東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺:こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、引き続き水野さんをお迎えしてるんですけども、今回はどういう話を?
森辺:そうですね。前回は中国かASEANかみたいなお話をさせていただいて、非常に私自身も楽しんだんですけれども、今回はちょっと観点を変えて、少しC寄りのお話をしたいなと思っていてですね。若者が世界に出るべきか、海外に出るべきか、みたいなところのお話を水野さんの若かりし頃のお話を交えながらちょっと聞いてみたいなというふうに思いますんで、よろしくお願いします。
水野:よろしくお願いします。
東:よろしくお願いします。
水野:そうですね、知らないうちにもう20年近く海外に住んでることになっちゃいまして、でも私、大学卒業するときにこんなふうになるとは思ってもみなかったんですね。実は私、生まれて初めて飛行機に乗ったのも、生まれて初めて一人旅をしたのも、さらに海外に行ったのも、1985年の大学3年生時代が初めてということで、いきなりあの頃はやってた地球の歩き方ツアーみたいなの、形式的には団体ツアーなんだけれども、とりあえず現地に着いたらほっぽらかされるってやつですよね(笑)。それでとりあえず行ってみて、で、もう初めて飛行機乗るんで何やっていいかわかんなくて、かりそめの団体なんですけど、その団体の秩序を非常に乱していたというような(笑)ことがあるわけですけれども。でもやっぱりそういったような経験をしたっていうのは非常にインパクトに残りましたね。つまり、特に僕は海外に出るほうがいいだとかは思ってないですし、日本にとどまって頑張ることのほうが海外でやることより落ちるとか、そういうことは全然思ってないです。つまり両方大切だし、両方の価値観っていうのは了解してる。ただやっぱり見なきゃわからないことっていうのがあるじゃないですか。例えばよく言いますのは、例えば中国のインターネットとか何かでも、日本に旅行行った人間ってなんか日本ファンになるよねっていう書き込みがあったりとかね、逆に言うと日本人でも中国に行ってみたら何となく好きになっちゃったとか、そういうケースって非常によくある話で、これ何かって言うと、例えば去年の報道もそうなんですけれども、大体中国に行ったことがない人間から見ると、中国にいる日本人はみんないじめられてるとか嫌な目に合ってるとかそう思ってる(笑)。で、行ってみると別にそういう話はなくって親切にされてるケースのほうが圧倒的に多いわけですね。逆もまた同じですね。そういうような話を知るとものごとの判断基準ってのも変わってくるし、ある程度公平な立場で中立的なものの見方ができるようになる。そしてそれをやったうえで判断するのか、それともどっかで、インターネットやらどこかで集めてきた情報のイメージの中で判断するのとでは、当然のことながら違ってくると。だからやっぱり欧米も行ったほうがいい。私も中近東も出張行きましたけれども、湾岸戦争でまだ油田が燃えてるときに行きましたけれども(笑)、そういうときに行ったりだとか、あと中国に行ったりですとか、そういうかたちで行ったことが非常に今の肥やしになってるなっていうところはありますね。
森辺:それは視野を広げるという意味もそうですし、自分が常識と思っていくことを受け入れられる人間になれるっていう、そういうことですよね。
水野:そうですね。あとは意外と堂々とものが言えるようになるだとかね。やっぱり何か、言語によって不思議なことに人の話し方ってすごい変わって。前、面白いんですけれども、香港に、香港人ですから広東語がベースなんですけど、広東語と北京語と英語と日本語が話せるやつがいたわけですよ。仕事能力というより語学能力のほうが(笑)。言ってることは比較的ちょっと間抜けっぽかったんですけれども(笑)、ただその人間が英語でプレゼンしてるときは、もうこんな身振り手振りで、"Do you understand?"とか言って、こうやってやってるわけですよ(笑)。で、急に日本語に変えると、「わかっていただけましたでしょうか」みたいな感じで(笑)、揉み手になって背中の角度まで変わっちゃうのが非常に見てて面白かったんですけど(笑)。