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第131回 アジア新興国市場 B2B企業のための戦略的な販売チャネルとは

概要

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、前回に引き続き、B2B企業にとって販売チャネルというのはどうあるべきなのかということについてお話をしたいと思います。

この図を使って解説をしていきますが、前回同様、青いのが先進的なグローバルB2Bの企業、そして赤いのが日本の企業と、いずれもB2Bです。それぞれの直販とディストリビューター経営というのがB2Bにはあって、当然、単価が張って非常に高額なものというのはB2Bの製造業は直販しているケースがある。一方で、パーツや部品、そういったものに関してはディストリビューターを経由して売っているというケースがあるし、それがミックスされているというケースもあるんですが、その直販とディストリビューター経営、それぞれ先進的なグローバル企業と日本の企業を比べても大きな違いがあるので、今回その違いを見ていこうと思います。

日本企業のB2Bも、グローバル市場で、B2C以上にB2B企業というのは実は海外売上の比率って高くて、成功している企業は非常に成功していて。それはやはりまだまだ日本企業しかつくれないからとか、日本企業の製品を使ったほうが寿命が長いからとか、製品的な優位性が非常に多いんですよね、B2Bというのは。なので、使われるケースが非常に多いんですが、B2Bもこれから本当にどこまでその差が埋まってしまうのか、B2Cのようにアジアの企業とその差が埋まって、縮まってくるということも十分考えられるし、どんどん、どんどん、B2B企業も苦しくなっていく。そんな中でやっぱり販売チャネルというのは日本のB2B企業がさらにグローバル市場で飛躍するうえで非常に重要なパートになってきますので、そこをしっかりと学んでいけたらと思います。

まず、欧米の先進的なB2Bの企業なんですが、直販のお話からまずしていきたいと思いますが、先進的なグローバル企業はターゲットが自国の企業にフォーカスされていない。つまりは、ごめんなさい、言い方が違いますね。自国の企業だけがターゲットではないということですよね。日本のB2B企業って、基本的には自分たちの国の企業、要は日本企業が基本的にはターゲットなんですよね。そして、非日系をターゲットにできている企業は非常に少ない。うちの会社はタイに工場があります、タイで販売活動をしています。けど、お客さんの9割は日本企業です、みたいな会社というのは非常に多くて、これは中国でも一緒。なので、非、日系以外にどうやって売っていくかというのがB2Bの製造業にとっては非常に重要なんですが、先進的なグローバル企業というのはターゲットが自国の企業に偏っていない。そして、ターゲット企業が業界別に非常に明確になっている。B2Bというのは、もうこれは産業セクター別にどうやってターゲティングしていくかということが非常に重要で、自分たちがいろんな部品をつくっていろんなパーツをつくっている、これを企業に売っていくわけですけども、自動車産業に売るケース、それから、モバイル通信産業でもそれは使えたり、環境産業、何とか産業ってこの4つぐらい、だいたい、自分たちの大まかな産業が日本国内ではあって、それと同じような産業セクターに海外でも販売をしていくわけなんだけども、だいたいこの産業セクター別にしっかり顧客が明確になっているというのが先進的なグローバル企業。

そして、最後がB2Bというのは、基本的には開発拠点を攻めないと、いくらグローバルで現地法人攻めたって、そこで得られる注文なんていうのは微々たるもので、開発拠点でスペックインをどれだけできるかということが非常に重要。従って、先進的なグローバル企業は、各クライアントの開発拠点がどこにあるのか、そして、その開発拠点でいかにスッペクインをするかという活動に非常に長けている、これが直販の部隊ですよね。一方で、ディストリビューター、日本のB2Bの企業はどうかと言うと、基本的にはターゲットが日本企業中心になってしまっていて、非日系の取り組みができていない。これが欧米の先進的な企業と日本企業の直販の違いですよね。

今度は、ディストリビューター経営はどんな違いがあるのか、先進グローバル企業から見ていくと、まず、優秀なディストリビューターをしっかり確保していますよね。その国のそのエリアのディストリビューターの中で最も優秀なディストリビューターを先進的なグローバル企業は掴んでいる。一方で、日本の企業というのは理由なき1カ国1ディストリビューター制を引いて、たまたま何かの出会いで出会ったこの会社、悪くないから使っているというケースがあって。他のディストリビューターと比べて、自分たちのディストリビューターがどれぐらい長けているのか、もしくは劣っているのかということを全く理解していないので、自分たちのディストリビューターの競争優位を理解していないというケースが非常に多い。B2Bなんかは特に1カ国1ディストリビューター。1カ国1ディストリビューターでもいい国とか、いいエリアとか、いい商品群というのは当然あるんですが、やっぱり1つのディストリビューターがリーチできるユーザーって限界があるので、それを理解したうえで戦略的に1カ国1ディストリビューターだったら構わないと思います。しかし、具体的な事象を理解しないまま、被って、かにばってしまったら困るからと、どことどこでどうかにばるんだということを見ずに、単純にかにばるから1カ国1ディストリビューターなんだと言うと、そのかにばる確率って本当にそんなに高いんですか?と。それよりもリーチできていない、ユーザーにリーチできていない、1カ国1ディストリビューター制にしたことでリーチできていない確率のほうが高くないですか?というようなケースが非常に多いので、そこはまず注意しないといけない。

また、B2B、複数のディストリビューターを先進グローバル企業は必ず活用しているというのと、あと、ディストリビューターの管理育成が非常にうまいですよね、先進的なグローバル企業。これはB2CもB2Bも一緒なんですが、ディストリビューターというのは選定と契約交渉、いわゆる発掘選定というのがディストリビューターは非常に重要。どういうところを発掘して選定するか、誰を選ぶのかというのが非常に重要。そして、その次はその選んだ相手とどういう契約交渉ができたかということが2つ目に重要。そして、日本だと任せればだいたい皆まで言わずともすべて思う通りやってくれるんですが、アジア新興国のディストリビューターは皆まで言わないとやってくれないし、皆まで言ってもやってくれない。それをいかに管理育成していくかということが非常に重要で。この発掘選定、契約交渉、管理育成の3セットが、先進グローバル企業は非常に戦略的にうまくできあがっている。一方で日本企業はすべてがディストリビューター任せなので、基本的に何となくよさそうだなと、悪くなさそうだなというところで選ぶ。そのディストリビューターが具体的にどういうユーザーにリーチできるのかということは全く不理解のまま、悪くなさそうだと。また、このディストリビューターが競合のディストリビューターに比べてどうなのかということに対しては不理解のまま、まあまあよさそうだなということでこのディストリビューターを選んで、かにばったら困るので、非独占契約にはしないけど、事実上独占契約で1カ国1ディストリビューター制を引いて、そして、いざ契約をしたら、特段高いコミットメントというのは契約書には盛り込まずに、あとは任せて祈るだけというような状態が続いているので。なかなかディストリビューター任せにすると、状況が悪くなったときにディストリビューターの言い訳はもう景気と為替になってくる。インドネシアの景気が悪いから今年は伸びなかった、為替が悪いから今年はなかなか伸びなかった。そして、それに対して、フムフム…と言うしかないという状況が続くので、為替と景気が言い訳にできるんだったら、それはもう戦略でも何でもないので、そこはしっかりと改善をしていかないといけない。先進グローバル企業と日本のB2Bの製造業、これだけ大きな差があるので、日本企業は、この「チャネルがやばい」ということはずっと言われてきていることなので、特にB2Bの企業はこのチャネルを改善するだけで、本当に商品はグローバルで全然戦っていける商品がたくさんあるので、チャネルを改善してさらにグローバルで活躍していってほしいと思います。

それでは、今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。