東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、前回はちょっと大使の話をしていただいたんですが、今回はどういう話を?
森辺:会食の嫌いな私の、数少ない会食はですね…。
東:(笑)
森辺:嫌いってわけじゃないけど。(笑)数少ない会食のもう1つがね、とある中国人の実業家の人と食事を久々にしましてですね。彼は中国人なんだけど、だいぶ中国の共産党嫌いで、おじいちゃんの代からね。学者だったと思う、確か、家系筋が。それで、早くからアメリカに行ったりとか、日本に来て、アメリカの大学を出たりとかして、MBAを取ってとか、それで外資の金融に勤めて、ゴールドマンサックスだったかな、そういうキャリアの人で連続起業家なんだけども。「中国はどうですか」という話をしているときに、最近中国、米中戦争どうのこうのとかさ、中国は、結構、「えっ、どうしたんだろう」というような動きをしているじゃない?
東:はいはい。
森辺:例えば…。
東:今までからするとということですよね。
森辺:今までからするとね。大前提として「僕は中国大好きです」ということは言っておこうと。2000年代前後のところで実際に住んでしまっているし、中国の人に本当にいろいろ良くしてもらったので、共産党がどうなのかというのはちょっとよく分からないけども、中国は大好きですという前提の中でね。日本って、どっちかと言うと、年齢を重ねる人になればなるほどちょっと中国嫌いというか、なんかあるじゃない?
東:そうですね。
森辺:なぜここまで中国を嫌うんだろう?という、分かる?なんかね。
東:分かりますね。
森辺:でも、実際に向こうに住むと、中国人ってすごくいいし。
東:そうですね。
森辺:「こんなにわれわれと心が通じる人っていないよね」って感じることが何回もあったからね。
東:はい。
森辺:僕はそうなんだけど。でも、今の共産党っていろんなことをやっていて、何が起きているんだろうということを中国人の目線でどう見ているのかなということを話したんだけどね。中国人民は今、ウェルカムなんだと。習近平がやっているいろんな政策をウェルカムしているということをおっしゃっていて。例えばさ、僕、びっくりしたのが「いきなり塾をなくしちゃった」とかって言って、塾だめとかっていう法律をつくって、塾がなくなっちゃったでしょう?
東:うん。
森辺:ああいうのも、いわゆる教育が過熱し過ぎちゃっていて、みんな塾に行かせていて、塾代をみんな払って、大変じゃない?
東:うんうん。
森辺:そんな、学校に行かずに塾に行ってるみたいなね、そんなことはしなくていいということで、塾をだめにするということをやるという。これはやっぱり親からしたらいい事らしいんだよね。だって、本来は義務教育があってさ。
東:出費が掛からないから。
森辺:うん。義務教育があって、そこでちゃんとカリキュラムに従って教育を受けるのを、なんかやたら小学校までに中学校を終わらせるみたいなね、中学校までに高校を終わらせるみたいな感じで塾に行かされるわけじゃない?
東:はいはい。
森辺:そういうのとか。あと、アリババのジャックバウアーを軟禁とかって言って事件になっていたじゃない?これも何なんだろうと。あと、DiDiとか、アメリカの証券市場から上場廃止しろとかね。こういうのも何を考えてやっているんだろうと思ったら、結局、お金持ちがお金を持ち過ぎたので、そこを叩いているというだけの話で。もう、アメリカの株式市場は要らないでしょうと、中国の国内の株式市場がこれだけ大きくなったんだから、香港を合わせてそこで資金調達すればいいじゃないかということらしくてね。金持ちを叩きますと、これも人民からしたら、やれやれと、金持ちやれと。あと、不動産投資だめよというのも、人民からしたらウェルカムで。だって、不動産を買えない人がいるわけですよ。投資が過熱しちゃっているからね。
東:そうですね。
森辺:不動産は、投資するものじゃなくて住むものだと。マンションは住むんですと、投資じゃないんですということなんだよね。あとね、芸能人の7億円ぐらいの脱税とかも逮捕しているんだよね。
東:していましたね。
森辺:そういうのも、金持ちを叩くみたいな。だから、結論を言うと、共産党への忠誠心をここでもう1回ギューッと持たせるという意味で、中国人民の喜ぶことをやっているという見方なんだよね。だから、実際にそうやって中国人の人と話していると、日本とかアメリカで報道されている見方とまったく違うじゃない?
東:はいはい。
森辺:どっちかと言うと、中国怖い、わけ分からない、何するかちょっとよく分からない的な報道が多いんだけども、それはもう確実に共産党への求心力を高めるためにやっているということのようです。
東:なるほど。
森辺:だから、まあ、そうだなと思って、味方1つでね、いろいろ変わるよなということをすごく感じたので。その事業家が言っていたのはね、「共産党がどうだこうだというのは、重要なのは中国の人民がどう見ているかでしょう」と。「アメリカがどう見えているかとか、日本がどう見えているかとか、あまり関係なくて」ということをすごく言っていたので。
東:そうですよね。
森辺:「まあ、そうだな」って思ったんですよ。
東:分かりました。
森辺:大した話じゃないんだけど。(笑)
東:いえいえ。(笑)
森辺:でも、僕が言いたかったのは、いろんな見方があるから、13億の人口を抱えた大国が舵を取ろうとしていて、多民族じゃない?
東:うん。
森辺:いろんな問題があるじゃん。
東:はい。
森辺:それを単一国民の日本がね、1億人そこそこのね。勝手なインプットで勝手なことを言っちゃだめだなって、ダイバーシティってそういうことだよねって思ったんですよね。アメリカってダイバーシティとかって言うのに、なんであんなに共産主義を叩くんだろうね。
東:そうですね。
森辺:あまりそっちの話になるとちょっとややこしいからやめようね。
東:ちょっと分からないので。分かりました。
森辺:僕たちはお金儲けだけを考えようかね。
東:はい。では、今日はここまでにしたいと思います。森辺さん、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。