でもやっぱり外国に行って、外国語で物おじしないで話すこと。そして中国語とか英語のほうが何となくはっきりものが言えるので、そういったようなかたちで交渉ができること。あとはあれですよね、日本にいるときって文法的に正しい正確な言葉を話さないと恥ずかしいと思っちゃう。ただ現地に出ると、まずそんな、表面的な正しさよりも、最悪自分が怒ってることさえ伝えればいいとかそういう場合もあると。そういったようなところがあるわけなので、そういったことって場数踏んで慣れないとわからないことですから、だからそういったような経験をできるっていうことは、特に若いうちにするっていうのはいろんな意味で役には立つと思いますね。
森辺:そうですよね。そのエピソード面白いですよね。確かに日本語で話すとそうなってしまう。インドとか行くと、インドの人たちってすごく話長くて、2時間ぐらいのミーティング、1時間の予定が2時間のミーティングになってて2時間のうちの95%が相手の人が話してるっていうそんな状態で、やっぱり椅子に座って足を組んで堂々と。で、言ってることは別に大したことないんですよ。そんなことは百も承知やということを言ってるんですけど、やっぱりすごく堂々として。アメリカ人と商談しても、名刺をいちいち礼して渡すという商習慣全くないんで、机の上を名刺がピューっとすべっていくっていうんですかね。あんなようなのを見てると、やっぱり日本語で話すっていうことが世界に行くと、礼儀正しくなりすぎちゃって、ビジネスのうえで損をしてる、みたいなね。なんかそんなのがあって、中国語水野さんしゃべられるからよくわかると思うんですけど、とにかく大きい声で自分の主張をバンバン言わないと、日本みたいに遠慮して一歩控えてってやってると負けちゃうじゃないですか。
水野:最後まで一言もしゃべれないで終わっちゃう(笑)。
森辺:そうそう、そうですよね。で、1回なんでしたっけ、乗ってた車か何かがぶつかってね。明らかに僕の運転手が悪かったのに、後ろから突っ込んでますからね、前に出てっていきなり大げんか始めてボロクソやってるわけですよ。だからそんなのはやっぱり日本語って損なのかなっていうのはたまに思いますけどね。
水野:物腰とかやっぱりいろいろ、言葉の攻め方とかそういうのってありますよね。
森辺:ありますよね。
水野:だけどやっぱり海外に出ると、で、外国語で話すと、つまるところは不自由な言語で話さないといけないわけですね。ですからそうするとその中で相手に聞いてもらう、伝えるためには話し方っていうのを考えなきゃいけないと。例えば前提がこれで私はこう思ってだからこれでこうのほうがいいっていうようなところを、会話の構成っていうのを絶えず考えなきゃいけないわけですね。だからそれって20代で僕、語学研修生に出て、いつも言葉が、意志が伝えられないフラストレーションからやっぱりそういうことも努めて考えるようになりましたね。で、そうこうしてるうちに日本語が変になっちゃったみたいなこと言われるケースが、水野さんの言葉、ちょっと丁寧すぎて日本人っぽくありませんみたいなこと言われるケースが多いんですけれども。ただやっぱりそういったようなことは考えざるを得ない。つまり日本にいたら考えなくてもいいようなことを考えざるを得ないことがあるので、それが参考になることもありますねっていうわけですよね。
森辺:なるほど。じゃあその、海外に出て行くべきかみたいなところっていうのは、その出て行くことっていうのは決していいこととかっていうんではなくて、出て行くことによって視野を広げたり、自分との違いを受け入れるために出て行けみたいな。
水野:そうです。海外に行って損なことはないと思うんです。だからまず1回行ってみるべきだと思いますね。で、例えばスポーツ選手なんか見ても、日本の中で、野球で例えても、日本の中で1位になることと、例えば野茂が昔行ったのが非常にあれなんですけれども、私、松井とかイチローよりもあの頃の日本人ってまず大リーグで日本人は通用しないと思ってたの。そのときにあえて行って一人でイメージ変えたっていうの、やっぱりすばらしいことだなと思ってて。
森辺:かっこよかったですね。
