森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。森辺一樹です。今日も引き続き、タイの小売市場のお話をしていきたいと思いますけど、第4回目ですかね、今日で終わりですかね、タイの小売市場の話はね。
タイの小売市場、今日はね、コンビニエンスストアを紹介していきたいなというふうに思いますけどね。タイのコンビニはね、もうCPグループのセブンイレブンの一強なんですよ。店舗数が現在1万3,134店舗で、もうほかのコンビニとは桁が2桁違うので、ちょっともう圧倒的です。今でも現在年間700店舗の新規出店とかを目標にしているので、今後もますます拡大していくのかなと。日本のコンビニが2万数千店舗ですから、実はタイのセブンイレブンというのは世界で2番目に店舗数の多い地域で、非常にセブンイレブンが強い。だから、コンビニで売れるようなね、コンビニコスメとか、分からないですけど、コンビニ何とかみたいな、コンビニで売るお菓子とか、コンビニで売ってなかったら、セブンイレブンで売ってなかったら存在していないのと一緒ぐらいね、それぐらいやっぱりコンビニはセブンイレブンが強いですよね。われわれもね、お客さんの商品、セブンイレブンで売っていますけど、やっぱりセブンイレブンとの交渉というのは非常にプロフェッショナルだしね、彼らはやり取りが。なので、セブンとどれだけガッチリやれるかということが非常に重要になってきますよと。
2番手がファミリーマートで、現在900店舗を展開していて、2桁の差なのでだいぶしんどいのかなという、バンコクに限定して出店していて、2024年までに1,000店舗体制を目指すということで、ファミリーマートはセントラルグループになっていますと。
3番手がCJエクスプレスで、現在720店舗を展開していると。CJエクスプレスは、特に東北地方に強いですね。バンコク以外で90店舗なので、もうバンコクはセブンが強いからやめますみたいなね。あまり大手が行かないところみたいなところがやっぱり多くて。2024年までに1,500店舗体制を目指すというふうに言っていて。
最後はローソン。ローソンが142店舗なので、ちょっと3桁違うみたいな話に、セブンイレブンとはね…。3桁じゃないか、2桁か。ごめんなさい。2桁違うということで、首都圏に限定して出店していると。
こんな感じでセブンイレブンがもう圧倒的で。タイの市場の参入戦略って、伝統小売が45万店ぐらいなんですよ。これは正式に公表されているデータというのはなかなか少なくて、われわれもいろんなところのデータをギャザリングして推計をして45万店というふうに言っているんですけど。近代小売がだいたい52%ぐらいですかね、今ね。その中で、基本的にはコンビニだったらセブン、スーパーだったらロータスをやるというところになってきて、あとビッグCかみたいな。そうすると、もう、CPグループとやるのか、セントラルとやるのかって最初やっぱりあって、どことやるんですかというのをもう本当に決めていかないと、CPもセントラルも両方にこにこという話には、最初の参入戦略としてはなかなかうまくいかないと思うので。どっちか決めてバスッとやるということをやっていかないと、なかなか商品が入っていかないというのが、われわれの経験上、強かったのかなと思います。
やっぱりわれわれはCPとやるケースが強くて、セブンとロータス、こことまずやって、そこからほかに展開していくというような流れが非常に強かったわけですけど、やっぱりこれだけ財閥が強いと、あらゆるインダストリーに財閥系企業がやっぱりいて、牛耳っていて、小売だけ言ったってね、不動産を持っていて、バンコクとか、どこでもいいですけど、都市の一番良い立地のところに大型モールをドーンと建てて、自分たちのショッピングセンター、スーパーマーケットをガツンと入れてきて、そこに自分たちの製造業まで持っているわけですから、商品をバーンと並べてと、川上から川下まで全部持っていて、ものすごい強いわけですよ、財閥の影響力が。そしたら、こことやっていかないと、やっぱりなかなか難しい。近代化も5割来ていると。今後の近代化の比率というのは鈍化して、伝統小売はずっと残っていくでしょうからね、デジタル化してね、武装化して。なので、一方でここを押さえての伝統小売45万店の攻略みたいな話になってくると思うので、まあまあどっちか2つ選ぶというのが1つの大きな選択になってくるのではないかなというふうに思います。
では、今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。