森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です…。「森辺一樹です」といつも言っているのかな。YouTubeの『SPYDER CHANNNEL』では「SPYDERの森辺です」と言っているので、たまにこんがらがってしまうんですけど、森辺一樹でございます。
今日はね、前回に引き続き「インドネシアの小売市場」についてお話をしていきたいと思います。前回のおさらいをね、ちょっと私、前置きが長くていろんな余計なことを言ったと思うので、ちょっとおさらいをざっとしておくと、インドネシアの小売市場規模、最新の市場規模は、ユーロモニターのデータベースで136円計算でだいたい41.2兆円ぐらい、41.2兆円ぐらいがインドネシアの小売市場規模で、ASEANでダントツNo.1ですよね。当たり前と言えば当たり前なんですよね。なぜならば、3億人人口がいますから、それぐらいいって当たり前ですねというのがインドネシアでございます。
ハラルが必須の市場であると。この市場はハラルが必須の市場ですよと。ハラルがなかったら市場には入っていけませんよというのが1点と。あと、伝統小売がベトナム同様8割は伝統小売と。その数447万店存在しますよと。ベトナムは66万店でしたけども、インドネシアは447万店存在しますよと。その79%、約8割ですよね、8割は金額ベースで食品とか日用品というのは近代小売じゃなくて、伝統小売を通じて売られているというのが実態ですよと。
近代小売に関しては、主に食品・日用品を取り扱う主要な近代小売チェーンの店舗数、うちでカウントをしているものですけども、これは3万6,800店あります。3万6,800店あって、注意点はね、ASEANで一番多いんですね、これでもね、3万6,800店は。ただ注意点は、3万6,800店のうちの3万3,000店はインドマレットとアルファマートという2強のコンビニグループの店舗になるので、残りは3,800店ですということで少ないですよということと、あとはインドマレットとアルファマートの交渉力が非常に強いと。前回も言いましたけど、中間流通事業者、つまりはディストリビューターですとか、現地のメーカーね、先進グローバル企業もそうですし、ローカル系のメーカーもそうですし、口を揃えて言うのは、「インドネシアは伝統小売のストアカバレッジを上げないと儲からない」と。「なぜならば、近代小売は金食い虫だと、お金掛かるよ」ということをやっぱり言っているので、伝統小売をやらないと駄目ですよという市場です。
あと、ポイントはね、主要島が6島あるんですよね。ジャワティーで有名なジャワ島、これは首都ジャカルタがある所ですけども、これとあと日本だとバリ島が有名だからバリ島、これも非常にマーケットとしては大きいんですよね。あと、ジャワ島のちょっと上にあるスマトラ島というのが1つあって、その右にあるカリマンタン島というのがもう1つ、そのさらに右に行くと、ちょっといくつもの島がくっ付いたようなあれになっているんですけどスラウェシ島というのがあって、そのさらに右ちょっと下ぐらいにニューギニア島、パプアニューギニアと半分ずつしているやつね、あそこがあって。主要6島を配荷をしていくということは、ディストリビューション・ネットワークの構築というのが非常に重要で、1次店から2次店、3次店までつくり上げていくんですけど、ここの毛細血管のところ、2次店、3次店の毛細血管のところをどれだけメーカーがしっかり把握できるかというところが課題なんですよ。やっぱりちゃんと配荷が伸びている企業とそうでない企業というのは、そこが全然違う。なので、ディストリビューション・ネットワークの構築が非常に重要だということをまず認識をしないといけないし。
近代小売はね、ちょっと今ね、ASEANの近代小売もすごく外資がバーッと出たんですよね、フランス系とかイギリス系とかアメリカ系とかが、2000年後半、2010年代前半とかに出て、早過ぎたんですよね。彼らがやっぱり撤退というかね、タイのCP系ですとか、セントラル系に売却をして、結構アジア系の小売、それから香港系の小売、華僑系の小売ですよね、こういうところがやっぱりASEAN全体として牛耳っているわけなんですけど。インドネシアもね、いろんな統廃合があって、でも、そんな中、売上順で言うと、スーパーマーケットの主要どころって、やっぱり大きいのはトランスマートですね。カルフールだったところですよね。まだカルフールのブランドを使っていたり、徐々に取っていっているタイミングだったと思いますけども。そこが1つ大きいと。次がハイパーマートですよね。あと、スーパーインドがあって、HERO(ヘロー)、ヒーロー、ヘロー、僕はヘローって言いますけど、ヒーローって言う人もいる、HEROがあって。あと、ロッテですよね、ロッテマート、この辺りが主要のスーパーですと。コンビニはさっき言ったね、インドマレットとアルファマート、それからアルファマート、アルファミディというのがあるんですけどね。それからサークルK、あとファミリーマートということなんですけど。インドマレットが最新のカウントで1万8,271店舗、これは本当に日々変わっていくので、またあれですけど、この番組を聞いているときには多少の誤差が出ているかもしれませんけど、アルファマートが1万5,434店舗ということで、日々変わっていっているんですよね。この2強が非常に強いというお話をさっきしたと思いますけども、そういうところを押さえていかないといけないと。だから、今言った主要のスーパー5店舗をしっかり押さえるということと、アルファマートとインドマレット、ここはやっぱり押さえないと、またシェアの高い会社、企業、ブランドは絶対に入っていますからね、、ここね。サークルKとかファミリーマートに入れたって、ファミリーマートは215店舗、サークルKは500店舗なので、焼け石に水なわけですよね。だから、やっぱり近代小売はそこになってくるし、何のために近代小売を入れるかと言ったら、伝統小売のオーナーが取り扱いたいと思うために近代小売に入れるわけなので、基本的にはやっぱりそこに入れていかないといけないというのが1つです。
でね、最後ね、伝統小売のお話をちょっとしていきたいんですよね。伝統小売がなくなるのか、なくならないのかという話をちょっとしたかったんですけども、8分経ってしまったので、「その3」ということでまた次回お話をしたいなというふうに思います。それでは、また次回お会いいたしましょう。