水野:やっぱりああいう、やってみて世の中の認識を変えるっていうのはすごく勇気がいることだし、そういうことができるっていうのは非常に実績になると思うんですね。僕は同じ海外ではやってますけれども、業務提携先は中国企業ですけれどもお客様は全部日系企業なので、ちょっとそこら辺のね、海外で行ってるということを威張れたことかっていうと、自分自身としてはそんな大したことだとは思ってないんですけれども。
森辺:いえいえいえいえ。
水野:やっぱりああやって中国でもアメリカでもいいんですけど、そっちの人間にものを売ってくだとか、運動選手なりに競い合って勝つだとか、そのためにはすごい覚悟と勇気がいることなので、それができてる人間ってのはすばらしいなと思いますよね。
森辺:そうですね。これからますますそういう時代になっていくから、やっぱりそういう観点っていうんですかね、しっかり持って行かないと。
水野:そうですよね。でもね、やっぱり、僕も商社出身ですけれども、やっぱり商社の人間は入るときから海外行くの当たり前だと思ってましたから。今だったらもう、商社とか何かじゃなくて、中小企業に入ってるの、とりあえず一生日本にいれるなと思ってたら急に中国に行けとかベトナムに行けとか言われちゃったりだとか、さらに大手商社なんかでもアメリカでとか欧米でやってたのに、次の任地が中国だとか非常にある話で、その意味ではもう専門家、つまり中国人員だとか昔は中近東人員とかわかれてたんですが、そういう秩序が今崩れつつあって、要するにマルチで実績残せる人間が求められてるのは確かだと思うんですね。
森辺:そうですよね。その駐在をね、海外駐在命じられたときに、うちのナビゲーターの東も2001年ですかね、上海駐在5年ぐらいしましたけど、その駐在を嫌がる、そういう相談結構あって。僕自身も父親の駐在で小学校卒業してからシンガポール7年いてっていって、そのときがあって今の自分があるからすごく父親に感謝してて、子どもの教育があるから駐在しないとかね、結構そういう人たちが多くて。けど実は水野さんもご家族も以前向こういらっしゃって、いろんなベネフィットがあったんじゃないかなっていうふうに思ってるんですけど、その辺どうですかね。
水野:そうですね。やっぱり、例えば子どもの度胸がついた、まあさっきの話と同じですけどね。っていうのはやっぱりありますよね。で、面白いのは、例えば日本の子どもが外国人歩いてくるの見たらアメリカ人だとかインド人だって言いますよね。香港で育った子どもっていうのは英語人だ、広東語人だって、こういうの言語で言うんです。そういう意味では非常に人種が入り乱れてるので、その意味では言語で分けちゃえって、非常にある意味公平なと言いますかね、非常に広い対応ができるようになるっていうのが海外で成長したメリットなんですかね。
森辺:だからなんか、実はそういう意味でも僕は、話はちょっと逸れちゃいますけど、学校があるからっていうんじゃなくて、少し違うものを子どもには見せてあげられるし、必ずしもそのいい学校に行くことがそのあといい人生を過ごすかってことにつながらないじゃないですか。まあ考え方だとは思うんですけどね。
水野:まあ何が明日になるかってわかんないですからね。まあでも、今商社に入った人間でも海外行きたくないっていう人間がいるとか、ちょっと寂し、だったらほかの会社行けよって(笑)。それ以外だったら別に僕もわかるんですけどね。それって会計士事務所に入って経理やりたく、僕仕分けやりたくありませんとか言ってんのと同じことでしょ(笑)。
森辺:僕も年間の半分ぐらい海外ですけどね、僕も日本が一番いいんですよ。何なら港区が一番いいって思っていて、そこから出たくないっていうぐらい思っていて。やっぱり日本食っておいしいじゃないですか。アメリカ行っても中華行っても、次の日にもう、かなりだめで。2週間ぐらい頑張りますけど、それでも海外に商社の人行かないってね。実は駐在で行くといろんな手当があるじゃないですか。特別手当ね。大企業になればなるほど、実は一つお金をためて帰ってこれるっていう、そういうメリットもありますよね。
水野:いや、よかったですね、給料ね(笑)。辞めて初めてわかる前の会社の待遇のよさっていう(笑)。
森辺:そうですよね。給料がベースで出て、危険手当に何とか手当にボーナスとか、いいときは日本と現法で両方出てるとかね、いろいろありますよね。
