東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、前回に引き続きなんですけども、森辺さん、最近、PodcastだけじゃなくてYouTubeのほうにも手を伸ばしているという噂がありますけど、どんな感じでやっているのか、Podcastだけで入ってくるお客さんも結構多くて、まだまだYouTubeのほうは認知がない人もいらっしゃると思うんですけど、ぜひこの機会に見ていただくためにも、どんなことをやっているのかというのを教えていただければと思うんですが。
森辺:Podcastはすごくて、統計を取っているでしょう?
東:はい。
森辺:ちょっとPodcastの話から最初にすると、先月、今5月なんですけど、これ収録しているのが、4月の集計でユニークダウンロード数、だから、いろんな番組が600何回あるんだけども、そのユニークダウンロード数が9万件とかだったのかな。ユニークビジター数が3万5,000人とかそんな感じだったんですよ。だから、びっくりして、こんなマニアックな番組を聴いているんだなと思って。ちょっと桁が結構、倍、3倍ぐらいのあれで増えてきているというのがPodcastで、大変うれしい限りでぜひこれからもリスナーの皆さんに聞いてもらいたいなと思っています。というのがPodcastね。YouTubeがね、これ試験的に始めたのは結構前なんですよね。2年ぐらい前だと思うんですよ。2~3年前に試験的に始めて120番組ぐらいあげたのかな。試験的にあげて、なかなかやっぱり教育番組を動画でやるということの取り組みが、何だろうな、広告収益を考えているのではないのでそんなにたくさんのアクセスは要らないんだけど、どうなんだろうということで、手間もあるしね、始めたんだけども、やってみようということでね、今180番組ぐらいまでいっているのかな。去年の年末ぐらいから正式に「スパイダーチャンネル」ということでYouTube番組を始めて、プレスリリースも打って、週に2本、担当者と一緒に収録をして配信をして。チャンネル登録者数が全然伸びなくて、再生回数もなかなかヒカキンのようにはならないんですけども、ぜひPodcastのリスナーさんにチャンネル登録をしていただければ大変うれしく思いますので。Podcastって、どっちかと言うと、こういう感じでゆるくしゃべっていますけども、スパイダーチャンネルのほうは講義みたいな感じが多いかな。
東:そうですね。
森辺:でね、あとね、現地視察みたいなことをやっていて、例えば、この間だとミャンマーの中間層の低所得者層のお宅訪問みたいなこととか、TT訪問みたいな、意外にそれの動画の伸びがよかったので、お勉強形式よりも現地訪問のほうが、視察のほうがいいのかなという印象を受けていますけど、ちょっと継続こそ力なりだっけ、石の上にも三年だっけ…。という言葉もあるので、引き続きやっていきたいと思いますけど、今年中にチャンネル登録者数3,000にしたいんですけど、まだまだ遠く及ばないので、ぜひ皆さん、チャンネル登録をお願いします。ってすごい長い宣伝になっちゃいましたけど、よろしくお願いします。
東:はい。じゃあ、ちょっと切り替えて、Podcastのほうに戻りたいと思いますけども、前回、MTとTTに分かれていて、TTのほうだと比較的現地に法人があって工場もあってTTをどう攻略するかみたいなご相談内容が多いということだったんですけども、その際に、例えば具体的にどんなことをお客さんから依頼されて実施するのかというのは、ちょっと思い描けない。最終ゴールはたぶん皆さん分かると思うんですけど、たぶん中間のプロセスというか、われわれのできることというのが思い描けないリスナーさんもいらっしゃると思うので、やるかやらないかは別にして、どんなことが、やっているんですよみたいなのをご紹介いただければと思うんですけど。
森辺:なるほど。まずあれですよね、輸出でやるんじゃなくて、現地で生産していて、現地でそこそこ売っていて、それをさらに伸ばすというパターンですよね。
東:はい。
