東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺:こんにちは。森辺一樹です。
東:それでは森辺さん、今日はすてきなゲストをお迎えしてやっていこうと思うんですけど、森辺さんのほうからご紹介いただいてもよろしいでしょうかね。
森辺:はい、今日のゲストはですね、テラモーターズの徳重社長でございます。徳重さん、どうぞよろしくお願いします。
徳重:よろしくお願いします。
森辺:じゃあさっそくお話に入りたいんですけど、その前にナビゲーターの東のほうから簡単に徳重社長のプロフィールを読ませていただきます。
東:そしたら簡単に読ませていただきます。Terra Motors株式会社代表取締役。1970年生まれ山口県出身。九州大学工学部卒。住友海上火災保険株式会社(当時)にて商品企画・経営企画に従事。退社後、自費留学で米国Thunderbird経営大学院にてMBAを取得、シリコンバレーに渡り、コア技術ベンチャーの投資・ハンズオン支援を行う。事業立上げ、企業再生に実績を残すと。2010年4月に電動バイクのベンチャー企業、Terra Motors株式会社を設立。設立2年で国内シェアNo.1を獲得し、リーディングカンパニーとなると。2012年度にはベトナム、フィリピンに現地法人を設立し、初めからグローバルに事業を展開している。企業ビジョンとして「日本再生」を掲げ、世界市場で勝てる日本発のメガベンチャーの創出を志すと。
森辺:なるほど。ありがとうございます。徳重さん、大変面白い経歴でございますが、これは徳重さんが出されている『世界へ挑め!』という本のプロフィールなんですが、これが今、徳重さんの一番最新の著書になるって、『世界で勝て!』という。
徳重:そうですね。はい。
森辺:もう一つが『世界で勝て!』という、これは対談になるんですかね。
徳重:そうですね。
森辺:元コンパック会長の村井さんとの対談の本のプロフィールを読ませていただいたんですが、改めて徳重さんの事業をテラモーターズ含めて自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。
徳重:そうですね。われわれ、電動バイクで、最近は電動三輪ですね、タイで、トゥクトゥクで電気で走るものを作っているんですけれども、いろいろユニークな点がありまして、ベンチャー企業なのにメーカーであるっていうことですとか、ベンチャー企業のくせに最初から世界市場って言っていたりとか、ベンチャー企業なんだけれども今は、メガベンチャーを目指すとかですね、まあ普通で考えたらクレイジー極まりないですね、みたいな。というところでやっているんですけども、まあただ、やっぱり僕もシリコンバレーで5年やってきたりとか、今は月半分以上はアジア行ってきて、やっぱり僕みたいなやつが誰か突破しないと、今までのメンタリティでやっているぶんには全然成長とか、新しい成功モデルってないんじゃないかなと思っていまして、そういう僕みたいなちょっと変わった経験をしているクレイジーなやつこそが突破できるんじゃないかということで、最近はウエルカムっていうことで、クレイジーウエルカムっていうことでやっていますけどね(笑)。
森辺:(笑)なるほどですね。三輪バイクって私もホームページで見たんですけど、13年秋に発売予定と。トゥクトゥクみたいなやつで、後ろに荷物だったり何人か乗れるようなバイクなんですよね。これはあれですか?リスナーの皆さんも今社長おっしゃったように、ベンチャー企業なのにメーカーであり、ベンチャー企業なのに世界を目指すという、こんな中で、工場なんかも持たれてやられて?
