東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、リスナーさんも全く今までと違うので困惑しているかもしれないですが。(笑)この番組だとなっているかもしれないですが。第3弾があるということで、リスナーの皆さんもちょっと懲りずにお付き合いいただきたいと思うんですけど。第3弾として。
森辺:僕が最近気になっていること?
東:はい。
森辺:僕が最近気になっていることはいろいろあるんだけどね。この間、久し振りに人とご飯食べたんですよ、ランチをしたんですけど、旦那がアメリカ人で奥さんが日本人で昔から知っている子なんだけど。トレーダーなんですよね、外資の金融にずっといて今は日本の金融にいて、ずっと外資にいて日系に移ってみたいな。日系に移って非常にいろんなショックを受けるみたいな、そういう話をしていて。
東:外資企業と日本企業のギャップみたいなのが。
森辺:違い、金融業界なんだけどね。その中で全般的に、別にこれは金融業界だけじゃなくて全般的に言える話だなと思ってすごく聞いていったんだけど。日本の社会って、本題に入る前の前置きがめちゃめちゃ長いと言うんだよね。
東:はいはい。具体的にどういう?
森辺:例えば、彼はトレーディングをするのが仕事なので、彼のスキルセットって何かと言ったらトレーディングなんだよね。そうすると、マーケットが開いてからマーケットが終わるまで、渡されたバジェットで投資をしてリターンを得るというのが彼の仕事なんだよね。そうすると、それが仕事じゃない?本来ね。なんだけど、そのトレーディングに入る前、までにいろんなことをさせられるらしいのね。例えば、数字を合わせたりとか。1番と1番が合っているかみたいなことをずっと確認するんだって。「外資では、じゃあ、どうしていたの?」と言ったら、「そんなことはコンピューターがやると、自動で。もしくはそれだけをやるアシスタントみたいなのがいて、自分の仕事はトレーディングだから、トレーディングだけをするんだ」と。「僕はそのスキルに会社はお金を払っているから、僕にそれ以外のことをさせるのはもったいない」と。なぜならば高給取り、要はたくさんのお金を払っているわけじゃない?その彼にね。そうすると、彼の時間をフルにトレーディングに使ったほうがいいのにと思っているわけだよね。なるほどなと。何となく、詳しいことは聞いていないから準備って何なのかって、それは社外秘のこともあるだろうから詳しくは聞いてないけど、まあまあ余計なことをいろいろたぶんやるんじゃない?ほら、営業が本来の営業業務以外のことを毎日やっている会社って多いじゃない?
東:はいはい。
森辺:例えば、8時間の業務の中で本当に数時間しか営業ができていない中で、それ以外は書類整理したりとか、日報書いたりとか、そんなことをずっとやっているのとまあまあ一緒で。そういう無駄が非常に多くて衝撃を受けたということをすごく言っていて。僕も日本の組織の中にどっぷりいるとそういうことを忘れがちなんだけどね、そうだよなというふうにすごく感じていて。確かにわれわれの社会って本題に入る前の前置きが長いじゃない?
東:はいはい。
森辺:これ、なぜ前置きが長いかと言うと、結局、そんなに簡単にやっちゃ駄目というか、石橋を叩いてなんぼみたいなところがあるでしょう。準備して準備して準備して準備して…、結局、準備して終わっているみたいな。でも、本来はやるということがすごい重要なのに。準備も重要なんだけど、準備し過ぎるみたいなね。いや、それよりもやっちゃったほうが、1回の失敗なんか別にそういうのはどうでもよくて、その1回の失敗がまた成功の糧になるわけだから、ある程度準備に見切りを付けたらやるということのほうが、言ったらそれの繰り返しじゃない?
東:はい。
森辺:連続性じゃない?それは。
東:そうですね。
森辺:そうすると、たぶんそっちのほうが結果としては良いのに、そんなことになっちゃっているということなんだと思うんだよね。あと、もう1つあるのが、苦労しないと成功しちゃ駄目みたいな文化が非常に根強いじゃない?下積み無し、無くして成功はないみたいな。
東:いきなり成功するのはみたいな。
森辺:駄目でしょう?
東:はい。
森辺:だから、準備が長いというのと僕は繋がっていると思っていて。でも、世界では下積みなんか無くたって一夜にしてミリオネアになっている人はいっぱいいて、それはアイデアと運と実行力でそういう世界をつくっていくわけじゃない?だから、昔の経済システムの中でいまだに動いているというか。その昔は苦労しないとね、そうだったのかもしれない。戦後の焼け野原から経済大国をつくった時代のシステムで今もマインドセットされちゃっているというか。でも、苦労しなくてもそうなれちゃうんだよね。それが継続しないかもしれないけど、そうなれちゃっているし、継続しなくてもその一発の成功で、もうすべてが満足なぐらいのボリュームの成功になるケースだってあるわけじゃない?
東:はい。
森辺:だから、そういう古いマインドセットを変えないと。僕自身もあるんだよね。石橋を叩いて進めでしょう?
東:はい。
森辺:石の上にも三年とかって言うじゃない?
東:そうですね。
森辺:そういうふうに言っているんだけど、でも、それ、石の上に三年いたら、あなた人生の中で一番重要なタイミングを逃すよみたいなものをいっぱい見てきていて、この20年ぐらいの事業家としての人生の中でもね。だから、そんなことを、ちょっとその外人、イギリス人なんだけどね、話していてすごく思ったんだよね、という話。もう時間だよね?
東:そうですね。ちょっとこの話は次回にまた引き続きしたいと思います。森辺さん、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。