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第220回 【現地レポート】ミャンマー ヤンゴン 中間層のお宅訪問

テキスト版

(現地レポート)

森辺一樹(以下、森辺):今、私はミャンマーのヤンゴンに来ておりまして、ヤンゴンの中心部から少し離れた郊外の居住区のエリアに来ています。ここで、とある中間層の家の中をちょっと見せてもらえることになりましたので、皆さんと一緒に見ていきたいと思います。

ここなんですけど、5人で暮らしています。旦那さんと、奥さんと、子どもと、お父さんかな、お父さんと弟と。家賃は150ドルぐらいなんですよ。ミャンマーは非常に高くて、1階が一番高くて、こういう家って上のほうまでずっとこう、あるんですけど、上に行けば行くほど安い。階段なので、登らないといけないということで、1階が一番高いんですけど。ちょっとお邪魔します。

こんな感じで、何て言うんですかね、われわれが学生のときに一人暮らしをする部屋、東京都内で7万円とか、そんな部屋だと思いますが。ここに家族5人で暮らしていて、ここがいわゆるリビングルーム、ダイニングルームで、奥のキッチンに行ってみましょう。

女1:キッチン、キッチン。

母:キッチン(01:24)

森辺:ここが、ちょっとキッチンで、一応、洗濯機とかがあって、ガス台があって、左側に洗濯機がこうあって、という感じですね。こっちがベッドルームですね。ベッドルームはこんな感じで、ここで5人で寝ているそうです。
こんな感じでかわいい赤ちゃんがいる。来る?来る?おいで。おいで。あいやー。かわいいね、これ。

女1:(02:07)。

森辺:What's his name?

女1:(02:10)

母:タウパ。

森辺:タウパ。タウパ、タウパ。うーん、タウパ。かわいいね。(笑)
はい、ありがとうございます。こんなところに住んでいるというのが彼らの生活実態です。一応、エアコンあって。

女1:(笑)(02:34)

森辺:エアコン。これ、エアコンで。これ、こっちの部屋に穴が開いていて、向こうのベッドルームにブワーッと。エアコンというか、送風機ですよね。こういうのもあって。
この奥さん、今、一番欲しいものはテレビ。次に欲しいものは壊れた携帯、買い換えたいと。3つ目が車って言いましたかね、車です。
家庭訪問したら、最後にミャンマーの伝統的なお菓子を出されました。こんなものなんですけどもね、めちゃめちゃ甘いです。ちょっと食べてみます。うーん!何だろうな、砂糖のかたまりっていう感じですね。砂糖のかたまりね。

女1:そうです。

森辺:これ、だいぶインスリン出して太ってしまいそうなので、ちょっと食べている振りして、お気持ちだけいただきたいと思います。
私からは、成田で買った日本が誇るヨックモック、これをお渡ししました!ありがとうございます。
それでは、あんまりお邪魔するとご迷惑なので、行きましょうか。

(解説)

森辺:皆さん、こんにちは。スパイダーの森辺です。本日の動画はいかがでしたでしょうか?

あの動画は、今年の年初にミャンマー、ヤンゴンに行ったときの動画なんですが、私、必ず、新興国に行ったときにはお宅訪問をするようにしています。時間を見つけては、お宅訪問をするようにしていて、突撃で毎回やるんですけども。事前に現地のスタッフに「行きたいから」とか、「行くから手配しておいて」と言うと、当然、私が行くので、手配をきっちりしようとうちの従業員も考えるし、逆に訪問されるお宅も訪問したいということで必ず家を綺麗にしてしまったりとか、自分たちの普段の生活以上の状態を保とうとしたりとか、ということがあるので、必ず突撃訪問に徹しているというのが僕のスタイルなんですけど。

それで今回突撃をしたと。うちのミャンマーの従業員の友人の家で、快くお引き受けいただいて、突然行ったという。あの家庭は5人家族で、彼女、お母さんと子ども、1歳だったかな、1歳ちょっとぐらいの子どもと、それから旦那さん、旦那さんがエンジニアで年収が300ドルぐらいの年収で、あと、旦那さんのお父さんとお母さんと5人であの家に住んでいるそうで、お父さんとお母さんはちょっとした小遣い稼ぎぐらいはしているんだけど、もうほとんど収入がないというふうに言っていましたので、旦那さんの、エンジニアの旦那さんの年収300ドルであの家庭は生活をしていると。

あの家賃が150ドル、1階から4階かな、5階かな、エレベーターがないので1階が一番高いんですけど。150ドルなので、収入の半分ぐらいを家賃に使っていると。でも、食事みたいなものは正直ローカルの人たちが食べる食事、3食食べても150ドルあったら十分賄えるので、言うと、光熱費が、やっぱりまだ新興国って光熱費が高い傾向にある国もあるので、そういったところが負担になるんだけど、決して余裕はなくて、「ギリギリの生活をしている」というふうに言っていたので、大変だということを言っていました。家賃が150ドルというのが非常に高くて、ミャンマー、ヤンゴンでね。これは、なぜこういうことになっているかと言うと、需要と供給のバランスがまだ適正に落ち着いていないというところで、新興国はよくありがちなんですけども。急にドーンと経済が発展すると、ああいった、日本で言うところの昔の団地だと思うんだけども、ああいうところに住みたいというニーズが、急激に需要がドーンと高まりますと。ただ、一方で棟数が足りていないので、まだまだ高いですよというのが実態。
ただ、今、2012年からミャンマーブームというのがあって、日本企業も猫も杓子もミャンマーって、ベトナムでも成功していないのに、なんでミャンマーへ行くんだろうということで、当時、僕、散々皆さんに「気を付けてくださいよ」と言ったんですけど。ミャンマーのブームがあって、そこからだいぶ今落ち着いて。ミャンマーは落ち着いていると。ただ、一部、まだやっぱり、どんどん、どんどん、ビルが建っているので、内装業者さんとか、建築会社さんとか、そういったところは非常にまだビジネスのチャンスがあるので、今出ていますけども。そういったことで、どんどん、どんどん、棟数が増えてくると、ああいう団地も値段が下がってきて、150ドルが120ドルになって、100ドルになって、という適正値になってくるということになると思うんですけども。そういう状態です。