徳重:今はですね、ファブレスでやっているんですけども、新たにベトナムですとかフィリピンでやろうとしているのは自社工場でやろうと思っています。で、今言っているのは普通の日本人から見たら、本当に頭おかしくなったんじゃないかっていう話なんですけど、世界のレベルで見てみると、いろんなとこで既に、ベンチャーだけどメーカーですごい会社になったりだとか、ベンチャーだけど10年経ったらすごい売り上げ1000億とか3000億超の会社になっていたとか、まあいろいろあるんですよ。シリコンバレーにもあるし、台湾にもあるし、中国にもあると。なんでそれって日本から出てきませんかね、みたいな。そういうとこの問いに対する投げかけというか反論みたいなところをやりたいなっていうのが僕が思っているところですよね。
森辺:なるほどですね。ちょうどそのおっしゃるとおりで、アジアだと10年前に本当に小さな町工場だったところが今、時価総額で1兆円超えるような会社であったり、世界シェアNo.1、No.2を取っているようなところたくさんあると思うんですけども、確かに日本ではそういう企業はほとんど創出されていないというか。
徳重:そうですね。僕はだからメンタリティが一番大きな問題だなと思っているんですね。僕は日本である言葉を100回ぐらいいろんな人から言われまして、大手がやってきたらどうすんのとか、文句言われたらどうなんのとかね、もう100回以上言われているんですよ。でまあ、普通の真面目な日本人であれば、それを聞いて萎縮したりとか、やっぱりだめかなとか思うじゃないですか。で、それに対して僕は、それはわかるんです、僕もクレイジーですけど決して帰国子女でも何でもなくて、ピュアに日本で育ってピュア日本人ではあるんですけどね、例えば一つの事例で言うと、アメリカにVIZIO(ビジオ)っていう会社がありまして、これは液晶テレビでトップなんです。ソニーでもなくてパナでもなくてサムスンでもないんです。たかだか2005年にできたベンチャーですよ。テレビですよ。今のアメリカ。それはシリコンバレーじゃなくてロサンゼルスのほうなんですけど。また別の例で言えば、今を時めく会社って、世界で、Appleとサムスンじゃないですか。で、これのど真ん中で勝負しようとしたら、「本当におまえあほか」ってことになりますわね、日本人で言ったら。それを、台湾のHTCっていう会社があるんですけど、ベンチャー、これはもともと部品会社だったんですけどね、やっていて結構、世界3番とか4番とか、インドとかベトナム行ったら結構この人たちのほうがプレゼンツが高かったりするんですよ。っていうのがあるわけです。だからすごいじゃないですか。で、そういうのいくらでもあるんですよね、世界の事例。
森辺:フォックスコンもそうですよね。
徳重:ああ、フォックスコンもそうだし、あと最近では中国でHUAWEI(ファーウェイ)っていうのがありますけど、ファーウェイって今ですよ、エリクソンの売り上げ抜いたでしょ。ノキアを買収しようとしているんですよ。これも中国の会社なんですけど、中国が市場が大きくなったからじゃなくて、売り上げの8割が海外からなんですよ。だから世界でやっているわけですよ。中国の会社ですよ、みたいなね。っていうぐらい今世界は大きく変わっているので、チャンスはものすごくあるんだけれども、結局その、日本の大企業は例のごとく意思決定が遅かったり、リスクを取らなかったり、コミットしない、チャレンジしないっていうのがあるから、まあ一般論で話をしていますけども、あれではアジアで勝てないと思っているので、そういう意味ではシリコンバレーライクな会社が、まあスーパーな会社がね、だから普通のベンチャーではだめで、僕はスーパーなベンチャーとかメガベンチャーって言っているんですけど、っていうやつらが勝負しないと、逆にそれがやれば、僕は非常にチャンスがあると思っているし、僕はさっき言われた、大手とどうするんですかってみたいな話は、少なくとも僕たちはApple、サムスンとのど真ん中で正面攻撃をHTCがしているような感じじゃなくて、エンジンと電気で違うわけですよ、ジレンマがあるわけです。アナログとデジタルみたいなもんでね、大きな違いがあるわけです。で、やりにくいのもあるわけです。それなのにこれかよと。これかよっていうのはこういうこと、こう言われるんだな、みたいな。そうすると、本当にHTCみたいな挑戦をしようとした人が現われたときどうなるんですかと、いうことがあるので、僕はだから誰かが突破しないといけないと思っているんですよ。で、それを突破できるのは僕みたいなクレイジーなやつじゃないと無理かなと思っているんですよ。これが僕の信念なんですよ。
