第193回 フィリピンの伝統小売 – サリサリストア
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テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、フィリピンの伝統小売 - サリサリストアについてお話をしたいんですが。その前に、いつも当番組をご覧いただきまして、誠にありがとうございます。まだチャンネル登録がお済みでない方は、ぜひチャンネル登録をお願いします。また、当番組が少しでも皆さんのお役に立っているようであれば、ぜひいいね!ボタンを押していただければうれしいです。よろしくお願いします。じゃあ、早速、本題のフィリピン伝統小売のサリサリストアのお話ですが、フィリピンという市場が一体どういう市場なのかと、小売市場がですね、その辺のお話からスタートしたいと思いますが、フィリピンは大きく分けて3つの島から成り立って、3つの大きなエリアというか、島から成り立っていると。1つがルソン島と言われる、いわゆるメトロマニラがある一番上の大きな島ですよね。2つ目が真ん中に、セブなんかが存在していくつかの島がありますけども、ビサヤと言われるところ。そして、最後、ダバオが有名なルソン島という、この3つの島から成り立っている国で。この島全体にだいたい6,500店舗ぐらいの近代小売が存在すると言われています。その近代小売は6,500店舗なんですが、伝統小売は80万店あるというふうに言われていて、今日はそのフィリピンの伝統小売、80万店ある伝統小売 - サリサリストアの特徴について、少しお話をしていきたいなと。
このサリサリストアなんですけど、1枚目の写真ですけども、これがいわゆる一般的なサリサリストアで、非常に小さくて。フィリピンは、これが、拳銃が買えるので、結構アフリカ並みにサリサリストアが、アフリカのほうが厳重ですかね、アフリカだと完全に鉄格子で、こっちは一応網なので、あれですけど、こういった感じで完全なオープンスペースにあまりなっていなかったりします。商品とお金を受け渡すところがあって、そこから商品やお金を受け渡すというような市場で。これが一般的なサリサリで。非常にちっちゃい規模ですよね。おばちゃんとかおじちゃんが1人でいて、地域の住民が買いにくるという、そういうような一般的な、これ、サリサリストアです。
2枚目の写真とかを見ていただくと分かるんですが、これが言ったら地域一番店的なサリサリストアで、何人かの人が群がっていますけども。ちょっと面白いのが、袋がいっぱいぶら下がっていますけど、こういったスナック菓子が20個とか30個とか入っているわけですよね、ちっちゃな袋のスナック菓子が。それを、さっき1枚目の写真のちっちゃなサリサリストアがこういったところから仕入れるんですよね。もしくは、こういったところがああいう地域の小さなサリサリストア何十店舗かのために共同調達、仕入れをしてきてくれるというような、いわゆる問屋の機能を持っていたりする。
サリサリストア、3つ目の写真をちょっと出してもらって、これなんかも同じサリサリストアですけども、いわゆる問屋機能が付いている。卵が売ってあるのが見えると思いますけども、卵が売っているということは、やっぱり地域の住人がもう毎日デイリーで来ているということを非常に表していて。卵って腐っちゃいますから、冷蔵庫にも入っていないわけで、朝採れたてのものがあれだけのケース積まれている。そうすると、あれだけの人たちが朝から卵を買いに来ていると。かなりの人がこのサリサリストアには来るということが見てとれるというのが非常に特徴的。
4つ目の写真、これもそうですけど、通常、サリサリストアって人が1人とかですけど、これ、今、写真に写っている絵も2人女性が中にいますけども、こうやって商品を売っていて。ネスカフェのサシェットがいっぱいバーッとぶら下がっていますけど、こういったところになかなか日系の消費財メーカーって入りきれてなくて、欧米系、もしくはローカル系の会社になってしまっている。フィリピンなんて、6,500店舗しかMTがなかったら、Max6,000…、100%配荷したとしても、6,500じゃ、もうどれぐらい売れるかって、どれだけSKUを横に広げても、やっぱり菓子メーカーさん、食品の中でも最も楽にセルアウトしていける、いろんな調整がほかの食品に比べたら比較的楽な菓子メーカーでも10億いくというのは、おそらく1つの関の山だと思うんですよね。輸出でやることになると思うので、MTだけだと。なので、やっぱり10億で、フィリピン1カ国で10億だったらもう、あまりやっているのか、やっていないのか分からない規模なぐらい小さいので、いかに現産したもの、フィリピンでつくる必要はないですけど、ASEANでつくったものをフィリピンの、インドネシアで例えばつくったものをフィリピンのこういった80万店のTTに投下をしていけるかということがすごく重要で。欧米系の先進的なグローバル企業というのはしっかりこういったところに入っていますと。
最後の5つ目の写真なんですけど、このユニリーバのこういう垂れ幕が付いていたりとか、あと携帯のSIMなんかを扱っているようなサリサリストアは比較的信用度が高くて、キャッシュが比較的潤沢に回っているので、地域一番店で地域の問屋的な機能を保っているというケースがあります。あと、アイスクリームのハートのマークの、これもユニリーバは国によってちょっとブランドを彼らは変えているので、アイスクリームのマークですけども、こういったアイスクリームをこういう、日本でもよく見られるケースで売っているようなところも比較的アイスがしっかり売れていくという、あれ、冷蔵庫を渡すわけなので、ユニリーバが。なので、アイスクリームメーカーが冷蔵庫を渡すわけなので、比較的信用のあるところ。次の日、どこかに、冷蔵庫なくなっちゃったみたいなところには冷蔵庫を渡せませんから、かなりしっかりとしたということが見てとれるので、こういうところから自分たちのTTが以前TTのレイヤーを分けろという話をしましたけど、TT1なのか、TT2なのか、もしくは自分たちが主要として狙うべきTTなのか否かみたいなことを判断する非常に重要なメジャーメントの1つになると思うので、そういったところを気を付けて見ていただければなというふうに思います。
それではフィリピンの伝統小売 - サリサリストアについてこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。