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第366回 【Q&A】伝統小売への導入率を上げる方法 その3

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、皆さんの質問にお答えをしていきたいと思いますけども。まず、どんな質問かと言うと…。これは3回目かな、今日でね、伝統小売への導入が進まないということで、スライドをお願いします。消費財メーカー、「近代小売はそこそこやっているんだけども、伝統小売はなかなか導入ができないんだよね。どうしたらいいですか」ということで、今日で3回目になります。

次のスライドをお願いします。前回、モノの形態を変えてくださいねと。1個からでも買えるような状態にしないと伝統小売では売れませんよというお話をしました。あと、チャネルのストラクチャーを変えないと駄目ですよ、ディストリビューション・ネットワークが重要ですよというお話をしました。その辺の話は前回、前々回を見てもらって。

今日はね、次のスライドをお願いします。TT間口数とシェアの相関関係ということで。TTをやる上ですごく重要なことなんですけども、やっぱりね、メーカー自身が腹を決めるということをしないと、TTって絶対に攻略できなくて。この図の通り、縦軸がシェアです。横軸が間口。間口というのはストアカバレッジのことを僕は言っているんですけども、どれだけ多くの店舗に置けたかということがこの横軸の間口です。右にいけばたくさんの店舗、左にいけば少ない店舗。シェアというのはそのままですよね。だから、たくさんの間口に置けると、ストアカバレッジが上がれば、これはシェアが上がるわけですね。当然ですよね、利益が出ますと。たくさんの間口に置けないと、当然シェアは低いので利益が出ませんと。これは何を言っているかと言うと、TT1店舗あたりの利益なんていうのはもう本当に微々たるものなんですよ。だって、近代小売で10個で売っているものを、ばらして1個で売れと言っているわけですから。非常に利益効率、1店舗あたりの利益効率は悪い。もちろん小売店舗側はね、そこに対して15%とか20%の上乗せをするので、1個あたりの単価は高く売るんですけど、それは小売の利益なので。メーカーとして見たら、言ったら1店舗あたり売れる量が全然違うので、TTって、もうとにかくたくさんの店に置かないと絶対に儲からないですよ。それってやっぱり腹を決めて10万店20万店獲っていくということまでいかないと、この利益構造のこの利益の出るゾーンに入っていかないんですよね。

どういうことかと言うと、次のスライドをお願いします。この右の図を見て、ステップ1、2、3と書いてあるんですけど。右側の図ですね。この赤字ゾーン、黒字ゾーンとあって、上にいくのがインストアマーケットシェア。これは1店舗あたり同一カテゴリーでどれぐらい売れたか。ごちゃごちゃややこしいことを言っているので、1店舗でどれだけ売れたかというふうに捉えてください。ストアカバレッジというのは、どれだけたくさんの店舗に置けたか。

新興国の最大の特徴はね、近代小売だけでビジネスしていても儲かりません。なぜならば現法があります。その固定費があります。近代小売の数なんていうのは、まだまだ1割2割なわけですよね。8割9割は伝統小売となってきたときに、どれだけ近代小売1店舗でたくさん売れると言っても、近代小売の総数が全然足りていないわけですよ。そうすると、近代小売だけやっていたら赤字ゾーンから抜けきれない。なので、伝統小売もやって、初めて儲かる構造が出来上がるという、こうなっているわけですよね。なんだけども、伝統小売もやっぱり1万2万ぐらいの伝統小売でやっていたんじゃ、なかなかこれは儲からないので、やっぱり本当に腹を決めてストアカバレッジを上げていくということをやっていったときに初めて30万店に置けて、それが週販平均何個売れるから黒字ゾーンに出れましたよという、こういう構造になっているんですよね。なので、取り扱い店舗を徹底的に増やすということ、ストアカバレッジをとにかく上げるということをやっていかないと、伝統小売というのはまず駄目で。このストアカバレッジを上げても、そこで売れなかったら店舗内在庫になってしまって、これは返品されてしまって、二度と取り扱いしてくれなくなる。敗者復活戦が難しいので、店舗に置いたと同時にやっぱりある程度その地域におけるBTLをやっていく、かけていくということをしていかないと、フォローしていかないと、これは絶対に駄目で。

そう考えると、伝統小売って絶対ドミナントでやらないといけないんですよね。ドミナント戦略。首都の近代小売で売れているものが伝統小売で売れるので、確実に近代小売がある周辺地域の伝統小売から攻めていくということがマストだと思います。ある1地域で1地区で伝統小売が攻略できたら次の地区に進むということをやらないと、ばらばらばらばら、いろんなところで中途半端にやっても絶対にうまくいかないので。近代小売の店舗を軸にして、店舗の所在地を軸にして、その周辺地域、区を埋めていくという戦略で捉えていったほうがいい。なぜならば、近代小売が店舗を設置するときのいわゆる事前の立地調査みたいなのって相当やっているんですよね。ここに店舗を構えたら相当人が来るだろうという前提でやって、調査を散々やっていますからあまり…、外れることもたまにありますけど、8割方正しいわけですよ。そうすると、その周辺ってやっぱり人がぶわーっと増えている地域、もしくはこれから増えていく地域になるので、そこから伝統小売を攻略していくということをやっていく。

あと、伝統小売の数というのは、基本的には人口密度に比例して増えていきますから、大きい都市から攻めていくという。都市も区で割っていくという。このストアカバレッジとインストアマーケットシェア、ステップ1とステップ2をほぼ同時並行的にドミナントでやっていって、それを1つの地域で成功体験をつくったら、次の地域、次の地域と永遠に伸ばしていくわけですよね。ある程度のストアカバレッジ、5万店~10万店ぐらい、10万店弱ぐらいですかね、7~8万店ぐらいまでいったら、やっぱり徐々にATLをドーンと打っていって、さらにそこからブースターで拡大をぶわーっとやっていくという、こんないわゆる順序になるんですよね。
そうすると、腹を決めないと、ここまでしっかり投資できないと、中途半端に投資すると、中途半端なところの成果までしかいけなくて、結局、失敗に終わるんですよ。伝統小売をやるということは、近代小売で売れ筋にならないといけない、商品の梱包形態を変えないといけない、価格も合わせないといけない、そして、チャネルも伝統小売を攻略できるチャネルに最適化できないといけない、そして、プロモーションもしっかりと準備しないといけない。このすべてのパズルを用意して、それを一気にカチッと合わせるだけの経営資源を持たないと、伝統小売なんか絶対にできないので、中途半端に恐る恐るやるなんていうことは、まず無理です。伝統小売を攻略するためのパズルというのはもうすでに存在しているので、そのパズルの通りやるということが大変重要になります。

それでは今回はこれぐらいにして、次回、まとめをやりましょうかね、まとめ、「伝統小売どうやって売るの?」ということでまとめの回にしたいと思います。

それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。