森辺:はいはいはい、なるほど。結局中国のハイアールなんかも、10年、15年前に誰が世界1位の最大の家電メーカーになるかって想像したかって言ったら、想像してないですからね。
徳重:そうですよ。で、これもあんまり皆さん、日本で走ってないから知らないけど、ヒュンダイなんか世界トップファイブですからね。日産とかホンダより上ですからね。
森辺:そうですよね。日本の市場だけですもんね、ヒュンダイがこけているのって。
徳重:はい、そうです。中国とかインドで既に彼らも圧倒的なシェア取っているし、しかもこれからそのシェア伸びるわけですよね。ヒュンダイなんかもたかだか、最近調べていたら、設立たかだか46年ぐらいなんですよ。ものすごく歴史浅いし、彼らも品質問題で、カナダとかアメリカで1回失敗して撤退しているんですよ、カナダから。で、インドで、何年前かな、トヨタと出た時期一緒なんですよ。トヨタのシェアが今確か、5とか7ぐらいなんですけどね、サムスンのシェアもう2倍から3倍ぐらいありますね。
森辺:ヒュンダイね。
徳重:ああ、サムスンじゃない、ヒュンダイですね。だからね、本当だからこの10年でものすごく変わっているんですよ。サムスンの話で言うと、ソニーに友達たくさんいるんですけど、2000年頃は海外の入札で、ソニーからしたらサムスンなんて全然相手にもしてなかったんですね。なんじゃこりゃ、みたいなものだったらしいんですよ、2000年は。今はもう時価総額20倍ぐらい違いますからね。
森辺:はいはいはい、そうですね。日本の企業が、家電メーカーがこぞってやっても敵わないようなレベルになっていますからね。
徳重:僕がすごい、若い人にも言いたいのは、この10年でものすごい変わっているんですよ、世界の。で、僕のイメージではこれからの10年ってもっと変わるんですよね。なのに日本だけいたりとか日本の市場だけ見ていると、なんか何も変わってねえとか、何かリストラして黒字になりましたと。また2年後、また結局イノベーションも起こせずまたまたリストラしました。なんかそんなんばっかりじゃないですか。で、ずっと出遅れみたいな。だからもうちょっと世界を見ると発想も変わるでしょうし、僕が今日本人に一番大事なことはメンタリティを変えることだと思っているんですよ。で、もう一つは、僕たちがやりたいのは、さっきも言ったことは事実ですから調べたらすぐわかるんですけど、ただやっぱり日本人はまじめですから、身近にいる人がやらないとよくわからないんですよね。例えばビジオだとかファーウェイだとかHTCだとか言われても、海外あんまり「何ですか?」ってよくわからないわけですよね。ただ誰かが突破すれば、それに続く人はたくさん出てくるんじゃないかと思っていて、僕野球好きだったんで野茂の話をよくするんですけどね。僕よく覚えているんですけど、当時大リーグはもう格上というか全然日本の野球界よりは上で、誰も通用しないと思われていたんですよ。でもそれは誰も通用しないんじゃなくて誰も挑戦してなかったと。まあ変なおじさんがよぼよぼになって、40ぐらいで行って、それはまあ無理に決まっているわけで、現役バリバリのやつは誰もやってなかったわけですよ。でも野茂は初めてね、彼、年収10分の1になって、片道切符で行きましたからね。まあ、どベンチャーみたいなものですよね。
森辺:確かにそうですね。覚えています、僕よく。
徳重:だったら今みんな、松井もえらいし、イチローもすごいんでしょうけど、僕は野茂が本当にすごいなあって思うんですよね。
森辺:うん、そうですね。サッカーで言ったらキングカズみたいな話ですよね。
徳重:そうですね。いや本当、サッカーもそうですよ。僕43ですけど、僕が高校のときなんて誰もサッカーしてなかったですよ。今はもう、小学校の子どものあれ見て、将来何になりたいですかって言ったらもう、野球よりサッカー5倍ぐらい多いですけどね。サッカー選手になりたいっていうのが多分一番多いですよね。
森辺:だから結局、社長が言っている、世界を見るっていうことって、僕こんなふうに捉えているんですけど、今世界ってある程度成長してきて、いろんなものがコモディティ化しているじゃないですか。車にしろ家電にしろ通信にしろ何にしろ、いろんな技術がコモディティ化して、ある一つの過渡期に来ている、そんな時代なんじゃないかなと思っていて、一時期アメリカから日本が自動車だったり家電という事業を奪い取って、それが今まさにアジアの企業に奪われつつあるみたいな。この過渡期だからこそ、いわゆるビジオのような会社が液晶テレビでシェアを取れるとかですね。例えば御社も、徳重さんもともと別にバイク屋さんであったわけでもないし、全然異業種からの参入で、テラモーターズみたいな会社を作れて世界を目指せる、みたいなですね。逆に言うとチャンスなんだけども、そこってやっぱり発想ありきで思考ありきで、考え方をまず変えて。
