森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。前回の続きで、私のシンガポールの私的な旅行の話をちょっとしながら、その中からグローバル・マーケティングに近しいことを見出していけたらなというふうに思いますので、今日も引き続き、その話をしていきたいなというふうに思います。
シンガポールに行って…。何の話をしたんだっけな、前回。どこに泊まってとか、シンガポールのドライミーが4倍5倍になっているとか、僕が住んでいた80年代と今のシンガポールはかなり違うよね、というのが1つですかね。
あとね、昔から、これは昔からなんだけども、死ぬほど寒いんだよね、シンガポールって。暑いというイメージで皆さん思っていると思うんですけど、基本的に外をだらだら歩くということってそんなになくて、オーチャードも地下道でつながっているし。外を若干歩いたとしても、寒暖差が激しくて、中に入ったときのエアコンガンガン度合いと外の暑さ。暑いと言っても、日本の真夏のあのじめじめした暑さというよりか、かなりカラッとしている感じがするので、風もあるしね。僕は、シンガポールのほうが涼しいなという気がするんだけども。ベストな服装はね、Tシャツと長袖の薄手のワイシャツを持っておくというのが一番良くて。外はTシャツでもちろんいいのでね、常に短パンで。中に入ってしばらくするとやっぱり寒くなるので、長袖のワイシャツを持っておくと、上にパラッと羽織ればいいので。これが長袖を着ていくと、薄手のワイシャツとかね、ちょっと風通しの良さそうな麻の、ああいうのを着ているのはいいと思いますけどね。シンガポール人をよく見たらね、上は長袖を着ているんですよね。結構、長ズボンを履いていたりもするので、彼ら、僕もそうなんですけど、体温コントロールをうまくやれるので、実は薄手の麻のパンツと麻の長袖のワイシャツとかが結構よかったりもするので。住んでいるとね、実は四季をシンガポールでも感じることはあって、暑いなとか、涼しくなってきたなとかっていうのは、住んでいるとそういうのはあるんですけど。まあまあ、服装はそんなのがいいですよね。とにかく寒いですね。
あと1つね、IT化が、やっぱり、当たり前なんですけど、シンガポールはものすごくて、キャッシュレスがもちろん当たり前なんですけどね。何て言うんだろう、VISAタッチと言うのかな、アメリカンエキスプレスもAMEXタッチというのか、ちょっと名前は分かりませんけども、日本って機械に差し込まされて暗証番号を打たされてみたいな、下手するとサインまで求められるみたいな、「あの意味のサイン、いつまで続けるんだろう、クレジットカード」みたいに思っているんですけど。あのサイン、絶対本人のサインかどうか、カードの裏に書いてあるサインと、今、電子署名したサインが一緒かなんていうのは、店員は確認してないし、電子署名になっていない、紙にサインさせるところもまだあると思うんだけども。(シンガポールは)基本的に全部ピッなんですよね。だから、カードをかざすだけ。日本もね、VISAタッチとかできるはずなんだけど、なんかいまいち浸透してなくて、「カード挿してください」と言われるのは、あれはハードウェアの問題なのか、ちょっと何の問題なのか分からないんですけど。とにかく楽でしたということと。
あと、Grabですよね。もともとUberが先に出て、1年遅れてGrabが出てきたのかな。結局、UberよりもGrabが勝って、UberがGrabに買収されたというか、売却して撤退したというのがあれで。ASEANはもう勝敗決まっていて、UberじゃなくてGrabという。インドネシアだけGOJEKがあるんだったかな。そんな状態で、僕もGrabはよく使っていて。これが最高に便利で。日本はUberを規制していますよね。Uber Eatsのほうが有名なので、日本人で海外にあまり行かない人だと、「Uberって食べるの頼むやつでしょ」みたいな、「デリバリーサービスでしょ」と思っている人は多いかもしれないですけど。基本的には配車サービスで。日本はタクシー業界の雇用を守るためということで規制が入っているんだと思うんですよね。ちょっと僕も詳しくは知らないんですけど。規制が入っているということは間違いないんですけど。これは本当にばかだなと思うんですけど。ばかだなって失礼ですけど。タクシー業界の雇用を守るという話なんですけど。結局、シンガポールのGrabは、それでGrabも呼べるし、タクシーも呼べるんですよね。Grab、何か分かっていない人はいないと思いますけど、誰もが自分の空いた時間で自分の車で配車のサービスをできるということで、言ったら、昔あった白タクみたいなね、そういういろんなトラブルが起きそうなものではなくて、結構Grab社がちゃんと面談をしたりとか、身元確認とかもしているので、犯罪に極力巻き込まれないようなチェックは全部されているようなものなんだけど。ASEAN中Grabなんですよね。もうめちゃめちゃ便利で、タクシーキューに並んで、うわーみたいなことが、ほとんどない。オーチャードなんかに買い物に行くと、高島屋のタクシーキューのところにグワーッと並んでタクシー取るのに40分ぐらい待つみたいな世界が、Grabを呼んでパパッと行くみたいなね。結局、タクシーの運転手もタクシー会社を辞めてGrabの運転手をやっているから、個人の雇用は絶対守られているんですよ、Grabを導入しても。だから、日本でもUberを導入しても、Grabを導入しても、個人の、運転手個人の雇用は守られる、そして、サービスが向上していくみたいな話で。何だろうな、タクシー会社を守るというか、守るべきは企業じゃなくて、個人の雇用だと思うんですよね。企業はやっぱり競争環境の中にさらされて、強い企業だけが生き残っていくということが非常に重要で。それを個人の雇用にまでやってしまうと、やっぱり格差が広がってしまうのであまりよろしくないということだと思う。そうすると、GrabとかUberの進出に規制をかけないということは、別に運転手の雇用を奪うことではなくて、実は運転手の働き方はもっと自由になる。もしかしたら、もっと頑張れば、もっと所得が増えるかもしれないし、もっと自由な働き方ができるかもしれないのに、なぜか規制されているんですよね。これは本当に不便だなと思って。タクシー代は高止まり、高止まりというか止まっていないのか。どんどん、どんどん、高くなっていっているし。あれは規制なんだよね。規制で下げちゃいけないとかなっているのかな。交通公共機関の利用を促進していかないといけない。高速道路とか電車にさんざんインフラ投資してきたので、うまいことバランスしているんだと思うんだけど。難しいことは、ちょっと僕も詳しいことは分からないんだけど。けど、なかなかもったいないなという気がしていて。きっとその辺のことが関係していて規制しているんだと思うんですよね。雇用、タクシー業界の雇用を守るというね、それを守らないと投票がね、政治家の投票がまた減るので、それを守るという議員がいるんだと思うんですけどね。それと、あとは、日本はね、公共インフラ、バス・鉄道・電車のインフラにさんざん投資してきていますから、そこの利用とタクシーの利用のバランスをうまく保つということは非常に重要で。なので、タクシーも値段を勝手に下げないみたいなね、規制をずっとしてきているので、そういうことが絡んでいるんだなというふうに思うんですけども。それがすごかったんですよね。やっぱり便利だなというふうに思ってしまいました。
ということで、今日もだいぶオーバーしたのでこれぐらいにして、また第3弾シンガポールの話をしたいと思います。皆さん、今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。