水野:そうですよね。ですからあんまり言うと生々しいからやめますけど、でもやっぱり、現地でもらう給料も日本より高いし、家賃も持ってもらえるし、日本でもちゃんと手当が出てるし、これはすばらしいことですね。今は自分でかせがなきゃいけないので、ですから日本でのローンの返済だとか、まだ残ってるんで。年金の減らされたとか、そのために必死になって印税かせがなきゃいけなくなったりとかですね(笑)。
森辺:それで25冊も本書いてるんですね(笑)。
水野:生活執筆とか生活講演とかなんかの話やってますけど(笑)。
森辺:なるほどね。いやいや。でも冗談はさておき、でも本当に20代で駐在のチャンスが巡ってきたら、やっぱり1回行ってみるっていうのも全然いいですよね。20代で。あと上海とか広東はどうなのか、あれなんですけど、僕が香港、深セン行って起業したのが27のときだったんですけど、それぐらいの年齢で今上海とかで事業やってる人って結構いっぱいいますよね。
水野:そうですね。だからやっぱり、ある意味では、海外での起業ってやりやすいんですね。なんでかって言いますと、大きなパイの中で大きなビジネスをやるか、ちっちゃなパイの中でちっちゃなビジネスをやるかっていう話はあるんですけれども、完成形はさておいて、最初にやりだすとき、まず実績がないうちからやり始めるときってパイのちっちゃいところから始めたほうがいいに決まってるので、であれば、例えば海外ではフリーペーパーでもインターネットでもいいんですけれども、それで1回連載を持てば大体そこそこの認知度がつくわけですね。日本のこれだけ日本人がいる中でちょこっとインターネットに書いたところなんて誰も認知してくれないけど。だからそういった意味ではまず海外で始めるっていうのは非常にやりやすい方式であるのは確かです。さらにそういったかたちでまじめに繰り返していたら、そしたら徐々に徐々に信用がでてくる。やっぱりいいとこで、モラルが守られてるとこ見つける、海外の日本人社会っていうのはいいうわさも悪いうわさもすぐ広まりますから。一旦不義理したらもう二度と浮き上げられませんので、だからその意味ではその中でじっくりと信用を上げていくっていうのは一つですよね。
森辺:そうですよね。なんか、変な日本人もいっぱい増えましたもんね。
水野:なんか日本人をだます日本人がいたりしますからね。
森辺:そうそう(笑)。十数年ぐらい前とか、そんな人ってそうそういなかったというような気がするんですけど。日本人が日本人をだますとかいってびっくりしますよね。
水野:やっぱり、1回名前出しちゃうと、つまり有名になっちゃう、ある意味認知されちゃうと、そしたらもう悪いうわさもすぐ伝わってね。やっぱりだます人間なんてはなから名前が出ないように努力してるわけですよ。
森辺:偽名使ったりね。
水野:で、だまされた人間がまた日本に帰っちゃうので、また次の日本、人間をだませるみたいな、そういう話になっちゃってますから。だからそういった意味では、海外でついつい同郷人に会うと安心しちゃうんですけれども、まずその段階で安心しないで、しっかりと周りの評判聞いて見極めるっていうのは重要ですよね。ともかく最初にポンっと金を渡したらだめですからね(笑)。
森辺:そうですね(笑)。なんかすぐ、海外に行くと、すごい人なんじゃないか、この人は、つってね、パーンってね。
水野:なんかね(笑)。で、海外の生活が長いと外国語話せることなんて別に大したことじゃないっていう認識になるんですけれども、行ったことないともう中国語話してるだけですごいすごいと思い込んじゃうので、だまされちゃうんですね。
森辺:あと、日本語のできる外国人。こういう人たち、日本、本当、特に中堅中小企業の社長さんでオーナーでずっとやってきた人なんかがね、すぐバーンとね、武装警察に知り合いがいるとか共産党と親しいとかっていう言葉ですぐ何千万と放り込んで(笑)。
水野:そうなんですよね。大体人脈なんて、人脈がありますなんて言う人間は大体九十何%偽物ですから。
森辺:そうですよね。
水野:大体、まず世の中変わってきてますので、つまり税関だって税関実務、外貨管理、とりあえず組織の中で合理性を主張しないと、組織が通らない。その中で明らかに脱税してるのに人脈、要するにその人間がそれを握りつぶせる権力があるからってそんなのあるわけないわけですよ。で、それをだますような人間って、俺が頼めばこんなの全然問題ないよって言う、その時点でまずうそですよね。
