東:こんにちは、ナビゲーター東忠男です。
森辺:こんにちは、森辺一樹です。
東:アフリカのセミナーを前回やったと思いますが、来てない方もいらっしゃいますし、アフリカのツアーまで少し時間がありますので、その内容をちょっとリスナーの皆さんにシェアしたいと思いますけど、どんなセミナーだったのか、教えていただけますか。
森辺:「アフリカ市場セミナー2016」ということで、去年に続いて開催しましたが、今回1部で一橋大学イノベーション研究センターの米倉誠一郎教授に基調講演をいただいて、去年は当日にバングラデシュから帰国したので、バングラデシュの話が半分入ったんですけど、今年は米倉先生、アフリカの話をしてくれました。若干、日本のマクロ経済の話、景気の話もありましたけど、そこは最後、アフリカやグローバルや、世界に売って出ろというとこにつながる、そんなお話でした。
2部の金城さん、アフリカ400億円男。金城拓真さんの話は、僕初めて聞いたんですけど、意外にといったら失礼ですが、すごく面白かったです。何を話したかというと、物々交換の話。彼が言ってて、そのとおりだなと思ったのが、お金のないところからは、お金はとれない、という話をされてました。結局、アフリカ人はお金を持ってないから、そこに何かものを売ってお金を取るのではなくて、彼らに加工する機械をただで与えて、その機械を使って彼らが加工した食料の2割をもらうとか、そういう金城さんならではのビジネス・アイディアの話。
もうひとつ面白かったのが、金城さん、ケニアが嫌いなんだって。なんで嫌いかというと、ほんとは好きらしい、嫌いって言えるってことは愛してるから嫌いって、そういうことらしいんだけど、よくアフリカといっても、いろんな国があって、その国の絵本を見るっていうんだけど、日本だと「人に親切にしなさい、ウソついちゃだめ」とか、そういうことを幼児教育でしますけど、ケニアの絵本は、「人をだましても自分が逃げ切ったらそれが勝ち」みたいなそういう絵本なんですって。それを見て、ケニア人ほんと嫌いって、冗談で言ってましたけどね。
3部で、米倉先生にナビゲーターをしてもらって、金城さんと、あと豊田通商のアフリカ担当の矢野阿利さん、日本に帰化したモロッコ人なんですけど、元々はモハメッド・アリさんって言ってたけど。あれ、冗談なんだ?帰化して日本の名前になってるのね。あと私と、これからの日本企業のアフリカに対する新戦略、取り組みというディスカッションをさせてもらいました。参加者、総勢で100名越えました。せっかくの機会だったので、懇親会もやって、非常に楽しい会になりました。
東:1部から振り返っていただいて。米倉先生がどんな話をされたのか、森辺さんなりにレビューをいただければと思います。
森辺:米倉先生の演題は「アジアで足踏みしてる暇はない、今すぐアフリカに行くべき3つの理由」というタイトルで話をしたんだけど、3つの理由言ったかな。
東:言ってなかったかもしれないですね。
森辺:言ってなかったかもしれないけど、なんか納得感あったんだよね。さすが米倉先生、という感じで、何言ってたかな。ちょっと忘れちゃったんだけど(笑)
東:印象に残ってるのは。
森辺:印象に残ってるのは「アジアで足踏みしてる場合じゃない」というこのタイトルで、中国や韓国の企業がこれだけ行ってるよ、日本企業、このまま中国やASEANでやって、出遅れた同じことを、アフリカでもやるの?と。日本政府もTICADの支援があって、今再びアフリカが注目されてる中で、まず行って見てみなさいと。見ないで判断をすべきじゃないと。やれって言ってるわけじゃない。ただ、行って見もしないで、アフリカはまだ早いっていうのはやめましょう、というお話なんですよ。それはそのとおりだよね。
米倉先生が毎年やってる「米倉誠一郎と行くビジネス新大陸南アフリカツアー」も、基本的に米倉先生、一銭の得もしないで、いろんな人を連れて行ってるじゃないですか。あの先生はほんとに思いというか、自分が正しいとか、情熱を注ぐものとかを、利害を度外視で動かれる方じゃないですか。そういう熱い気持ちが伝わってきた、いい講演でしたね。「俺は30分でいい」と言ってたんですが、45分話しましたからね。あいかわらず、素敵な先生でした。
東:金城さんのことを、先ほどおっしゃってましたが、他に深堀して。
森辺:金城さんはさっき言った二つが、すごく印象に残ってて、400億も儲けてるのに天狗的なところがひとつもない。ものすごいハードル低く接する方で、すごく人当たりのいい、いい人なんだろうなと思って。まだ若いんですよ、30代ですよ。昨日も懇親会、2次会と、金城さんと一緒にいたんですけど、苦労もいっぱいされてて、大変な思いもいっぱいして、今の金城拓真があるということなんですけど、すごくいい人でした。ファンの方もたくさんいらっしゃって、彼の話、面白かったですね。
3部がパネルなんですけど、矢野さんが面白くてね、矢野さんが言ってたことで、ひとつ僕が思ったのは、彼は帰化してますけど、基本的にはモロッコ人じゃないですか、DNA的には。その中で、フランス語、英語、日本語、あともう1カ国語しゃべるんだよね。結局、アフリカに駐在している日本人も、アフリカにいながら、日本のソサイエティの中で生きていると。日本人とつるみ、日本の会社に勤め、日本人の行動範囲の中で活動するinアフリカ、みたいな。これって、中国に行っても、ASEANに行っても、基本的に構造としては変わらないじゃないですか。朝、日経新聞の国際版を読んで、自分の車で会社に行って、日本人同士で日本食のランチ食べて、終わったら日本食レストランで夜ご飯食べて、日本人カラオケ行く。夜は、NHKの国際版をテレビで見て寝る、みたいなね。そういうことでは、なかなかアフリカのようなディープな国では、本当の意味でアフリカを知ることはできない、ということをおっしゃっていて、日本人同士でつるまないと。気持ちはわかるけど、みたいな。そんなことをおっしゃっていたのが、すごく印象的でした。
あとは、矢野阿利さんの肉体美が気になってね。ものすごい筋肉なんですよ。ホモとかじゃないですよ、女性にしか興味ないですけど、ものすごいガタイいいんですよね。懇親会のときに、なんかやってるんですかって聞いたら、トレーニングしてるって言ってた。スーツが似合うんだよね。身長190ぐらいあるよね。パネルやりながら、彼の胸板が気になってましたね。というのが3部の話でした。いい人ですね、忙しいのに調整してくれて。常にアフリカに出張してるのね。元々、米倉先生の生徒みたい。一橋大学のゼミ生。
セミナーで名刺交換があって、そのときに、皆さんいっぱい来てくださって、Podcast聞いてるんですって。米倉先生が、僕のPodcast、誰も聞いてないってバカにするのね。僕は、50万人聞いてるって、東ちゃんから聞いてるけど、不安になるのよ、米倉先生がバカにするし、茶化すし。そしたらセミナーで、3人、4人ぐらい、聞いてますという方が来られて、あれだけはうれしかったですね。
東:今日はここまでにしたいと思います。森辺さん、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。