東:こんにちは、ナビゲータの東忠男です。
森辺:こんにちは、森辺一樹です。
東:森辺さん、今日はゲストあまり素敵ではないかもしれないですけど、ゲストをお迎えしていますけど。
森辺:いえいえ、素敵なゲスト。私の知人であり、尊敬する社長さんでもあるWEICの内山雄輝社長をお呼びしております。内山さん、どうぞよろしくお願いします。
内山:よろしくお願いします。
森辺:内山さんをこの番組にゲストとしてお迎えした。
内山:なかなか呼んでくれなかったですよね。
森辺:ようやくお呼び出来るようになって。
東:ダウンロード数が多くなってから。
森辺:呼ぼうとして。
内山:中国と言えば僕でしょう。
森辺:そうです。それで、今日は中国の話を中心にさせていただこうと思っているのですけど、ちょうど今月で10万ダウンロード突破するところまでまいりまして。
内山:すごいですね。それはやはり森辺さんがかっこいいから。
森辺:いえいえ。全く関係ないと思いますけど。ゲストの方、いろいろ、かれこれ10名ぐらい来ていただいていて、今ちょうど米倉先生のやつを配信している。そんなタイミング。今日なのですけども、まず4回にわたって内山さんにご出演いただくわけなのですけど、内山さんは業界の人は中国のコンサルトとしても、本業は違うのですけど、本当は有名な方だということは知っているのですけど、知らない人もたくさんいると思うので、WEICという会社と内山さんという会社を、早稲田のところのストーリーからお話をいただけるとありがたいのですが。
内山:私は株式会社WEICという会社を経営しているのですけど、2004年の末に立ち上げたので、実は今年で10年目。
森辺:おめでとうございます。
東:10周年。おめでとうございます。
内山:10周年になるのですけれども、実はWEICという会社は、もともとは早稲田大学のプロジェクト研究所でして、私は早稲田大学の中国語を専門に勉強をしていて、その研究所ではどうすれば早く言葉が話せるようになるかという研究をしていたのです。赤ちゃんが言葉を覚えていく過程というのを、ちょっと難しいのですけど、認知言語学。どうすれば人間は物を認知しているのかということを、それを言語学に応用されるのです。その中の1つの理論をとりだして、ソフトウエアにして、赤ちゃんが言葉を覚えていく過程を8パターンに分けて。語学研究部を作ったのです、中国語の。超速中国語という、そういうサービスを企業向けに提案をして。
森辺:Eラーニングですね。
内山:Eラーニングですね。世界で活躍できる人材と企業を作るというキーワークのもとに、日本のグローバル化。特に私が強い中国という展開。そこを成功させるための人材育成ということをメインにサービスとして提供している会社になります。
森辺:そうすると事業としてはBtoC?
内山:そうです。事業はいくつか今会社が大きくなってきてあるのですが、企業向けの、法人向けの語学研修事業というものと、あとは一般に中国語を勉強されたい方が最短で勉強できるということで、BtoCの方ですね。こちらも提供をはじめています。主には法人向けの研修です。
森辺:なるほど。「超速中国」というふうに検索をすると出てくるのですかね。
内山:そうです。「超速中国語 中国語学習 内山雄輝」と検索していただければ出てくるかなと。
森辺:結構超速はいろいろな企業さんで使っていただいて、今どれくらいのあれなのですか。
内山:今、大手500社が研修としてお使いいただいて、延べ3万人を超えるぐらいの中国語。僕らの特徴としては0から、0の方から中級までに最短で学習するという、そういうゲームとEラーニングが一体化されているようなシステムなのです。だから勉強するというよりは、ゲームをこなしていただくという形で。これを信じてやれみたいな、宗教みたいなものですけど、それをやっていただくと中国語が0から中学卒業レベルの英語のレベルぐらい。そこまでを最短で学習出来るようになると。
森辺:中学卒業の英語のレベルぐらい中国語をしゃべれたら、いいですよね。
内山:英語教育は我々10年間やっても話せないなんて言われますけど、やはり実際に使えるようになるような、そういう中国語まで目指すと。でも、不要な分母とか、そういう教育は省いて、そのメソッドとして0から中級までを最速でやるという、そういうものを集中したようなソフトウエアを開発して提供しています。
森辺:それはもともと早稲田大学で研究されていたプロジェクト?
