東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:では、森辺さん。引き続き大石先生をお迎えして。
森辺:はい。大石先生、よろしくお願いします。
大石:はい、よろしくお願いします。先程BtoB企業と中小企業が増えてきたっていう話をしました。BtoBに関しては、来月うちの研究会でNECのCMO、執行役員CMOの榎本さんにやってもらいます。彼はコンサルク●(2:34)を出てから日本IBM、それから Salesforce.comを経由して、NECに入ってCMOで就任して、まだ2015年ですから3年弱ぐらい。ほんでがらりとNECのマーケティングを変えてきたわけです。昨日も会って話したんですが、この辺もマーケティング重視という風に意気投合して。ただ、センカイの続きで、中小企業●(3:03)、ベンチャーで特に面白いのあるんですが、もう一つで、LIANBABYという会社がありして、これは私のマスターの、大学院のマスターを卒業して結婚したんですね。同じ中国人の男性と。で、しばらく主婦をやってたんですが、やっぱり子どもが産まれて、今女の子が二人いるんですけど。子育てにやっぱり色々苦労したと。日本で中国人のお母さんとして苦労したので、それをSNSに投稿してたら、結構それに賛同する「いいね!」とかそういうのが出て。じゃあちょっと茶店に集まってお話しましょうか、みたいな形で始まって。それが今、美ママ協会って、美しいママ協会という社団法人で、NPOであるわけですね。ところが、それだけだとなかなか運営で苦しいので、それを運営するバックとして、株式会社LIANBABYというのを作っているんですよ。ここの中で色んなプロジェクトをやっているんですが、今主なそのプロジェクトっていうのは、企業から依頼されて、例えば紙おむつ「これはどうでしょう」、化粧品「これどうでしょう」、乳首とか、ママの乳製品なんか、これを日本の中国人ママ、あるいは中国のママさんたちにトライアルしてもらって、その評価を返すとかですね。そういうことをメインでやったり、様々なイベントを主催したりやってるわけです。先日もインタビューに行ってきましたけど、非常に面白いことをやってて。本当に、中国人のママのために始めた、それは今でも全然変わらないんですけど、それがビジネスになって、彼女自身のフォロワーが数十万人いて、というぐらいの、非常にKOLになっているわけですね。だから、今彼女たちが持っているグループなりコミュニティのインパクトが非常に大きなものになって、多くの日雑、FMCGの企業だけでなく、今はキヤノンとかリコーさんみたいな機械メーカーも、そこを使って中国市場開拓をやろうっていう形でやっておられると。
森辺:へー、面白いですね。NPOから始まって、だから本当に営利目的でやろうっていうんではなくて、あくまで日本で生活をしているママを助けたいという一心で始めて。
大石:はい。
森辺:そうは言っても、綺麗事じゃ物事は進まないんで、最低限の利益が出るような法人をバックに作ってやっていると。
大石:そうですね。
森辺:そしたら、日本の消費財メーカーを中心に注目され始めたっていう。嬉しいね。
大石:しばらくは無料の、非常に綺麗な雑誌も作ってたんですよ。2か月に一回。ほいで、それを中国でも無料配布してたんですけど、やっぱりこのコストがね。さっき言ったように、ボランティアでやったらやっぱり限界があるので。今は全てWEBにシフトはしているんですけども。彼女自身がモデルになるぐらい、非常に綺麗なお母さんなんですけども。様々な仲間が素人モデルで登場したり、使い勝手を皆で言い合ったりしてる。本音が、所謂消費者の本音がここに出てくるわけですね。
森辺:なるほどね。
大石:僕らも色々アンケートするけども、それだとやはり顕在化した消費者のニーズしか掴めないってことが多々あって。で、参与観察だとかトラッキングだとか、そういう調査方法で消費者の水面下の、氷山の下の方を探ろうという顧客インサイトをどこもやっているんですけれども。やはり本音のところの本音がどれだけ掴めるかと。やっぱり、李佳霖という中国人の女性が日本で苦労して子育てして、という仲間が集まって、何十万という仲間がいて、それは今度中国人の、中国にいる中国人のママさんたちの共感を得て、「日本じゃこんなことやってるんだ」「こんな安心・安全なものをやってんだ」とか「使い方が全然中国と違う」とか。そこに感動を与えて、仲間がまた増えていくという、そういうビジネスモデルですね。
森辺:それは面白いね。一回話聞いてみたいね。
大石:これ、今、李佳霖と連絡を取って、8月に私の研究会でもやりますから、皆に聞いてもらいたい。
森辺:グマ研で。