結局、重要なのって、あの生活、あれはいわゆるlower-middleなんですよね、中間層ちょっと下、lower-middleの中間層なんですけど、あの人たちに対して消費財メーカーだったら何を供給できるんだろう。家電メーカーだったら何がニーズなんだろうって。あのキッチン、僕もちょっと遠慮して、ちょっとしか映しませんでしたけど、ちょうど弟が遊びに来ていたんですよ。あれは旦那さんじゃなくて弟さんで、弟さんが近くに住んでいて、あのお母さんの弟なんですけどね、よく遊びに来ると。子どもの面倒も見てくれると。日本みたいに核家族じゃなくて、家族が何となく一緒なので、弟さんがいたので、僕も遠慮してあれしましたけど。やっぱり湯沸かし器、給湯器みたいなものも、あそこにも必要だし、炊飯器も必要だし、それからガス台もこれからニーズがあるでしょうし。もっと言うと、オーブンとか電子レンジ、冷蔵庫はありましたけど、もっといい冷蔵庫もそうですし、いろんなものがあのキッチンだけ見ても需要としてはある。それから、エアコンも送風機でしたよね。エアコンのニーズもこれからですし、ミャンマーというのはこれからたぶん家電が進出していくんですよ。今は自動車が進出していますから、自動車の後、家電がいって、その家電が整い始めると、食品とか菓子・日用品なんかのFMCGがボーンといける、そういう状態なので。今から先手を打っておくということはありですけども。ただ、日本から、まだどこのASEANも制覇していないのにいきなり行くというのは、FMCGはバツで、タイ・ベトナムである程度土壌をつくったので、タイからやるとか、ベトナムからやるというのは全然ありだと思うんですけど、パイオニアとして先手を打っておくということは全然ありだと思うので。家電が浸透していくと、食品や菓子が売れていくと、飲料が売れていくと。冷蔵庫がないところに飲料をいくら売ったってあれですし、ガス台がないところ、電子レンジがないところに食品をいくら売ったって進まないので。やっぱり産業、進出する産業には順番があって、その順番に合わせて進出のタイミングを計っていくということを、まず1つやらないといけないし。

また、あの中間層、あの人たちが求めるもの、例えば、冷蔵庫1つ取っても、われわれが使っているような大容量の、コップさしたら氷も出てくるし、チルドも充実していて、なんちゃら解凍とかっていう、もう日本のヤマダ電機で売っているような、付加価値がふんだんに詰まった冷蔵庫なんていうのは必要なくて、学生のときに一人暮らししていて使っていたような小さいやつとか、ああいうもので、もう本当にとにかくコスト、効きが少々悪くてもコストが安いほうが、彼らにとってはいいわけです。300ドルですよ、lower-middleがね。あれが少し上になったって、400ドル500ドルの人たちにとって、そんなに高い冷蔵庫は要らないわけで。電子レンジ1つ取っても、本当にチンができたらいい、そんなにたくさんの機能は要らないし、ご飯のときはこのボタン、麺のときはこのボタンって、こんなものは全く要らないわけですよね。これが現地適合化という話で、現地をベースにどういう冷蔵庫のニーズがあるのか現地をベースにして、どういう電子レンジのニーズがあるのか、オーブンのニーズがあるのか、こういうことを組み立てていかないといけない。そういうことを見るうえでは、やっぱりお宅訪問というのは、もう非常に重要で。

繰り返し言いますけども、突撃でないと全く意味がない。事前にきれいにされたりとか、何か汚いものを隠されたりとか、そういうことをすると実態が見えないので。僕も遠慮して、ベッドルーム、あまり映しませんでしたけども、あそこには寝室のものすごいニーズがあって、まだまだやっぱり、あの状態で安眠できていないはずですよね。もっと質のいい睡眠を、これからミャンマー、ヤンゴンの人たちは求めてくるはずなので。ただ、日本でわれわれが毎日やっているような睡眠をいきなり持って行っても、それはもうコストギャップで合わなくなるので。いかにタイミングに合わせて合わせて、機能や品質を削って削って供給していくかという、当てていくかということは非常に重要なわけなんですけど。チャンスだらけですよね、あの部屋を見たら。ポテンシャルだらけ、伸びしろだらけ。あの生活からどんどん、どんどん、よくなっていくわけですから。よくなっていくんだけども、この上がっていくスピードとステージに合わせて、その時々に合った商品をどれだけ供給できるかということが日本のメーカーにとっては非常に重要で。それを中国のメーカーに、アジア新興国、アジアにかかわらず、新興国中でやられてしまっているので、日本企業はそこをしっかり考えて、現地に適合化した商品を投下していくということが重要なんじゃないかなというふうに思います。

皆さんも、ぜひ海外に行ったときは、ああいった家庭にできる限り訪問をして、突撃訪問をして、生活実態を見ると、自分たちの戦略をつくるときに、もしくは自分たちがどういう商品をどういうタイミングで、どういう金額で入れたらいいのかということが、非常に実感値として感じることができるし、見ることができるので、戦略の質も上がっていきますので、ぜひ家庭訪問はやってみてください。

それでは今日の動画はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。