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第27回 アジアで消費市場が形成される法則

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テキスト版

アジアでの消費市場の形成には法則が存在します。形成される4つのステップを理解することで、タイミングを読み間違えるというリスクを減らし、市場へ参入するタイミングを図ることができます。4つのステップについて具体程に解説します。

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みなさんこんにちは。スパイダーの森辺です。
今日はアジアにおける消費市場が形成される法則についてお話しします。消費財メーカーにとって消費市場が形成される法則を学ぶことは大変重要です。この法則を知ることでタイミングを読み間違えるというリスクを格段に減らすことができます。今日はアジアにおける消費市場が形成される法則について一緒に学んでいきましょう。

まずアジア では必ず、これから説明する法則について則って消費市場というものが形成されます。その法則を4つのステップ分けると、まず、最初に何が起こるか。政府 の政策転換が起こります。政府が外資系企業の誘致に積極的になる。外資系の製造業の皆さん是非我が国で製品を作ってください。という政策転換が行われると、工場がそこで生産拠点を作る為にインフラの整備が必要になってくる。なので、1 番最初に現地で進出する企業はインフラ関連企業。工場要地を作る為のインフラ、電力、ガス、水道、あらゆるインフラを整えるためにまずインフラ事業社が進出する。インフラ事業者によりインフラ が整ったあと、ようやく製造業が現地に進出をして、現地の労働力を雇用しそこで製品を作り、それをまた海外に輸出をする。このタイミングでようやくこの国は豊かになる。どういうことかというと、雇用された労働者がお金を得る。そしてまたそこで作ったものが輸入されることで外貨が入ってくる。そして徐々にお金を得て、最終的 に消費市場が形成される。これはその国で石油が出る、ダイヤが出る、金がでるというような資源的なメリットがない限り、必ずこの法則をたどって消費市場が形成される。中国でも一緒。今やあれだけ先進的な国家であるシンガポールも70、80年代は生産拠点でした。そして、現在消費市場として位置づく国は、例えば、中国、シンガポール、タイ。などは、完全に、後マレーシアですね。消費市場ですし、インドネシア、フィリピン、ベトナム等はまさに今生産拠点としての位置付けが強くこれからますます消費市場が形成されるような国になる。そしてミャンマーやカンボジア、これはまさにインフラが整いつつある。5年、6年前から一気にインフラを整えに走って、今なおインフラを整えながら一部の製造業が進出をしている、当然ミャンマーには消費市場は確立されていて、それが徐々に大きくなっている。要は生産 拠点としての位置付けと、消費市場としての位置付けは常に同じように同時にそこに成り立って形成されていく。ただ、そのウエイトがどっちの方が重いのかということです。中国で言えば、完全に消費市場としてのウエイトの方が重いし、ミャンマーであればまだまだ生産拠点としてのウエイトの方が重い。
つまり消費財メーカーにとっては、このタイミングをいかに読むかということが重要で、早く 出過ぎてしまえば、ROIつまり投資対効果が悪くなる。遅く出過ぎてしまえば、当然挽回するのは大変になる。消費財の世界では、先進グローバル消費財メーカーがあれだけアジア新興国に進出している背景があって、とにかく早く出るという先駆者メリット上大変重要です。ただ、いかにこのタイミング を読み間違えないかということも大変重要なのです。
それでは皆さんまた次回お会いいたしましょう。