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第222回 【現地レポート】 ミャンマー ヤンゴン の伝統小売(TT)その1

テキスト版

(現地レポート)

森辺一樹(以下、森辺):今、私はミャンマーのヤンゴンに来ております。ヤンゴンの弊社の従業員が済んでいるエリアの近くの居住区に今来ていて、その中にある伝統的小売を見ていきたいと思いますので、一緒に見ていきましょう。

この伝統小売は特徴的で、住居の中にあるので、本当に地域密着型で、このエリアに住んでいる人たちが買い物をするようなエリア。なので、置いてあるものが、結構、生活用品に近いものが置いてあったり。あと子どもも多いので、子どもの文房具とか、ペンとか、懐中電灯とか、そんなものが置いてあったりするわけです。

ちょっと中のほうを見てもらって分かるとおり、ああいうサシェ(sachet)のいわゆる新興国特有の粉でお湯で溶いて飲むような飲み物なんかは、やっぱり1回使いきりから売っている。日本だと、結構ボトルで先の分まで先買いしないといけないんですけど。伝統小売の最大の特徴は、今使いたい分だけ、今食べたい分だけ買うというのが最大の特徴なので、こういった商品も売っていると。

こちらのほうへ来ていくと、TTってそんなに食料品とかって置いてないケースが多いんですけど、結構、お母さんなんかが買うような食料品がバーッと置いてあったりするので、そんな感じですね。商売はまあまあだと言ってました。仕入れは近くのマーケットで仕入れてくると。現金で買って自分たちで持ってくるそうです。

あっ。これですね、わきの下に塗るデオドラントなんかは結構もう外資一色ですよね。ニベアとか、ユニリーバとか、シャンプーなんかもう、この辺のいわゆるシャンプー、リンス、ボディウォッシュ、デオドラントは、もう全部外資系で、ベビーオイルとかもジョンソンエンドジョンソン、ローカル系含めて全部外資系ですね。ロレアルとかね、そんなところがメインですね。

薬もありますね。薬は、これはどこのだろう。欧米、ローカル…、結構、タイからの輸入が多いですかね。並行でたぶん持ってきているので、こっちでつくっていないはずなので、ほとんど商品はタイからの輸入が多いと思います。今後、ミャンマーも生産拠点として成長してくるので、現産というのがたぶん増えてくるんでしょうけども。

あっ。麺ありますね。辛ラーメン、強いですね、どの国へ行っても。意外に、麺は日系が強くて、ベトナムで大成功しているエースコックさんとか、あと味の素なんかも、実は日本じゃあまりないんですけど、こういった袋麺をつくっているんですよね。味の素ですね。これもタイから来ていますね。タイ語が書いてあるので、タイで味の素が売っている袋麺。この店には、たまたまないですけど、味の素以上にベトナムで成功しているエースコックの商品が結構置かれています。

あと、ASEANは結構、ポッキーがすごい強いんですけどね。こういうローカル系のなんちゃってポッキーがだいぶ増えてきているので、こことの勝負ですよね。300チャットなので。

How much? How much is 300 Kyat?

女性:Which one? So-so.(03:55)

森辺:How much is….

これのたぶん3倍ぐらいの値段でポッキーはMTで売っているので、だいぶ安いですね。体に悪そうですね。

(解説)

森辺:皆さん、こんにちは。スパイダーの森辺です。本日の動画はいかがでしたでしょうか? ミャンマー、ヤンゴンの伝統小売に行ってきたわけですけども、あのような実態を見て、ミャンマー、ヤンゴンのFMCGの企業にとって、食品・飲料・菓子・日用品等のFMCG、消費財の企業にとって、ミャンマー、ヤンゴンの攻略は非常に難しいと。

これ、何が難しいかって、いくつかポイントがあるんですけども、1つ、やっぱり、まだステージとしては現産現販のステージにないということが1つ、伝統小売を見て分かることなんですよね。ほとんどのものが現地生産されているかというよりか、輸入品であるということが、これはまだミャンマーが進化の過程のまだ初期段階にいるということなわけですよね。
例えば、VIPの中で、今まさに成長著しいベトナムを見てもそうですけど、多くのものはベトナムで生産されているわけですよ。ベトナムで生産されたものが、消費財、ベトナムで売られているというのが今ベトナムですら現状そうなのに。ミャンマーはまだつくられていない。多くのものがタイとかベトナムとか中国から入ってきて売られている消費財も。なので、輸入品に頼っているわけですよね。結局、これが、ミャンマー生産に移り変わったときに、本当に消費財メーカーにとっての大きな市場になって、戦いが激化するということなんですけども。なので、その前にしっかり参入をして、ある程度存在感を示しておくということを各社やっているわけですね、強いところは。このミャンマーがまだ現地生産のステージにないということなんですけどね。これはどういうことかと言うと、今ミャンマーって自動車が現地で生産され始めているわけですよ。日本のメーカーも現地に工場をつくってミャンマーで生産をするということを、今まさに始めている。

この後、どの産業が進出してくるかと言ったら、次はやっぱりFMCGじゃなくて家電が先なんですよね。これはどの国でもそうだったんですよ。ベトナムでもそうだし、インドネシアでも、シンガポールでも、マレーシアでも、タイでもそうなんですけど、必ず自動車が行って、自動車が現地で生産されるようになってくると、今度、家電が現地で生産されるようになるんですよね。家電が現地で生産されるようになると、次にようやくFMCG、消費財が生産されるようになる。なので、まだミャンマーは家電の生産が始まっていないので、この家電の生産が始まったぐらいに、やっぱり徐々に本気になっていく。隣国からミャンマーを見る。おまけで見る、今ってまさにおまけで見ていますよね。タイが主力で、タイからおまけでミャンマーを見る。ベトナムが主で、ベトナムからおまけでミャンマーを見る、というのが今現状なわけですけども。そうではなくて、ミャンマーを本気で見るというのは、まさにそのタイミングで始まるというのが、ステージとして正しい見方なのかなと。そういう意味では、いかに、今、タイもベトナムもやっていない国がいきなりミャンマーをやるなんていうのは、企業がね、あり得なくて。タイをやっている企業が、タイからミャンマーどうしようかな。ベトナムからミャンマーどうしようかなと。そういうステージなのかなというふうに思います。

結局、ベトナムですら、3,000店舗ぐらいの近代小売しかない中で、50万店の伝統小売があって、ミャンマーなんていうのは、1,000~2,000の近代小売しかないわけですよ。そうすると、もう伝統小売を消費財メーカーとしては攻略しないといけない。伝統小売をつくるためのディストリビューターもまだまだ進化途中、要は、まだ成熟したディストリビューターがそんなにいない。ベトナムですら、ディストリビューターはあんなに大変なわけですよね。セールス機能がない。デリバリー機能しかない。もう配達しかできない。これじゃあ、佐川だ、ヤマトだ、一緒じゃん。みたいなディストリビューターがほとんどなのに、ミャンマーなんてそれ以上、ディストリビューターを探すことも管理することも大変。一部、外資のディストリビューターが出て、キットカットなんかは販売していますけれども。それでもやっぱり限られてくるので。そういう意味ではこれからディストリビューターも進化をしていくし、小売も進化していくし、近代小売もですね。なので、タイやベトナムで、周辺にいる企業はミャンマーを徐々に始めていき、家電の生産がミャンマーで始まったぐらいに本格的にミャンマーを考えていくという、こういう順番じゃないかなというふうに思います。

それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。