森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日は、何の話をしましょうかね。前回までシンガポールの話を3回ぐらいやったんですかね。私の私的なシンガポール旅行の話を何とかグローバル・マーケティングに近しいところまで持っていこうと頑張りましたが、あまり持っていけなかった話を、だらだらと3回に分けてやりましたということで、今日もね、ちょっとシンガポールの話、しましょうかね。いくつか気付いたことがあってね。そうそう、思い出したので、ちょっとその話をしたいなと思うんですけどね。
ペットボトルがね、また減っていたんですよ、シンガポール。そもそも日本のペットボトルって、いろはす以外はしっかりしているじゃないですか。あれって環境問題を考えたらめちゃめちゃ良くなくて、いろはすのあのペチャペチャッというやつは、環境を考えると非常に良くて。でも、日本って環境問題よりも品質みたいな、機能みたいなところがやっぱりまだまだ優先されていて、今、SDGsとか、ESGとかって言っている世界の中で、これは非常に問題だなというふうに私はずっと思っていたんですけど。
中国とかね、新興国とかへ行くと、そもそもタップウォーター、何て言うんですか、タンクの水で、タンクをガチャッとつけて、下からガラガラッと…、ガラガラじゃないな、ちょろちょろっと出てくるような水がありますけど。ああいうところについているコップも、ペラペラのプラスチックのコップか、ペラペラの紙コップみたいな。品質悪いなと思ったんですけど、逆に環境を考えるといいなみたいなね。向こうの、海外へ行くと、ペットボトルってもっとペニャペニャなので、あんなしっかり、日本みたいにしっかりしていないので。日本は本当に環境問題より品質が良いことのほうが優先されているんだ、良くないなというふうに思っていたんですけど。シンガポールは遂にペットボトルに水を入れるのもやめて、リサイクルペーパーのボトルになったんですよ。だから、プラスチックのところって、蓋の部分のところだけで。どういうものかと言うと、牛乳パックの小さい版の上のところが、牛乳パックって手でビュッと広げて開けると思いますけど、いわゆるペットボトルのキャップの小さい版がキュッキュッとついていて、そこをパキッと回すと中から水が出てくると。ホテルの水なんかは全部あれに変わっていて。結構すごいなと思ってびっくりして、意識の高い系のホテルなんかは全部そういうふうになっていたので、シャングリラとかなんかなんですけどね、「うわー、すごいな」というのは非常に思った次第ですね。
マクドナルドなんかへ行ってもね、マックフルーリーって僕好きなんですけど。知っていますかね、皆さんね。マックのソフトクリームって、僕ね、ソフトクリームはね、本当こだわりがあって、クリーミーじゃないとだめなんですよね。ソフトクリームと言うぐらいなので、クリーミーであってほしくて、ザラッ、シャリッとしちゃ嫌で。高速道路とかのパーキングエリアとかでソフトクリームを食べるときにね、たまにソフトクリームがシャリッというか、滑らかじゃない、クリーミーじゃないのにソフトクリームって書いてある、「これはソフトクリームじゃない。クリームと呼ばないでくれ」と、「これはアイスです」というね、なんか嫌なんですよ。もう、すぐその場で捨てたいぐらい、ソフトクリームはクリーミーじゃないと嫌で。マックとかケンタッキーのソフトクリームというのはクリーミーで、たまに食べたくなるんですけど、それにオレオの砕いたやつを混ぜたマックフルーリーというのがあるんですけどね、これが日本だとプラスチックのコップに入っているんですよ。紙コップに入って、ごめんなさい、プラスチックの蓋がついているんですよね。プラスチックのストロースプーンみたいのがついていて。けど、シンガポールはね、完全に紙になっていて、「うわ、すごいな、ここまでやるんだ」と思って。マックもすごかったし、基本的にスタバへ行っても、どこへ行っても、マックへ行っても、ストローはもうないですね。ストロー一切なし。日本もね、スタバだったら、アイスもホットもストローなしと。タリーズだけまだプラスチックのコップにストローつけるので、僕は「紙コップにしてください」と毎回言うんですけどね。YouTubeでね、カメの鼻にストローが突き刺さってね、苦しんでいる、で、抜いてあげるという画像を見てからね、もうストローは無理になっちゃってね、ストローを使わないんですけど。そういうのも徹底していたので。小さいから何でもすぐできるんだと思うんですけどね、国がね。でも、見習うことは非常に多くあったなという気がしました。なので、そんなこと…。
あと、そうそう、思い出した。紙で無駄と言えばね、これはコロナ前どうだったかなと思ったんだけど、コロナ前に確か切り替わっていたような気がするんですけど、帰国するときに税関申告書という黄色い紙をずっと今まで何十年、20年ぐらいかな、書かされ続けていたと思うんですよね。あの紙がなぜこんなにしっかりしているんだろうと。分厚くて。あれ、海外に行くと、ペラッペラのわら半紙みたいなところ、ちょっとでも濡れたら破けちゃうよぐらいの紙に書くわけですよね。どう考えてもコストも安いし、環境に良いわけですよ。コストが高いということは、それだけ無駄な費用を消費者が負担しているという、われわれ国民が負担している、空港利用税とかに入っているんだと思うんですけど。ということだし、品質が良いということは環境に悪いということだから、なぜこんなものを使うんだろう、黄色い税関申告書ってずっと思っていて。印刷会社の陰謀かなとかってずっと思っていたんですけど、ようやくね、日本もペラッペラの紙が導入されてきたので。在庫がずっとあったんですかね、あの黄色い紙の。とにかくずっと不思議で。あれ、絶対外国人とかね、ドン引きしていたと思うんですよね、あんなきれいな紙を使ってね。だから、なんかね、これからの世の中、SDGs、ESGが言われてきてからは、品質とか機能が最優先にしてきたことに、環境問題ということをしっかり考えていかないと、それは裏目に出るというか。そもそも消費者がお金を出すポイントというのは、品質や機能ではなくて、ストーリーだったり、ブランド力だったり、それを使うことの誇らしさだったりとかっていうところにシフトしているにもかかわらず、それに加えていわゆる環境問題が来ているわけだから、結構いろんなことを日本企業は考えていかなきゃいけないんだなということを、税関申告書を見ながら思ったりしておりました。
すみません。私のシンガポールの話、もうこれぐらいにしたいと思います。次回また何か良いネタを話せるように考えておきます。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。