですよ。2014年南アフリカ米倉チームみたいな。そこで情報交換したり日本でも何カ月かに1回ご飯食べたりとかしてるんだけど、それがすごく楽しくてね。普段自分が接しない人達と接するっていうのはあまりにもすごい遠いところにいって一週間過ごしたから、変な仲間意識みたいなのが芽生えて、そういうのもすごくよかったし、楽しかった。お金を払った価値が全然あったね。米倉誠一郎と一週間いっしょにいれていろんなことを話してこの金額っていうのは安かったなって最後思ったことなんだよね。授業、ギブスで南アフリカのプレトリア大学っていうアフリカで1番賢い大学なんだけど、そこの日本研究センターの所長を米倉先生がやってるでしょ。だからそこに行って、講義を受けるんですよ。それで40でね、大学を卒業してからもう20年近く経ってるんですよ。それで人の話を聞くって、人に話をすることはあっても人の話を聞くなんてないわけですよね。そこで話をきいて授業をきいて学生な感じ、それがすごく楽しかったのね。アフリカのBOPビジネスの第一人者でタシミア・イスマル先生、BOPビジネスの専門家、この先生がスペイン系の白人で綺麗な先生なんですよ。この先生の話を聞いて楽しかったなって。とにかく楽しかったんですよ。
A:今日はここまでで。また次回に。ツアーの全容をお話いただければと思うので。ちょっとまた次回にお願いします。ありがとうございました。
B:ありがとうございました。