森辺:そう。それは本当、リスナーの皆さんにも多分しっかりお伝えしとかないといけないと思うんですけど、能ある鷹は爪を隠すっていう言葉があるじゃないですか。あれはうまいこと言ったもんだなあと思っていて。僕ね、爪を出しまくってて、この人すごい、っていう人は今まで会ったことがない(笑)。やっぱりすごい人って爪を引っ込めてるし、なおかつ自分がすごくないと、そんなすごい人って絶対に出会わないんですよ。で、一方で出会ったとしてもそのコネクションは使えない。だからコネってね、僕、1個2個上ぐらいまでしか使えなくて、10個上のコネを使うっていうのは多分すごく難しいことなんだなというのは思いますね。
水野:そうですよね。だからやっぱり絶対的に言えるのは、例えば非常に、例えば税務でも通関でもいいんですけど、何か問題がありましたと。何か言われましたと。これが明らかに税法的に間違いがあるんだったらしょうがないんですけれども、お互いの解釈が間違ってるのかもしれない。そういう余地っていうのはありますよね。その中でまず自分は間違ってないと。解釈にそごがあるようだっていうのがあるのであれば、やっぱりそれを誰かに伝えなきゃいけない。そして話を、協議を開始する場を持たせてもらわなきゃいけない。そのときにそういったような人を紹介してもらえますか、話を聞いてもらえますかっていうのが、まあ恐らく人脈であると思うんですね。で、その結果やっぱりだめなこともありますと。若干の状況、おまえの言ってることわかったっていうことで、若干の理解を示してもらえることがありますと。やっぱりそういうもんだと思って考えてないとだめですよねっていうことですね。打ち出の小槌は今の中国、まずないですし、あるときはもう巨額の金やら人に生き死にがかかりますから、そんなもん、かかわってる人間なんてほとんどいないです。そこらの町中歩いてないですよ(笑)。
森辺:これは本当に重要なメッセージなんで、リスナーの皆さん、こんこん、今何年ですか中国は?
水野:そうですね、ビジネスで始めたのは1989年ですからね。
森辺:の水野真澄が中国ビジネス、必殺技はないよということを申しておりますので、当たり前のことを着実にコツコツとやっていくっていうことが事業成功のポイントですと。一方で、最後すみません、話が大分それましたけども、水野さんから若者は外に出るべきだと、まあ海外に行ってみたらどうかっていうところで何かメッセージがあれば、そんなメッセージで締めくくらせていただければと思います。
水野:そうですね。やっぱり、まず若いうち、私も20代のときに海外に出て、まあ必死でした。20代に出るときっていうのはまず最初行ったとき言葉もわからない。で、なんか若いというだけで必要以上に日本人からも中国人からも軽く見られて嫌な思いがあることはありましたけれども、ただやっぱりモチベーションがあれば頑張れたし、通過点だと思うし、若いから耐えられたこともありますしね。で、逆に言うと、若いからこそ認められることっていうのはあります。例えば一生懸命さ、やる気だけあればかわいがってもらえるっていうのは若さの特権ですよね。だからやっぱりそういったとこで目を輝かせて一生懸命頑張ってる人間に僕は何人も、大学生とか20代の若者に出会いましたし、それは非常に尊いことだと思うし、応援したくなるし。その意味では若さっていうのもある意味、っていうか年齢ですね、年齢っていうのはある意味平等で、年を取ればそれなりにポジションもできて知識もたまるからあんまり嫌な目に合わなくなるよと。でもやる気だけじゃ、やる気が空回ってたら何あの人ってことになるし。でも若さがあればやっぱり一生懸命さっていうのは伝わって、そこからやっぱりいろんなきっかけが、これはビジネスのきっかけかもしれませんし、その人の評価かもしれないし。もしかすると、日本とかベトナムとかタイとかいろんなところで頑張ってる日本人を見て、その日本っていう国のイメージを変えてくれるのかもしれないし。だからそうやって一人一人の努力が報われることっていうのは絶対あると思うので、それを自信とやる気を忘れないで頑張ってほしいなと思いますね。
森辺:そうですね。ありがとうございます。じゃあすいません、4回にわたってゲストとして来ていただきまして、本当にありがとうございました。
水野:はい、ありがとうございました。
東:ありがとうございました。