東忠男(以下、東):こんにちは、ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは、森辺一樹です。
東:森辺さん昨日まで韓国に行ってたので、韓国の市場の様子などちょっとシェアできればなと思っているんですが、いかがでしょうか。
森辺:韓国の市場?…シーンとしましたね(笑) 寒かったですよね。東京よりマイナス10度ぐらいだったので、非常に寒かったんですけど。ソウルに行ってたんですけどね。例の色んな問題で何となく町はシーンとしてたような感じはありましたけど。
マーケット自体韓国って昔から日本にとっては以上に近い国なので、当然親交も深いし貿易なんかも盛んに行われているという状況なんですが。実は5000万人ぐらいの市場じゃないですか。人口今伸びてますと。そんな中で消費財に限った事ではないのかもしれないですけど、意外にあまりにも近いから、メーカーが戦略的に韓国市場をどうのこうのってのは、当然全く無くはないんだけどもね、並行品が結構多くて、メーカーの本来の戦略とかマーケティングがしっかり浸透してないっていう、そんな感じがありますよね、食品にしろ菓子にしろ日用品にしろ。だから、そういう意味では実はもったいないというか、実はまだまだできるっていうか、実は穴場っていうか。そんなところはあるんじゃないかなと思ってますけどね。
東:それはどんなところで森辺さんそう感じられましたかね。
森辺:例えばスーパーはどこ行ってもね、当然韓国の市場って…今車見たらもう街に降りた瞬間に、どこの国行ったって日本車だらけじゃないですか。なのにヒュンダイの車しか走ってないと。トヨタなんかも日産なんかもマツダなんかも皆無で、たまにレクサス見るみたいな。そんな市場なので、まあまあ日本の商品を入れるっていうことに対しては、当然国内のを企業守っていくっていうあれもあるのでね、中々のやりにくさがあるんだろうなというのは容易に誰でも空港に着けばすぐ想像がつくんですよ。
そんなところはあるものの、一般消費財に関して言っても、やっぱり韓国のメーカーがすごく成長してきてて、そのメーカーとアジアで結構日本の消費財メーカーって戦ってるじゃないですか。当然欧米の先進グローバル消費財メーカーとも戦う…P&Gとかネスレとかユニリーバとかね。一方で、アジアの企業とも戦わないといけない、地場の企業とも戦わないといけないっていう中で、結構韓国の企業って日本企業にとっても一つの脅威になってるじゃないですか。化粧品しかり、お菓子しかり。もしかしたら品質そのものは日本のメーカーの方がまだまだ全然上なのかもしれないんだけども、アジアの人達は韓国サブカルチャーブームの名残でね、韓国の方が良いとかカッコイイとかクールだっていう印象持ってるっていう国も当然たくさんあるんで、そういう意味では韓国メーカーが結構成長してるなっていうのは感じますね。
東:なるほどね。そうすると中々近いけれども日本企業が入りそうでそうなってないっていう現状があると思うんですが、結構スーパーとかも見られたと思うんですけど、印象的にはどう…
森辺:昔はもっと顕著に分かったんですけど、例えばコンビニがすごい分かりやすくて。日本のコンビニってめちゃめちゃ綺麗じゃないですか。床ピカピカだし、並んでるのもピシッとズレてないし。中国のコンビニぐちゃぐちゃ汚い。韓国って真ん中ぐらいだな、みたいな印象がね、10年ぐらい前はあったんですよ。でも大分日本のコンビニに近づいてきてるんで、小売流通自体はかなり進化しましたよね、韓国はね。だから中国や他のASEANとはちょっと違う。先進的な小売になってる一つですよね。
レジ通ると分かるんですけどね、ASEANとかだとクレジットカード使えるじゃないですか、クレジットカードは。ただ韓国さすがにIT先進国なんで、モバイル決済とかね、プリペイドカードみたいなので決済ができる機械が置いてあったりとかはしてたんで、結構決済がサインレスになってるし、かなり進んでるなっていう気はしましたね。
東:日本の新商品とかコンビニで見るんですか?
森辺:うん、見ますよ。ただ並行品も多いので必ずしもそのメーカーが直接戦略的にマーケティングをしてやってるかっていうとそうじゃなくて、並行で流れてきてる物っていうのも多々あるという状況でしたね。
東:全体的な印象としてはどうですか?日本企業にとっては。
森辺:当然韓国ならではの難しさってのは当然あるんですよ。近いんだけども、日韓の難しさってのは当然ビジネスの上でもあるんだけども、僕は実は以外に穴場な…今更ながら穴場な国だと思っていて、特に消費財なんかまだまだやれることいっぱいあるんじゃないかなっていう印象があるのと。
後ちょっと個人的な感情的な話ししてもいいかしら。日韓関係ごちゃごちゃ色々言ってますけどね、基本的に韓国人もいい奴らだなと思ってて。通ずるものがあるというか、古き良き日本の何かを持ってる人達でもあるし、もっとうまくやれるんじゃないかなっていうのはすごく感じるんですけどね。これは昔から感じてるんだけどもね。
東:分かりました。じゃあ森辺さん今日はここまでにしたいと思います。ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。