大石:はい、グマ研でやります。
森辺:また決まったら、またグマ研にTwitterかなんか見れば。
大石:はい、流しますんで。Facebook流しますし、会員にはもちろん配信しますが。それから、もう一つ言うと、新潟にスノーピークという登山メーカーがあるじゃないですか、有名な。山井さんという人。超有名人ですが。ちょっとある方のご紹介で連絡取って、まあ最初は「無料だし、新潟から出て来なくちゃいけないし」とかいう話だったんですけど、最近秘書の方から「やります」ということで、もう11月にこれも決定いたしました。
森辺:へー。すごいですね。
大石:今登山の、山井社長自身がキャンピングだとか登山が大好きでやっておられるんで、従業員の皆そうですね。ここは、そういった愛好家が皆集まるわけですよ。だからスノーピークといえば、本当にコアなファンが●(9:14)っているんですが。今はそのビジネスを海外にも展開されて、色々苦労もされているようで、それはちょっと聞いているんです。もう一つは、国内でファッションの方にもやっぱり進出しようとされているので、その辺の登山・キャンピング道具から、どういう風に事業展開されているか。
森辺:面白いですね。
大石:中堅中小企業の一つのモデルとしては、非常に面白いんではないかなと思ってますね。
森辺:それは面白いな。でまた、毎回あの、下町のナポリタンでしたっけ、で。
大石:ナポリの下町食堂で。どんな偉い人でもあそこでしか歓待しないという。
森辺:すごかったですよね。一回なんか、東芝の元…
大石:ああ、そうそうそう。常務のね、志村さんも。
森辺:日清のCFOとかね。
大石:良品計画の松崎社長もそうだし。
森辺:そうですよね。
大石:産業革新機構の会長の志賀さんもそこでやる。誰が来たってそこでしかやらないという。
森辺:すごいのよ。学生が行くちょっとした下町イタリアンで。美味しいのよ。3000円でしたっけ。
大石:4000円です。
森辺:4000円だったですね。4000円ぐらいなんですけどね、美味しいんですけど。多分、偉いさんたち、ああいうとこ行くのは30年ぶりよ、とか40年ぶり●(10:41)
大石:かもしれませんね。
森辺:新鮮かもしれませんね。
大石:昨日もNEC行ったら、その執行役員ですか榎本さんは、役員の会議室に通されて、こう、行くわけでしょ。それからNTTコミュニケーションズで講演した後の懇親会、「ちょっと近くの汚いとこですけど」って言ったけども、我々が普段行かないようなとこじゃないですか。それが皆当たり前だと思ってるんだけど、うちは関係無いですと。金使いたくないから。できるだけ安くあげたい。
森辺:格好いいね。先生がそこに「おっ」つって現れるんですよね、いつもね。ちょっと遅れて来られて。
大石:でも、リスナーの方にもね、考えてもらいたいんですけど。海外に出るのがいいという風に、僕らは言ってるわけじゃないんですね。本当に出るべきかどうか、よく考えた方がいい。国内以上に難しいですからね。で、もうやっぱり出るからには、しっかりした覚悟と理念が無ければならない。中小企業でさえそういう形でやれてるんで、ところがあるんだと。やっぱりそういうものを聞いて、覚悟を持ってもらいたいし。ただ、一人で全部はできないので、そういうところは、例えばスパイダーズのそういった支援も必要になるだろうし、
森辺:ありがとうございます。
大石:海外のパートナーも必要だろうし。僕らも政府の仕事もしてますけど、そういった支援を皆こう共有していけば、もっと効率的にうまくできる可能性が高まると。100%成功するとは、僕も保証しないけども、そういうものを是非利用していただきたい、という風に念願してますね。
森辺:いやあ、先生、うちの推薦をしていただいてありがとうございます。ちょっと一言よろしいでしょうか。実はですね、弊社スパイダーでございまして、スパイダーズってあの
大石:あ。●(12:44)イニシアチブ。
森辺:実はですね、リスナーの皆さん。私、先生にずっとスパイダーズ、スパイダーズと呼ばれてましてですね。先生と同じ年齢の方は、皆我々のことをスパイダーズって呼んで、なんでかなって思って検索したらですね。昔、日本にはスパイダーズというバンドがあったみたいで、
大石:堺マチャアキとかね。
森辺:先生の年齢の方は、それが頭に刷り込まれてるみたいで、スパイダーズと言われることが多いので、来月からスパイダーズに社名を変えようと思いますんで、よろしくお願いします。
大石:失礼しました。
東:いえいえ。
森辺:じゃあ先生、今回もこれで終了で、あと1回ぐらい、またお願いしたいと思いますんで。どうもありがとうございました。
大石:はい、よろしくお願いします。どうも。
<終了>