内山:そうです。
森辺:それがさっき言っていた赤ちゃんが学ぶ認知言語。何となく分かります。赤ちゃんは別に勉強されて語学を覚えるわけではなくて、認知をしていて、自然に語学を覚えていくので、その仕組みを取り入れているEラーニングの教材ですよと、そういうことですよね。
内山:特にその音のイメージ。赤ちゃん、0歳児から3歳児は話しませんよね。可愛がって、お母さんとかお父さんが話す語語の音のイメージをインプットしていると言われるのですけど、よくその語学教育はコップの中に水を注ぐことで例えられるのですけど、水を注ぐといつかこぼれているではないですか。このこぼれているのが会話をしている状態。要は、何かたまらないとこぼれない。つまり会話が出来ないので、それが音のイメージ。語語の音のイメージ。だから僕たち日本人が英語を話すと、ジャパニーズイングリッシュとか言われたり、アメリカ人が日本語を話すと「こんにーちは」となるではないですか。中国語は音だ。音のイメージで意味を分けると。その音のイメージが非常に重要。それを速く習得させる。そんな学習システムを提供しています。
森辺:言語は、ビジネスは言語だけではないとかって必ずしも言語が出来なくてもという言い方をされますけど、やはりしゃべれるかしゃべれないかというのは、実はものすごく重要ではないですか。ぶっちゃけると、喋れたほうが良いに決まっているわけですよ。確かに通訳さんとかいろいろなものを使ってということはあるのですけど、やはり喋れるのと喋れないのでは大分違うので。何かこう、今の中国の著しい成長とか、中国人の人口構造。日本でも、都内でもコンビニエンスストアで日本人の店員さんを見かけることなんてなくなっていますからね。そう考えると、中国語を覚えてくるというのは、ニーズがすごくあるということなのですかね。
内山:マーケティングの視点から考えて行ったときに、別に語学教育を推し進める的なイメージを僕らは考えていなくて、要は中国と聞くと「嫌だな」と思ったり、「空気汚いな」と思ったりと、すごく悪いイメージしかないです。何で逆に言うと悪いイメージしかなくて、中国市場開拓だとか、販売を失敗してきたかというと結構簡単ではないかなと思っていて。知らなくないですか。言葉も話せないですよね。でも、日本で頑張っている中国人の人とかは、たとえば日本の技術を持って行って云々かんぬんとよく言いますけど、でも日本のことをすごく勉強して、日本人と遜色ないぐらいコミュニケートをはかれて、それですごく努力して。そういうのを持って帰るわけです。僕らは、欧米とかアメリカ行くときは英語力0で行かないではないですか。中国だとほとんど中国語力0でしょ。中国市場会社をなめ過ぎてきたというのが1点あるかもしれないです。だから今この機会に基礎から語学を多少できれば、文化がわかるから。
森辺:そうですね。日本の企業さん、これは大きいところも小さいところも含めてかもしれないですけど、日本語の出来る中国人と出会ったら、もうそれが最愛のパートナーだと錯覚に陥って。ガーっとのめり込んで行かれる会社さんが非常に多いのですけど、自分が中国語を喋れたら、日本語を話せる中国人が最愛かというと必ずしもそうではないケースが多いですものね。なるほど。私、内山さんがEラーニングの仕事をやっていると何となく知っていたのですけど、どちらかというと一コンサルタントとしてのお付き合いの方が長いと思っていて。内山さんが理事をやられているMIJSの講演に呼んでいただいたりとか。
内山:Made In Japan Software Consortium.
