森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日もね、前回に引き続き、フィリピンの小売市場についてお話をしていきたいと思います。
前回ね、SMのグループ、SM、シューマートですね、ヘンリー・シーさん、お亡くなりになりましたけども、シー財閥率いるフィリピン最大の財閥の、シー財閥のSMのお話をして、今日はロビンソンズのお話ですけど、ロビンソンズもこのゴコンウェイ財閥って、ちょっと発音しにくいんですけど、ゴコンウェイ財閥ですね、これが持ってるんですけど。主にね、小売もやってますし、食品も、航空も、不動産、石油、繊維、通信なんかを手掛けている、非常に大きな財閥ですよね。シー財閥に続く大きな財閥で、こういうところがロビンソンズがやっていると。
金融がね、あんまりやっていなかったと思うんですよね。だから、やっぱり金融を持っているところは強いですよね。不動産はどこも持っていますけど、SMなんていうのは不動産の最大手ですから、いい立地への出店はもちろんのこと、言ったら自分たちで不動産開発できるわけですから、そこにSM関連の小売をボーンと放り込んで、そこに商業銀行の最大手を持っているわけですから、いろんなね、ショッピング、クレジットカード、日本でもありますよね、セゾン何とかクレジットカードとか、イオン何とかクレジット、そういう金融サービスもやっていきますから、SMは強いなというのが分かると思いますけど。このロビンソンズも、金融はないながら、小売、食品、それから不動産、航空関係、石油、繊維、通信というものを手掛けていて。
ピュアゴールドだけがね、財閥じゃないんですけど。でも、フィリピンでね、非常に有名な実業家のルシオコーっていうね、ルシオタンっていう人もいるので、ちょっと間違えるとあれですけどね、ルシオコーさんが率いる、非常に、何だろうな、アメリカで言うとイーロン・マスクみたいな人だと思いますけどね、日本で言うと誰になるんですかね、孫正義みたいな感じなんですかね。そういう人がやっている、実業家が築いていると。
だから、SMとロビンソンズは超有力な2つの財閥、そして、ピュアゴールドだけが超有力な実業家が築いた、3大小売ということで、時代も時代なのでね、今から財閥つくるってなかなか難しいので、あの昔の時代はね、何もない時代はね、小売で財を成したら次に食品メーカーになってみたり、不動産や石油や金融や通信や、いろんなことを政府と組んで手を出すということが可能でしょうけど、今はコンプライアンスも重要な中、なかなかそれは難しいので。なので、この3大小売は一筋縄では切り崩せないので、基本的にはこの3大小売でどれだけ目立つかということがやっぱりすごく重要になってくる。ここが獲れないと伝統小売も取り扱わないので、この3大小売に入るというのは非常に重要ですよということですね。
あとは、そうですね、この財閥の人たちとか、いわゆる実業家、タイクーンと彼らは言いますけどね、こういう人たちがフィリピンでね、例えばシューマートを創業したSMのヘンリー・シーさんとかも、フィリピン人がどう思っているかと言うと、やっぱり相当にポジティブなんですよね。だから、日本で言うと松下幸之助とか、本田宗一郎みたいな、そういうものに近い、近いというか、ほぼ同じですよね、それぐらいの成功者で、こういう財閥の人たちって貧しい人のためにチャリティー的な活動を相当やってきていて、フィリピンってやっぱりアメリカを見ているから、チャリティーに対する抵抗が非常になくて、チャリティーをやるというね、富を成した人がチャリティー活動するみたいなところに非常に理解の深い国だったりもするので、国というか、理解の深い人たち、財閥はね。なので、そういう意味で恩恵を被っているわけですよね、庶民も。だから、財閥とかタイクーンに対するイメージっていうのは非常にいいものであるというのは1つ言えるのかなというふうに思います。なので、韓国みたいに、一部の財閥に対してね、不公平だと、彼らばっかりお金、いい生活をしてみたいな、そういう話は聞かないですよね。非常に尊敬の象徴というような感じになっています。
フィリピンは3回目ですけども、また時間が来てしまったので、まだまだ話さないといけないことがありますので、次回も引き続きフィリピンをやりたいと思います。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。