森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日は何の話をしようかなと思ってちょっと考えていたんですけど、全然、新興国ビジネスっぽいネタが見つからなくて…。うちの会社の話でもたまにしようかなと思いました。あまり興味がないかもしれませんが、今日はうちの会社についてお話をしていきたいなというふうに思います。
どんなお話かと言うと、実はコロナになってから、2020年のタイミングでうちの会社はもう完全自由出社制度になりました。どういうことかと言うと、会社に来ても来なくてもどっちでもいいですよと。結果、ほとんどの社員は来ていません。週に1回とかね、月に何回か来ているんですけども、それぐらいで、ほとんど家で仕事をしたり、どこかカフェで仕事をしたり。いろんな社外秘のデータを扱うのでセキュリティだけは万全な状態に整えて、基本的にはどこで仕事をしてもいいという仕組みになっています。今、申請次第では、例えば海外に長期滞在してそこで仕事をしながらというのもありですということでやっていると。どうなるか分からないんですけども、実験的にずっとそれを2020年にコロナになってからやり続けていて。
結論から言うと、非常によくなりましたと。何がよくなったかと言うと、マネージメントにおける効率化が一段と進んだと言ったほうがいいのかなと思うんですけど。もともとうちの会社って国内の従業員の3倍海外の従業員が多いので、海外には一切法人がないけども海外に社員を置いていて、日本から直接雇用をしていて海外の社員とはリモートでやり取りをしているという、そういう仕組みだったので、実はリモート業務って慣れているっちゃ慣れているんですね。なんだけども、このコロナになる前って、どちらかと言うと朝9時にLINEで朝礼やってみたいな。みんなが出勤していることを確認してみたいな、そういうことが非常にあったわけですよね。リモートであっても、ちゃんと仕事をしているかを半ば監視するみたいな。これって前回とかにお話をしたと思うんですけど、合理的か非合理か、合理か非合理かで話をすると、非常に非合理な話で。そういうことも全部やめたんですよね。
僕も昭和平成の人間なので、仕事とは会社に来てなんぼみたいな、そういう古い考え方がすごくやっぱりあって、「会社に来てない=仕事してない」みたいな。なんだけども、どう考えてもそうじゃないよねということに気付かされてしまっていて。結局、リモートになっているのに、いまだに社員の仕事をしているか否かを監視するみたいな。監視している本人は、それ監視しているんだから、あなた課長なのに、部長なのに、絶対仕事してないよね、だって監視しているんだもんみたいなね、そういう会社は結構あると思うんですよ、いまだに。僕も聞くのでね、監視されていると。なので、それもちょっと違うなと思いながら、まったくもってリモートになっていないなと思っていて。
うちの会社も2020年にそうなってから自由出社制度にして、基本的には年間のタスクというものを期初に全部決めてしまう。12月決算なので、だいたい前年の12月、クリスマス休暇に入るまでに次の年のタスクを全部決めてしまって、月額の固定給というのは決まっていて、それプラスボーナスというのがあるわけなんだけども、そのボーナスがタスクの達成度によって何倍かというふうな仕組みになっているんですよね。なので、別に成果がなければボーナスが低いので、固定給だけもらうと。そうすると、やっぱりボーナス分がないので、それでよければそれでいいという人もいるでしょうし…、それでいいという人はいないか。なんだけども、実際にね、もしそういうことがあればそうなるし。でも、頑張ればボーナスがドーンと出るわけなので。うちは年に1回ボーナスなので、12月にボーナスが出るという、そういう仕組みになっていて。
やっぱりそうしたことによって、社員の幸福度みたいなものが、僕はすごく上がったんじゃないかなという気がしていて。僕自身も感じるんですよね。僕、今、3歳の子どもがいるんですけど、本当に欲しくて欲しくてやっとできた子で、その子とこのコロナ禍ずっと時間を一緒に過ごせるっていう、父親が子どもを保育園に送りにいって保育園に迎えにいくって、これやらなきゃだめでしょうということもすごく思って。僕の時代は、男は会社で働いてみたいな、単身赴任で海外へ行くみたいな、育児不参加みたいな、そういう時代だったんですよね。特に僕の育った家庭はそうだったので、親父は子どもと遊びたくても会社で残業みたいな。なんだけども、今ってやっぱり全然時代が違って、そういうことができる会社でたぶん社員は働くべきだし、自分の会社で働いている社員が、朝、子どもを保育園に送りにいって、早く仕事が終わって保育園に迎えにいけて、なおかつ仕事が効率的にできるって素晴らしい仕組みだなと、これぞ合理的な話で、非合理を排除している働き方じゃないかなとすごく思って、そんなことをやってみたと。
そしたら、それがうまく機能しているので、やっぱりいいよねと。非合理がとてつもなくたくさんこの日本の社会にはやっぱりあったんだなということを思って、あれだけ長時間労働して何をしていたの?というね、全然効率的じゃなかったんでしょうね、その長時間の労働がね。ただ、僕が会社に勤めていたときは土日も会社に行っていたし、めちゃめちゃ頑張って忙しかった。周りはもっと忙しかった。でも、それがすごい違和感があったというのはいまだにあるんだけども。やっぱり人によって能力は違うし、1時間でできる人、3時間かかる人っていろいろいる中で、みんなが決まった時間に会社に来てだらだら仕事をするって、なかなかちょっとあれだよねということで、これからも基本的には自由出社制度をずっと徹底をしていく。これは管理部門もね、たぶんそれでできるので。
とにかくそういうやり方のほうが社員の幸福度も上がるし、実は会社に対する還元も大きいんだなということを身を持って学んだと。こんなこともコロナがなかったら僕は絶対に気付かなかったことだったので、いまだに会社に来てなんぼでしょみたいなね。自分はちょっと遅刻するくせに、社員が遅刻すると、「えっ?」ってやたら腹が立つみたいなね、そういう時期もあったので。(笑)「よくないな、自分って…」と思いながら、日々反省をしているということでございます。
また話が長くなってしまいましたけども、今日はうちのスパイダーの会社のことを話しました。
それでは、また次回お会いいたしましょう。