徳重:そうですね、そこが一番大きいと思いますね。特に日本人の場合はとにかく難しく考えすぎるので、それが本当よくないですね。僕は若い人に最後に一言って言われたときに、まあ今日の最後は一言になってないんだけど、60%オッケーだったらゴーってよく言っているんですよ。これは二つになりまして、つまり不確実な、それはベンチャーでも大企業の新規事業でも全部そうですよ、不確実なことをするのに80とか90なんてあり得ないんですよ。80、90オッケーだ、いけるんだったら誰でももうやっていますよ。市場はもうできているわけで、市場を作りにいくっていうのは60っていうともう、かなり角度高いっていうのは。で、大事なのは、僕らもやりながら本当そう思うんだけど、突っ込んでみて、やってみて、そしたらいろんなものが見えてくるんですよ。そこで新たな情報を得て、いかに軌道修正していくか。つまり軌道修正能力のほうがはるかに重要だという意識があれば、突っ込めるわけですよ。というのが1番で、二つ目のポイントは、僕はもうシリコンバレー5年いたし、今アジア半分以上、この2年ずっとアジア行っているんでわかるんですけど、感覚的に言うと、いろんな要素を見て、日本人がこれる、60%で、かなあと、可能性って。同じ事象見て、同じ要素を見て、僕思うにアメリカ人だったら70いっているんですよ。アジアの人80、90いっている。ですから彼らからしたら、なんでやらないの、みたいな。それぐらいずれています。
森辺:そう、そうですね。そこが日本企業とアジアとか欧米の企業のスピードの差とかですね、その責任の取り方も、責任は基本、取りたくないっていうのはやっぱり多いでしょうね。100に近くならないとなかなか踏み出せないから、判断がされない。
徳重:あと、そうですよ、おっしゃるとおり、僕もいろんなインタビュー受けているんで、質問受けるときに、結構なんでかな、なんでかな、なんでなのかな、っていうのは深掘りして考えるときある。なんで挑戦しないのかな、なんでやってみないのかなとか思ったときに、結局行き着くところは今おっしゃったところで、失敗が怖いのかなっていうのがあってですね、そこもすごく僕、大きなポイントだと思っているんで、僕のこの『世界へ挑め!』って本読んでもらったら、経歴はいろいろあるかもしれないけども、僕もいろいろ失敗しているわけですよ。僕が若い人におすすめするのは、とにかく若いときにどんどん失敗することなんですよ。失敗することはすごくつらいんですけども、僕の場合は経験上、失敗があったこそ今があるっていうのもあるし、失敗があったこそ多く学べているとか、これ言葉で言ったらあれなんですけど、リアルな経験を見てもらいたいなっていうのも、本当にそう思っているんですよ。いろいろあるんですけども、一番簡単なもので二つぐらい言うと、一つは僕は大学のときに浪人しているんですけど、浪人って普通じゃないかってのはあるんですけど、僕山口の田舎で300人いて2人しか浪人してないんですよ。もう圧倒的な挫折者なんですよ、当時では。当時は苦しかったんですけども、そのときにずっとまた一人で河合塾っていうところ、広島の、泊まり込みっていうか寮で一人になって勉強し続けなければという苦しい立場にいて、そのときに精神修行のように読んでいたのが「負けてなるものか」とか「やり続ける」とかっていう自己啓発の本だったんですよ。その本に大体出てくるのがアントレプレナーの本なんですよ。シャープの早川さんとか松下幸之助とか京セラの稲盛さんとかね、みんなそうなんですよ。っていうので、それから若いときに、やっぱりそういうときに、何かにすがりたいときにそういう本読んでいるので、それってなんかすごい、まず出会ったっていうのが大事だし、それがベースになっている気がして、それがなかったら、つまり普通に入っていたらこんな変なの生まれてないんですよ。みたいなのもあるし、あとは僕はアメリカのMBA行くときもスタンフォードとか行きたかったけど、それもいろんなプロセスがあって満を持してやったんですけど結局だめで、そのときもめちゃくちゃショックで、例えて言うと、ターミネーター2で、見たことあります?
