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東:こんにちは、ナビゲーターの東忠男です。
森辺:こんにちは、森辺一樹です。
東:じゃ、森辺さん、前回はタンザニアの件でいろいろお聞きしたんですけども、今回もちょっと引き続きタンザニアについてお聞きしたいんですけども、ビジネスコンテストに行かれたというんですけど、具体的にちょっとどんな雰囲気だったかとか、どんなプランが出てきたのかというのをご紹介いただければと思うんですけど。
森辺:規模は比較的小さくはなかったんですよね。言ってもダレサラムで一番国際会議なんかが開かれるイベント会場でやったんですけど、どれぐらい来ていたのかな。参加者が多分300人ぐらい来ていたんですかね。発表するアフリカのベンチャー企業は10社ぐらいかな。審査員が6名だったかな、来ていて、で、米倉(誠一郎)先生とか、堀江(貴文)さんとか、あと世界銀行(セギン)の人とかね。それからJICAだったかな、いわゆる日本の公的機関の方とか。あと金城(拓真)さんとか来られていて、比較的大きい規模だったんじゃないかなと。小さくはなかったですね。
東:具体的に森辺さんが印象的だったプランとかというのはありますか?
森辺:僕が印象的だったのは、残念ながら2位になっちゃったんですけど、アフリカで生理用のナプキンのリユースのもの、これをつくって売っている女性社長の会社があって、基本的にはディスポ(使い捨て)だよね、日本だと。だけどやっぱり、それがまだ買えるような感じでもないんだよね。GDPが150億ドルぐらいだから。そうすると、自分で洗って何回も使うという、そういうニーズがやっぱり高くて、そもそもそういう生理用のナプキン自体がみんなのところに行き届かないという、そういう問題もあって、女性の雇用にもつながるというんで、日本でいったら多分衛生上NGとか、そういう話になるんだけども、女性の雇用も生み出すし、ナプキンがしっかり行き届いていないような市場にもしっかりナプキンが行き届くということで、昔の布おむつの生理用ナプキン版みたいな話だと思うんだよね。この会社は非常に面白いなという。日本の感覚でいうと、こんなものは売れないし、売っちゃだめという話になるかもしれないけど、アフリカの市場ではまだまだ面白いし、その女性の経営者のエネルギッシュな感じがすごく僕は印象的に残っていて、あれなんかは結構よかったなと思うんですけどね。生理用ナプキンの会社が彼女を支援して、そのうち取り込んでいったら面白いんじゃないかなと思ったんですけどね。
東:その女性経営者は何歳ぐらいの。
森辺:30代ぐらいだったと思います。30代前半ぐらいの経営者だったかな。でもやっぱり海外で教育を受けて、戻ってきているから、そういう発想になる。最終的には堀江さんの強いプッシュで、リーガルサービスをアフリカで提供するようなベンチャー企業が優勝したんですよ。これは日本の弁護士ドットコムとか。
東:気軽に。
森辺:煩雑なんだよね、アフリカのリーガルって。もう何に、どこに、どう手続したらいいか。何をどう書いたらいいか、全くわからない中で、みんなが手軽にその弁護士サービスを使えるようなプラットフォームをつくるという、そこが優勝したんだけど、非常に面白かったですよね。堀江さん、僕は会うの2回目だったんですけど、久々にお会いして、全然関係ないんですけど、テレビで見たまんまなんだなって。非常にはっきり意見をおっしゃって、スパスパッという、非常に正直な人なんでしょうね、きっと。気にしないと。周りがどう思っていようが、何思っていようが、自分がこう思うってパーンと言われる方で、それが面白かったですね。ベンチャー企業より審査員のほうが面白かったという。
東:(笑)ほかに何か印象的だったのは。
森辺:ほかに印象的だったのは、たくさんあるので、もう2回ぐらいアフリカでとってほしいなと思うんですけどね。あと、ザンジバルというところに行ったんですよね。ちょっと離れた島なんですけど、リゾート地になっていて、そこはすごくリゾートとして有名なんですけど、世界遺産なんかもあって、非常にきれいな観光地だったと思うので、タンザニア、もし行かれる機会があれば、ぜひザンジバルには行ったらいいんじゃないかなと思いますけどね。
東:結構そこは遠いんですか?
森辺:いや、フェリーで1時間半ぐらいで、非常にいいところでしたよ。あとやっぱりタンザニアは海沿いなんでね。内地に比べるとやっぱり少し開放感がありますよね。
東:ギスギスしていない感じ。
森辺:何ていうんだろうな。我々外国人がほっとできる場所がやっぱり沿岸部ってあるじゃないですか。カフェとか。僕も自分のFacebookで何枚か写真上げてみたんですけど、景色のいいホテルで朝食をとったりとかできたし、そういう意味では面白かったですね。あと、昔から中国、中国ってすごい言われているじゃないですか、アフリカって。僕はタンザニアの空港からダレサラムの市内に入って一番最初に気付いたのが、建物が昔の中国の地方の建物の形にそっくりなんですよ、ビルが。何か中国チックな。何だここ? 中国の地方都市か? と思ったら、その建設中の工事現場とかの下に、中国の建設会社の名前ががーっと張ってあるんですよ。昔はアフリカでは石膏ができないから、中国人を大量に連れてきて、建ててみたいな。今はさすがにそんな状態ではなくて、アフリカ人使って建てているんだけども、もうめちゃめちゃ中国っぽいのよ。だからもうビルまでもが家電のようにコモディティ化して、もう同じ設計図でガガガガッてつけていく。だから日本の建築会社に言わせると、こんな設計基準じゃ危なくてダメだとかという話になるんだけど、市場はそんな安全なものにお金は払えないし、そんなものは求めていないから、オーバースペックって、まさにビルでもそういうことが起きているんだなというのは実感をしたのと、あと、街歩いていると、「ニーハオ!」って言われるのね。「「ニーハオ」じゃねえよ。「こんにちは」だ」みたいな。
東:中国人に間違われるんですね(笑)。
森辺:そういうのがすごくあって、うわ、中国すごいなというのは感じましたね。景色が中国っぽくなっちゃっているの。ビルわかるでしょう?
東:街並みがもう中国っぽいんですよね。
森辺:あれが嫌でしたね。
東:食べ物とかどうなんですか?
森辺:食べ物は大してうまくないね。
東:何を食べるんですか?
森辺:炭水化物が増えちゃうんですよ。例えば5品おかずが出てきたら、1品はこれ当たりというのがあるじゃない? それとご飯でどれだけお腹を満たせるか。それとパンでどれだけお腹を満たせるかみたいな話なんで、別に大してうまくはない。中華料理屋もあるんで、中華料理屋も行きましたけど、別に大してうまくないんで。柿ピーを持っていっていたんだけど、お腹空いてホテルで食べた柿ピーが、「こんなにうまいのか、柿ピーって」と思ったぐらいにおいしかったという(笑)。飯はあまり期待できないです。
森辺:わかりました。じゃ、またちょっと次回も引き続き、少しお聞きしていきたいと思いますけど。今回は時間が来ましたので、これで終了としたいと思います。森辺さん、ありがとうでございました。
森辺:ありがとうございました。
<終了(11:09)>