◆アズマ
こんにちは、ナビゲーターのアズマタダオです。
◆森辺
こんにちは、森辺一樹です。
◆アズマ
森辺さん今日は、我々よくポッドキャストでもディストリビューターという言葉を使ってますけども。これってお客さんからよく販売店なんですか代理店なんですかみたいな。ディストリビューターといえば海外では通じると思うんですけど、日本語訳にした場合、販売店の違いと代理店の違いって結構曖昧というか販売代理店と呼ばれたりするのでなかなか曖昧な感じがするんですけども。我々のいうディストリビューターってどういったことなのかってのをを少しご説明いただければなと思ってるんですが。
◆森辺
なかなかいい題材だと思うんですけど。僕このポッドキャストで一貫してディストリビューターっていう呼び方をしてると思うんですけど、ディストリビューターって販売店なんですね。代理店ではないと。日本では販売店と代理店の区別ってそんなに明確にしていなくて、代理店さん、どちらかというと販売店さんっていうよりも代理店さんって言ったほうが位が高いというか、そんなイメージがあって。
◆アズマ
なんとなくそんな感じしますよね。
◆森辺
あんまり区別なく、うちの代理店がとか言われていると。ただ海外に行くと代理店と販売店というのは明確に機能が違っていて、法律的にも全く違うのね。代理店というのはエージェンシーって言われていて、一方で販売店というのはディストリビューターと言われていると。じゃ何が大きく違うのかというと、代理店契約とかっていうとエージェンシーアグリーメント。販売店契約はディストリビュートアグリーメントってなるわけなんだけど。このエージェンシー、代理店契約っていうのはあくまでプリンシパル、メーカーのことをプリンシパルと。プリンシパルと代理店の間で結ばれる代理店契約なんだけど。例えば代理店が他社に売りますと。その他社に売ったっていう行為そのものはプリンシパルのために代理店が代理で売ってくれているので、仮に他社から代金の回収ができなかった場合、この債権のリスクっていうのはプリンシパル側にあるんだよね。だからあくまでプリンシパルに代わって売ってくれてる。要は代理してくれてるっていう意味なんですよ。一方で販売店の場合はプリンシパルから商品を一旦買って、それを己のリスクによって第三者の他社に売るので、基本的にはプリンシパルと販売店の売買というのは販売した時点で完了してるわけですね。販売店がそれを売れなくても、それを売ったんだけど代金が回収できなくてもプリンシパルは関係ないという、そういう大きな違いが実はあって。日本の企業、消費材メーカーなんかが海外で使っているのはディストリビューター、つまりは販売店なんですよね。ここが結構混同して代理店、代理店って言ってると、例えば通訳を介した時とかに通訳は代理店なのでエージェンシーって言うわけなので。蓋を開けてみたらこっちは販売店契約したかったのに、向こうは代理店契約だと思ってるよみたいな大きな過ちを犯すことがあると。ここは非常に重要なポイントなんですよね。僕はそれを混同したくないんで、日本だと販売代理店とかね、販売店なの代理店なのどっちなのみたいな。なので一貫してディストリビューターという言い方をしてるというのが実は理由なんですけどもね。
◆アズマ
そうすると大きく機能が違うということなんですかね。
◆森辺
なのでここはすごく気をつけたほうがいいので、日本語で言わないほうがいいですよね。ディストリビューターってカタカナで言ったほうがいいし。例えばよく見てみると日本の、例えばヨーロッパブランドのお店あるじゃないですか。そういうの全部販売店になってるんですよ。日本国内販売店とね。っていう販売店っていう言い方をしてるので、あくまでディストリビューターということにしっかりなってるので。
◆アズマ
日本ではそこまで明確な契約がないと思うんですけど、海外でいうとディストリビューターという形で統一されたほうが誤解がないということだよね。
◆森辺
そう。ディストリビューターってカタカナで統一をしたほうがいいと思います。
◆アズマ
契約もディストリビューターのアグリーメントという形で結ばないと、エージェンシーのアグリーメントで結んじゃうと、ちょっと意味合いが違うということですかね。
◆森辺
そうですね、になってしまうということですね。
◆アズマ
なるほど。その辺海外のメーカーはきっちり分けてるんですか。日本のメーカーは昔からそうだからそう結んでるっていう一方であると思うんですけど。
◆森辺
リーガルチェックが弁護士さん入った時に、さすがにこれ知らない国際弁護士とかいないと思うんだよね。そこで修正されるんだけど。結局その海外のディストリビューターと契約までの交渉する時に代理店、代理店って言ってたら、向こうはエージェントやってほしいんだってずっと思ってて、実は契約書出てきたら販売店じゃんと。ディストリビューターじゃんということにもなりかねないし。いわゆる商品の代金のリスクがどっちにあるかっていうことなんだよね。言語も全く違うじゃないですか。エージェントとディストリビューターはね。だからそこは本当にディストリビューターというカタカナで統一するのが一番いいと思います。
◆アズマ
わかりました。森辺さんありがとうございました。
◆森辺
ありがとうございました。
◆アナウンス
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森辺一樹のグローバルマーケティング。この番組はスパイダーグループの提供によりお送りしました。
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