東:あります(笑)。
森辺:めちゃめちゃあります(笑)。10回ぐらい見ています。
徳重:液体窒素で固まるじゃないですか。で、撃つとばらばらになりますよね。まああんな感じなんですよ。
森辺:なるほど、わかりやすい。
徳重:それぐらい格好悪いときもあったんですけどもね。ただ逆に、あれで僕は絶対にリベンジしてやると。つまり僕はシリコンバレー行くためにわざわざ頑張ってきた大企業も辞めて行って、それで通らないわけですよ。っていうのがあって、もうとにかくシリコンバレーに行くっていう、その気持ちたるやもう、半端ないですよ。まあすぐは生まれないですよ。すぐはもう、苦しいのでのたうち回りながらやるんですけども、湧いてくるわけですよ、気持ちが。で、特にエリートの人ほど重要なのが、きれいに来ている人ほど重要なのがエネルギーが足りないんですよ。新しいことするとかベンチャーするってエネルギーがいるんですよ。そしたら昔の人でベンチャーで成功した人、大体貧乏か学歴がないとか、何かものすごいエネルギーをどっかで蓄積しているんですよ。じゃあ僕もそこでエネルギーが間違いなく蓄積されているんですよ。つまりそれがないと今はないっていうのがあるので。つまり僕の中では何かにチャレンジしますよ、二つがありますよね。うまくいきます、それは別にそれでいいと。で、失敗しますと。でもそこから必ずプラスになることがあると経験上思えるので、怖くないんですよね。それがすごく僕は大事なんじゃないかなと。多分みんなそういう経験とかあんまりないから、とにかく失敗したらどうすんのとか。それ大したことないじゃんっていうのばっかりなんですよ、多分。それすごい大きいんじゃないかなって思っているんですよね。
森辺:そうですね。失敗してみちゃうと、なんだ、って。逆にそのほうが強くなる。僕ね、自分で今度はターミネーターじゃなくてドラゴンボールですけどもね。ベジータいるじゃないですか。ベジータってサイヤ人のプリンスだったわけですよね。それがスーパーサイヤ人になりたくて、なりたくて、当然自分はプリンスだから一番最初になるべきだと思っていたら全然なれなくて、あのプライドの傷つき方ったらまあ、相当なる挫折だなと。その中で彼はすごい努力家で、敵とやられて死にそうになるたびに強くなっていくんですよ。で、あれを見たときに、ベジータから学ぶものは多いなっていうのはね、ずっと思っていましてですね。
徳重:それちょっと、今度本でも(笑)。
森辺:それをね、つらいときにはそんなふうにしていて、一応ちょっと社長の本で『世界へ挑め!』の中にね、一つあるんですけど、「頼るなら会社ではなく自分だ」と。「安定したいなら自分自身に投資をして、どこでも稼げる力を身につけてしまうしかない」と。これすごくいい言葉だなと思っていて、本当そのとおりだと思うんですよね。アジアで事業するとか世界で事業するっていうのは、僕はもう、ベンチャーだと思っていて、第二創業と同じだと思っていて、11年間日本企業のアジア展開の支援をしてきて、本当にその会社員とかサラリーマンでいいんですけど、そういう発想でアジアのビジネスマンとビジネスをしても、判断のスピードもやり方もすべてにおいて合わないし勝てない。そんなふうには思ったりはするんですよね。
徳重:そうですよね。
森辺:じゃあまた、今日はそろそろお時間なので、これからシリーズで徳重さんに毎回いらしていただくので、次回はそんなところのお話も含めていまた深くお聞きできればと思います。徳重社長、どうもありがとうございました。
徳重:はい、ありがとうございました。
東:ありがとうございました。
森辺:またよろしくお願いします。