森辺:そうですね。そこでのお付き合いが長いと思うのですけど、その今やっている会社以外にも内山さんはMIJSという理事をやって、それはMade In Japan Software Consortiumの略で、その取り組みは何かご紹介いただけたり、どうですか。
内山:Made In Japan Software Consortiumというのは、業務系のアプリケーションだとか、要は日本の法人向けのソフトウエアのパッケージを作っている、そういうルク付けの会社さんが集まって作っているソフトウエアのコンソーシアムなのです。ここで1つ抱えている大きなキーワードがあって、それは「日本製のソフトウエアを世界に」というキーワードがあるのです。というのは、日本はそれなりに市場もあるし、逆にすごく細かい国なので、よくIT業界でガラパゴス化された製品という形の言い方をされるのですけど、日本の中に合わせた形でソフトウエアを作って行っているという実態はあるのです。ただそれを提供している企業というのは、我々のワーカーの仲間たちは、やはりどこかで海外に出たいという思いがすごくあるのです。その中で、海外に出るにあたって足りないのは何かというと、やはり個別がそんなに大きくなかったりする会社があるわけで、そうすると海外に出ている投資がすごくされている中での巨人たちに立ち向かって勝っていけるかというと1社ではなかなか難しい。だったら、日本でやるいわゆるNo.1のベンターたちが力を合わせてみんなで海外に勝負をしていったら、それが突破口になるのではないかというところを1つのキーワードにして、展開していくようなソフトウエアの団体です。
森辺:結構大規模なセミナーなんかを国内外でやられているのですよね。
内山:しています。やはり、これから日本という飽和された市場だけではなくて、これがやはり海外に出るという夢を持っているので、積極的に市場を分析して、今まではこうだったのです。僕たちの製品は本当に良いと。確かに良いですよね。だからこの製品を海外に持って行けば絶対に売れる。そう思っている。これはソフトウエアの業界ではなくて、森辺さんお得意のメーカーも含めて。
森辺:ひとりよがりのI want you戦略みたいなことですかね。
内山:そうそう。結局、そうなのだけど、出てみたら「あらら、ニーズが違うな。求めているものが違うな。価格帯が違うな。それが物だったら目に見えるからまだ良いけど、ソフトウエアに関してはさらに目に見えない。
森辺:そうですね。ユーザーエクスプレスとかね。
内山:文化の違いもある。それを合わせるためにみんな必死に海外に出て体験して、それを製品開発に生かして外に出すということを今頑張ってやっていますよね。
森辺:そういうことを、日本のソフトウェアベンターさんがいったいになって力を合わせてやっていこうという、そこの会員組織の理事をやられていて、海外の展開の院長をやっていると。
内山:はい。院長をやっています。
森辺:それでコンサルタントとしての付き合いがあれなのですね。中国の方は、四川省かなにかにすごくお強いとお聞きしているのですが、それは何のあれなのですか?
内山:うちの会社、WEICという会社。実は上海に拠点があるのですけど、僕ら日本では日本人向けの中国語のEラーニングを展開してきたのですが、実は上海の拠点では中国の方向けの日本語のEラーニングの展開をしていたのです。みなさんご存知ないかもしれないですけれども、中国というのは、日本語を勉強している人がすごく多くて。特に中国はオフショアの拠点ですよね。だから、ITで言うと日本のソフトウエアの開発を中国に投げて、良く言われているのが大連だとかそういうところでソフトウエアのオフショア投げて、開発をしているというそういう状況だったのですけど。要はITのエンジニアであれば日本からの仕事がすごく多いので、日本語が出来ると給料があがるという。そういうものがあって。政府も雇用確保のために、そういう人たちを育成しているのです。だから、私たちは上海に拠点をもっていろいろな各地方政府のソフトウェアパークとかをまわって、うちのEラーニングを売っていたのです。そのネットワークがあって。
森辺:そこから。
内山:そうなのです。だから今中国でソフトウエアとなるとオフショア開発拠点の大連から、今度は内陸にうつって。沿岸部から内陸の方を活性化させていくということで内陸。その中で一番力を入れてハブとなって中国のIT産業を引っ張っていっているのが今四川省の成都市。パンダで有名な成都市です。ご縁があってそこのITの顧問をさせてもらっているので、いろいろな日本の企業さんとかを中国の政府、成都市にご紹介したりだとか、そこで企業の交流だとか、あというのを支援するとか、そういうのをポジションとしてさせてもらっています。
森辺:内山さんは純粋な日本人ではないですか。このどこから中国とか中国にドバーっとはまっていったのですか?大学のとき?
内山:そうですね。僕、高校はずっと英語を専門にずっとやっている高校だったので、英語はある程度できて、英語の翻訳家になりたかったのです。それで早稲田にいって、早稲田は2年目から専門に別れるのですけど、1年目に英語の専門のコースを選んで、翻訳家の先生がたまたまいて、その人の弟子についてこうやって「させてください」みたいな感じでやっていたのですけど、案外センスがないことに気付いて。でも英文でそのままいこうと思っていたのですけど、結局2年目専門に分かれるときに、中国語を話そうと思って中国語に行っちゃったのです。そこからですかね。
森辺:今奥さんも中国の方で、奥さんのお父様が有名な中国の弁護士なんですよね。
内山:そうなのです。
森辺:完全に中国にダーっと入って行ったという、そんな感じなのですかね。
内山:毎日ドアをあけるとそこは中国だったという感じですね。
森辺:今日はそろそろお時間なのですけど、次回以降こんな内山さんに中国の今後の経済であったり、中国マーケットの獲得に関するお話であったり、今後中国はどうなると。この間また例の靖国の問題があって、しばらくまたしんどい感じになるのかもしれないですし、そんなところのお話をいろいろとお聞かせいただければなと思っています。どうぞ、次回以降またよろしくお願いします。
内山:よろしくお願いします。