東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、今日はどんな? 新年早々ですけど、どんな話を?
森辺:そうですね、今日はね、日立の掃除機の話をしていいですか?
東:(笑)はい。どうぞ。
森辺:日立のね、掃除機を買ったんですよ。僕、ダイソンが好きでずっとダイソンを買い替えていて、ダイソンの掃除機からね、犬のゲロみたいな臭いがしてくるの。なぜこんな臭いがしてくるんだろうと思って。
東:(笑)はい、はい。
森辺:もう僕ね、分かるんだよ、犬の世話しているから。犬ってお腹を壊すと戻しちゃうんだよね、ドッグフードを。
東:そうですね。
森辺:その臭いがさ、もう何だかたまらないんだよね、臭くて。掃除機をウイーンって回すと、なんかね、何日かに1回家政婦さんが家に来てくれていてね、僕は掃除機触らないからね、家政婦さんが掃除機をかけていたら、なんか部屋がね、犬のゲロの臭いがするわけよ。
東:(笑)
森辺:それで、いや、その家政婦さんにね、リンさんって言うんだけどね、リンさんにね、「犬のゲロ吸ったでしょう?」と、掃除機でね、と言ったら、「吸ってない。吸ってない」って言うのよ。「本当に?」と言って、だけど、もう明らかにファンのところから犬のゲロの臭いがするの。うちの妻がね、「もう捨てようって、これ新しくダイソンを買おう」って言ったら、「もったいない」って言って、それを全部分解して洗い出したのよ。
東:すごいですね!
森辺:うん。そういうのに強いんだよね。うちの配線は全部妻がやるからね。全部ばらして、洗って、ベランダに、ベランダというか、庭に干していたの。2日ぐらい干して、僕、戻ってきて、一応見様見真似で組み立てました。それで「はい」と言ってまた家政婦さんにそれを渡したら、また臭っているんだよね。もう取れないのよ。それで、いよいよ掃除機を買い替えようと思ったんだけど、ダイソンの掃除機って10万円ぐらいするんです。
東:結構しますよね。
森辺:俺、掃除機に10万円ってどうなんだろうと、昔から言っていたけど、「ダイソンのマーケティングはすごい」と言っていたけど、一方でダイソンの吸引力が変わらないってね、嘘つけって思っていて、変わるよと思っていてね。「フィルターで目詰まりしない」とかって、いや、するからと思っていて、何のことを「目詰まりしない」と言っているのかね、何のことを「吸引力変わらない」って言っているのかって、僕すごい不思議で、あのCMのイメージと、実態でダイソンを使っているときのあれは違うからね。すごいそれを思っていたの。それでもうダイソンはやめてみようと思ったら、29,800円ぐらいで、日立のダイソンっぽいデザインの掃除機が売っていたんですよ、Amazonで。
東:へえー!
森辺:「あ、これだ!」と思って買ったの。3万円弱でしょう。失敗してももう1個買えばいいっていう、ダイソンから比べたら、だって、3個買えるからね。
東:そうですね。
森辺:買ったら、それがめちゃめちゃよくて、軽くてね。メイドさんも「めっちゃいい!」って言って、前のより。「小回りも利くし、軽い。何より軽い」と。「よく吸う」と。で、「ライトまでついている」と、掃除機にね。なぜライトなんか要るんだろうなと思ったらね、隅っこをやるときにね、ライトをやるとね、ああー、なるほど!と思ったのよ。
東:見えるんですね。
森辺:うん。見えるのね。ライトがついていて。アメリカのでっかい掃除機とかもね、車のライトみたいのがついているんだよね。
東:はいはい…。
森辺:日立を買って、そのときに僕はまた思ったわけですよ。いや、日本の掃除機、過去にもこの番組で否定したと思うんだけど、掃除機みたいなローテク製品、お家芸が、いわゆる中国製品に勝てない勝てないと言ってね、中国製にやられちゃったわけじゃない?
東:はい。
森辺:やられちゃったのに、1989年に創業したね、若いダイソンがね、89年だったかな、98年だったかな…。とにかく2000年よりちょっと前ぐらいに創業したダイソンに一気に市場を取られていったのね。
東:そうですね。
森辺:今、アメリカなんかはダイソンの次に出たSharkというのがあって、メーカーがあって、そこに市場を取られていったりしているんだけど。そんなダイソンがね、「中国のコストが安いから勝てないんだ」と日本の掃除機メーカーは言い訳にしていたのに、10万円もする掃除機をあれだけ見事に売り切ったダイソンのマーケティングはすごいなと。一方で、吸引力は変わるぞと思っているんだけど、さっき言ったようにね。なんだけども、で、負けたと思ったじゃない?
東:うん。
森辺:なんだけど、そこからまた巻き返す日立はすごいなと思ったわけですよ、今回ね。だから、日本企業って、何か新しいことを一番最初にボンとやるのはたぶん無理で、誰かがやったやつを、より良く、より安く、より軽くするっていうのが得意なんだよ。だって、サイクロン掃除機は日立のやつもある。
東:なるほどね。
森辺:ダイソンのあのグルグルみたいのがついていて、似ているんですよ。だから、やっぱり真似なんだよね、きっとね。日立さん、すみません。真似じゃなかったら。けど、似ているからね。ダイソンよりも軽い。ダイソンよりも吸う。で、便利。何て言うの、曲がり方とか、コーナーを曲がる感じとか、小っちゃいの、何よりも。ダイソンの旧型の丸型のやつってデカいんですよ、あれは意外に。
東:デカいですね。
森辺:それがね、小っちゃくてね、めちゃめちゃ良くて。何だろうな、日本のマーケティングをね、また考えちゃったわけなんですよ。時間ですね?
東:分かりました。ちょっと、じゃあ、雑談で終わっちゃいましたけど。(笑)
森辺:もっと話したいけど、まあ…。
東:じゃあ、もう1回次で伝えてください。
森辺:はい。
東:今日はありがとうございました。森辺さん、ありがとうございます。
森辺:ありがとうございました。