東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、前回、法政大学のMBAの話をされていたと思うんですけれども、そこで講師をやられているということだったので。前回、概要を話していただいたんですけど、結構ゲストの方も、ちょっと私も書面でしか見ていないですけど、豪華な方が。
森辺:すごい、すごい。
東:来ていると思うんですけど。森辺さんがゲストの話を聞いて印象に残っている人って。
森辺:いやー、それはね。
東:結構いっぱいいらっしゃると思うんですけど。
森辺:いやいや、いろんな、皆さん印象に残っているんだけど。
東:例えば、どういう方が来るかというのは、ちょっとリスナーさんに。
森辺:例えばね、サイバーエージェントの藤田さんとか、資生堂の魚谷社長とか。あと、クレディセゾンの社長さんも来たし、アメックスの副社長とか、いや、いっぱい来ていますよ、過去にね。言っていいのかな、これ。(笑)
東:でも、大学院の。
森辺:公開授業に。
東:公開授業になっているので。(笑)
森辺:なっているやつだ、なっているわな。
東:はい。
森辺:そう。だから、これは、言ったら、先生のコネクションなんだよね。
東:米倉先生自体の。
森辺:先生のね。だから、ええーっ。こんな人!?って、今言った人は全員、超が付くほど忙しい人たちでしょう?
東:そうですね。
森辺:だから、米倉先生だから来るというね。だから、このMBAの授業、米倉先生の授業の一番の醍醐味って、この現役の社長さん方。
東:第一線ですもんね。
森辺:うん。僕、びっくりした。ミーハーな気持ちで記念撮影しちゃったけど、サイバーエージェントの藤田社長が来たときにね。(笑)
東:(笑)ちょうど同じ年代ぐらいですもんね。
森辺:ちょっと上ぐらいじゃないかな。
東:そうですね。
森辺:ずっと見ているから、輝かしい活躍を、ご活躍をね。「呼ぶよ!」とか言って、「マジで!?先生そんな呼べないでしょう」と。
東:(笑)
森辺:そんな第一線で、今、もう会社の事業規模。
東:バリバリやっている人ですもんね。
森辺:どんどん、どんどん、大きくなって、まだ成長している会社でしょう?
東:はい。
森辺:と思ったら来てくださって。その授業の醍醐味ね、何かと言うと、学生が、言ったら、来た社長に提案するんですよ。要は、企業研究して「その企業はこうすべきだ」「ああすべきだ」ということをプレゼンをすると。こんな機会、社内でもないでしょう。
東:ないでしょうね。
森辺:うん。だから、これだけでも本当に醍醐味だなと思う。
東:それは、じゃあ、来たゲストの会社の研究をしてということですか。
森辺:そうそう。だから、サイバーエージェントだったらサイバーエージェントの研究をして、サイバーエージェントの次の一手は何なんだということをドーンドーンと提案するんだよね。資生堂だったら資生堂の次の一手は何?クレディセゾン何?アメックス何?みたいなことをやるんだけども。その中でいろんなものを学んでいくんですけどね。ファクト、要は調査能力というものをそこで養われるわけですよね。提案力みたいなものもそこでつくるんだけども、意外に皆さん優しいから「非常にいいね」と、「いいアイデアだね」というふうには言ってくださるわけなんだけども、中には厳しくバンバンバンとやる方もいらっしゃって。
東:そこでディスカッションがなされるわけですね。
森辺:そうそう。「もうそんなことはやっている」とかね。でも、それって、学生に気を使って優しいことを言うよりも、もう本気で「そんなレベルの低いことを言ってちゃ駄目だ」みたいなことを言ってくれるほうが、たぶん、僕はいいんだろうなと思っているんだけど。
東:なるほど。
森辺:そういうことをやるわけですよ。それでチームになって、役割分担して、夜な夜な寝ずにその企業の研究して、どういう提言ができるかみたいなものを固めていくんだけども、やっぱり、事業化にプレゼンするわけじゃない?
東:うんうん。
森辺:だから、僕が非常に気になったのは、アイデアがいいなんていうのは当たり前で。そんなのそもそもアイデアが悪かったらテーブルの上に乗らないわけだから。採算性をどれだけ現実的にシミュレーションできるかというのがすごい重要だと思うんだよね。「いくらの投資でいくら儲かるの?」という。経営者はそれしか見てないから。「いくら使っていくら儲かるんですか?」ということが置いてきぼりになる提案が、どうしても学生という名が付く人たちというのはやっぱりそこがちょっとあるんだよね。どちらかと言うとアイデアベースで、「こんなにいいアイデア」「こんなにいいアイデア」なんて言うんだけど、世の中にいいアイデアなんて腐るほどあって、「いくら投資したらいくら儲かるの?どれぐらいの時間軸で」という、もうこれがすごくビジネスの世界では重要でしょう?
東:はい。
森辺:だから、そういうことを身に付けていく非常にいい場と言うのかな、あれこそが、僕は、あの授業の、米倉先生の授業の醍醐味なんじゃないかなと思うんですね。基本的に、先生は口悪いけど愛の人だからね、優しいんだよ。あの先生は本当に愛の人。僕だったらそこまで付き合わないと思っちゃう。
東:(笑)
森辺:本当に愛の人なんですよ。僕、米倉先生と知り合ってどれぐらい?
東:結構経ちますよね。2000…。
森辺:2012~2013年ぐらい?
東:10年まで経ってない…。7~8年は経ちますかね。
森辺:まだ7~8年ぐらいなんだけど、本当に「先生を一言で表したら何?」と言ったら「愛」だよね。
東:うんうん。
森辺:あんなに、誰も置いてきぼりにしないみたいな、弱い者の味方みたいなね、よくあそこまで付き合うなと思って、教育者なんだろうね、あれがね、僕にはとても真似できないなと思ってすごい尊敬しているんだけど。愛の人だから非常に優しいんだけども、口は悪いけど優しいみたいな。だから、すごく学生にとってはいい授業なんじゃないのかな、法政の大学院はね。
東:うんうん。
森辺:という感じで、大物が来ますというのが法政大学。あくまでビジネスなので、マーケティングなのでね。
東:そうですね。
森辺:なので、僕も機会があればグローバル・マーケティングを中心にお話をさせていただいている、というのが法政の大学院の特任講師の役割でございます。
東:分かりました。今日はここまでにしたいと思います。森辺さん、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。