森辺:じゃあ、一旦輸出は忘れて、そっちにフォーカスすると、問合せの大半が「売上をもっと拡大させたい」と、「シェアをもっと伸ばしたい」ということとかで依頼をされるんですよ。基本的には「いいディストリビューターを紹介してもらえないか」とか、「いいディストリビューターをどうやってつかまえていけばいいか」とか、「どうやってチャネルをつくったらいいか」みたいな相談が多いんですよね。10年やっているところもあれば、20年やっているところもあれば、それでもまだちょっと、そんなに多くのインパクトを市場に与えられていなくて、ステージも変わったからこれからどんどん変えていきたいみたいな。そういうところでやるときに、まずディストリビューターを探すとか云々の前に、われわれ必ず皆さんにご提案しているのが、各社の現状の販売チャネルの診断、これを絶対やりましょうという話をしているんですよ。もう1つが主要競合の販売チャネルの可視化、この2つをしっかりやろうと。これがないと、売上を拡大させるために必要な販売チャネルのあるべき姿みたいなものって見えてこないんですよね。だって、今自分たちのチャネルがどういう状態で、それが競合と比較してどういうふうに長けていて、どういうふうに劣っているのかみたいなことが分からないと、競合との差異を埋めるなんていうことはできないじゃないですか、自分たちのチャネルがどういうレベル感に今あるのかという基準値がないと。じゃあ、何をどこまでチャネル力を伸ばしたらいいの?ということが全く分からないですよね、だって、基準がないからね。意外に現地で長いことやっている現地法人の人たちは、過去そこの法人の担当者とか、いわゆる社長さんってめちゃめちゃ代わっているんですよ。10年で3人4人5人代わっているわけですよね。20年とか言ったらもう、一番最初誰か分からないみたいな。そうなってくると、しっかりノウハウが引き継げていないなんていうケースってざらにあって。今さらそんな調査とか診断みたいなこと必要なの?みたいな頭になっているケースってものすごいあるんですよ。
東:はい。
森辺:ただ、質問していくと、自分のことも競合のことも意外にぼやっとしか分かっていなくて。例えば、「具体的に競合がどこのディストリビューターをどの地域に何社使っていて、そのディストリビューターはどういうレベルのセールスマンが何人ぐらいいて、日々どういう活動をしているからそういうシェアになっているのか」とかね、「競合のディストリビューターの数は何社ですか」とか、「TTのストアカバレッジはどれぐらいありますか」とか、「日々ディストリビューターってどういう活動をしていますか」「メーカーの人間はそれをどうやってマネージメントしていますか」みたいな質問には一切答えられないわけですよ。数字でチャネルを語れないみたいなね。そこを改善させるために、まずは自社の販売チャネルの診断と競合の販売チャネルの可視化ということをやって、売上を拡大させるために本当に必要なチャネルのあるべき姿がどうなのかということを明確にする。これをやらせてもらえなかったら、たぶんディストリビューターをどう増やそうが、たぶん何にもならないので、そんなことをやるケースが多いですかね。
東:そうすると、自社のチャネルの診断になるんですかね?
森辺:うん。自社のチャネルの診断。
東:診断、お客さんは、われわれから見たお客様のチャネルの診断と競合のチャネルの分析というか、調査をやると。
森辺:そうね。健康診断みたいなものですよね。
東:それをやることによって具体的にどんなことが分かるかというのはちょっともう一度詳しく教えていただきたいんですが。
森辺:まず販売チャネルの診断、自社の販売チャネルの診断をすることによって、自分たちのディストリビューション・チャネルのレベル感というんですかね、自分たちの販売チャネルのレベルがどういう位置にあるのかということがまず分かるんですよね。それが1つの基準じゃないですか。その基準を主要競合と比べて、初めていいとか悪いとかという比較ができるわけで。その主要競合の販売チャネルの可視化というのはまさにそれをやるためのもので、自分たちの、例えば、チャネルの配荷力を100とした場合に、競合のチャネルの配荷力がどれぐらいあるの?それが150あったら50の差がずっと開いているわけじゃないですか。
東:はい。
森辺:日本企業の場合、競合が少ないなんていうことはなくて、むしろ競合のほうがずっと優れているので、そこの差異の要因が何なのかということをあぶり出して、そこを埋めていく。一方で、ベストプラクティスとして、ケースモデルとして、ケーススタディとして、それを真似をしていく。最終的には自社のオリジナルなチャネルをつくっていくわけなんだけども、やっぱりまだまだ学べるところって競合の中にたくさんあるので、そういうことをしっかり見ていくというのがこの2つの大きな役割ですかね。
東:分かりました。じゃあ、森辺さん、途中ではありますけど、ちょっと時間がだいぶ来ていますので、ここまでにしたいと思います。森辺さん、次回も引き続きよろしくお願いします。
森辺:ありがとうございました。