小林:皆さん、こんにちは。ナビゲーターの小林マアヤです。
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん。本日の収録なんですけども、急遽アフリカのツアーの収録ですとか大石先生の500回記念の収録ですとか、色々ちょっと回数またいでしまったんですけども、以前に収録させていただいたマーケティング研究協会主催の、ちょっと長いんですけど、「食品・飲料・菓子・日用品等の消費財メーカー向けのASEANへの輸出を劇的に伸ばすための戦略的チャネル構築」、こちらのセミナーで出た質問についての
森辺:続きね。
小林:続きを。
森辺:はいはい。もう忘れちゃったかもしれないけど。
小林:そうですね。ちょっと回数またいでしまったので、リスナーの皆さんも、ちょっと分かんなくなってしまってるかもしれないんですけども、引き続きよろしくお願いいたします。
森辺:はい。よろしくお願いします。
小林:早速質問にまいります。MTを輸出で攻める時の攻略法について教えてください、との質問ですが。回答お願いいたします。
森辺:ざっくりしてますね。そんな質問あった気がします。ざっくりしてて、どう答えたらいいか困っちゃうんだけども。MTを輸出で攻める時の攻略法。そもそも、輸出で海外展開とかアジア・ASEAN展開する時に、もうTTは攻めれませんと。MTしか攻めれないので、基本的には輸出でTTは無理ですよと。なぜ無理かっていうと、コストが合わないから。日本から輸出で持ってったら、基本的には2・3倍になりますよね。関税もかかるし、運送費もかかるし。そもそも日本で売っている高いものを売るわけなんで、日本で100円で売っているものを、そもそも100円で売っても高いのに2・3倍で売るっていうことは、TTには並ばないと。物理的に並べても売れないっていう話なので、ターゲットはMTになりますよと。そのMTを輸出で攻める時の攻略法についてなんだけども、基本的に輸出でMTを攻めるって、現地に現法があればね、日本から輸出して売るなんてこと、まずやらないですよ。アジア・ASEANの中に生産拠点もあって、現地に販売拠点もあって、その現地のMTを狙うって話なんで、基本的には輸出でMTを攻めるってこの質問の前提になってるのは、海外には拠点は一切ありませんと。工場も日本ですと。販売拠点も海外にはありませんと。そういった中で、輸出でMTをどう攻めるかっていう前提の質問なんだと思うんですよね。たしか「そんな前提でいいですね」って言って回答したと思うんですけども、「いいです」って仰ってたと思うんでその前提で答えると、もう一言で言うと、ディストリビューターの選定と、管理・育成。これにすべてがかかってますと。要は、MTをね。そんな、日本から輸出でっていうことは、現地に法人も無いっていうことは、出張ベースじゃない?出張ベースで、そのMTなんか対応できないんで、まずMTを接点を持つってのは結構難しいんですよ。そうすると、ディストリビューターさんを使うっていうことを、当然やりますと。輸入をしてもらって、それを小売りチャネルに流してもらうディストリビューターを使いますと。この時に注意しなきゃいけないのが、インポーター使っても意味ないですよと。インポート・ライセンスを持ってるディストリビューターを使わなきゃいけないっていうことは、所謂機能上インポート・ライセンス持ってなかったら、そもそも輸入できませんから。物理的な機能上、インポート・ライセンスを持ったディストリビューターが必要であるっていうことと、このディストリビューターの選定。要は、いいディストリビューターを選べなかったら、輸出でMTなんか伸びないですよと。いいディストリビューターを選んでも、アジアのディストリビューターってのは管理・育成をしていかないといけないので、管理・育成ができなければ、なかなか伸びませんよと。この管理・育成自体も、結局、輸出でアジアビジネス・ASEANビジネスやってるような企業さんって、何か月かに一回担当者が出張してディストリビューターに会って、ディストリビューターがメーカーに見せたいような配荷率のいい小売りにだけ連れてかれて、夜は乾杯乾杯で接待されて、いいとこだけ見て帰って行くみたいな、そんなような感じだと思うんだよね。何か、メーカー側が果敢な取り組みをしたがって、例えば配荷率を上げようって言っても、「いや、そんなとこに配荷しても意味が無い」とか「俺たちはよく分かってんだ」と。「日本でよく分かってないメーカーが口出すな」と言って、本来はメーカーの方が偉いはずなのに、ディストリビューターの流れとか店舗に完全に巻き込まれちゃってるメーカーってのは、結構日本企業の場合たくさんいますと。欧米の場合、そんなことないんだけどもね。日本企業の場合、結構そういうのがいるので。その選定を、ディストリビューターをどう選定をするかっていうことと、その選定したディストリビューターをどう管理・育成いくかっていうことは、すごく2つ重要なんだけど、この根底にあるのは、選定をするための所謂見る目。これって、もう経験則だから、その経験値。もちろんこういうところ見ていくっていうポイントはあるんですよ。いいディストリビューターの選び方って。これは、必ずしも大きなところがいいってわけではないし、所謂選ぶ側の状況・環境によっても、選ぶべきディストリビューターってのは変わってくるので、そのポイントはあると。ただ、その見抜く力ってのはすごく重要ですよね。で、管理・育成のところは、やっぱり管理・育成したことが無い人が、いきなり新規で管理・育成しようと思ってもなかなか難しいし。うちなんかは現地に人を置いて、ディストリビューターにクライアントさんの専属の人を雇って、うちがね。それを、クライアントのために選定したディストリビューターに派遣して、そこでデイリーでオペレーションを管理して、日本に吸い上げて、日本から担当者が隔週で現地に行って、うちの現地の従業員を、KPIを管理していくって、そんなことをプロジェクト期間中ずっとやりますからね。それぐらいのことをやらないと、なかなか管理っつっても難しいので。攻略法っていってもそれしかないんで。そんななんか、輸出でちょっとこうやってペロッとできちゃいますよっていう、そういうことでもないんですけどね。いくらやりたいかにもよるんですけどね。輸出でASEAN一か国、例えば数十億やりたいとかって話だと、それぐらいやんないと、なかなか難しいんじゃないかなと思うんだけども。なんか、まとまりのない話で申し訳ないんだけども。まとめると、輸出でMTを攻める時の攻略法は、いかにいいディストリビューターを選定するか。って、この「いい」ってのがトリッキーで、必ずしもでかいとこ・強いところがいいとは限らないので。その「いい」、あえて「いい」って言いますけど、選定をするっていうことと、その選定をするっていうこと選定したところをどうやって管理・育成していくか。ここが、やっぱり重要ですよ、というのが回答でございます。
小林:はい。ありがとうございます。では、本日お時間やってまいりましたので、ここまでにいたします。リスナーの皆さん、ありがとうございました。
森辺:はい、ありがとうございました。
<終了>