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第460回 【本の解説】フレームワークは革新的な戦略のため その1

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、この『グローバル・マーケティングの基本』 日本実業出版から私が一昨年前に出した本ですが、この本の解説をしていきたいと思います。

今日は155ページ、「3-14 フレームワークは革新的な戦略のために」ということでお話をしていきます。フレームワークと戦略の相関関係というか、関係性のお話ですよね。そもそも戦略って何ですかということなのですが、戦略とは選択です。どういう選択をしていくのかということが戦略で、限られた経営資源の中で何と何をパズル合わせして設定した目的や目標に到達していくのかということを選んでいくという行為が戦略なわけですよね。それをつくり込んでいく。その中で間違った選択や間違ったつくり込みをしてしまうと、当然、目的や目標には到達できないし、到達できたとしても効率が悪くなってしまう。なので、最も最短で効率的に目標や目的に到達できる方法を選択するんだということが戦略なわけですよね。その方法をあぶりだすために必要なものがフレームワークで、フレームワークというのは最善な選択をするための道具なわけですよね。非常に便利なツール、道具であって、これをしっかり、いくつかのフレームワークを頭に入れておくと非常に戦略づくりが楽になるということで、この番組でもこの書籍の解説で何回かお話をしてきたので、ちょっと検索してもらったら、この戦略とかフレームワーク的な話の回が出てくると思うので、その総集編みたいな話に今日はなってしまうかもしれませんが、少しフレームワークをおさらいしておきたいと思います。おさらいというか、これだけは覚えておきましょうというフレームワークですよね。3つ4つぐらいしかないので、その説明を引き続きやっていきたいと思うのですが…。

まず、スライドをお願いします。1つ目が、これは皆さんも過去にやっているので覚えていると思いますけど、マーケティングの基本プロセス「R」-「STP」-「MM」ですよね。すべてのフレームワークはこのマーケティングの基本プロセスに集約されていて、ここが最適化されているのに物事がうまく進まないとか目的や目標に到達できないなんていうことは絶対にあり得ないので、何か問題があるということは、この「R」-「STP」-「MM」を振り返るということは非常に重要で。

次のスライドをお願いします。「R」-「STP」-「MM」、簡単に言うと、「R」は、どんな市場で、どんな敵がいて、そこに出ていくと何が起こりそうなのかということを調べるリサーチの「R」なので、略が「R」ですよね。これをしっかりやっておくと、出て「こんなはずじゃなかった」とか、出る前にこれはどういう経営資源がないと出てはいけないのかとか、この市場に自分たちの経営資源で出るべきか出ないべきかとか、勝てるのか勝てないのか、みたいなことが大枠ある程度「R」をやっておけば分かると。日本の多くの企業は、この「R」をしっかりやらずに、とにかく良い製品を持っているからと出ていって、こんなはずじゃなかった…という撤退を、結構多く繰り返してきているので、この「R」というのは非常に重要ですよというのが最初ですよね。

これである程度市場が可視化されたら、次に「STP」、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングということなんですが、どんな層に売ったらいいんですかと。例えば、B2Cだったら、富裕層なの?中間層なの?低所得者層なの?何なんですかと。そして、B2Bだったら、これはインダストリごとにセグメンテーションを分けていく。通信事業のインダストリが良いのか、通信事業よりも自動車産業なのか、何なのか。いろんなインダストリがあると思うのですけど、インダストリ別に層を分けて。ターゲティングというのは、その中でも具体的にバイネームでどこの会社を狙うんですかと、B2Bだったら。B2Cだったらどの消費者をどの小売を通じて狙うんですかみたいなことを具体的にバイネームで挙げていく。最後のポジショニングというのは、自分たちの立ち位置ってどういう立ち位置なの?自分たちのポジショニングというのはいわゆる中間層向けのポジショニングなのか、ハイクラス向けのポジショニングなのか、ちょっと外資系チックな匂いがするポジショニングなのか、いろんなポジショニングがあると思うんですけど、どういう立ち位置を取るんですかということを明確にしていくと。これが明確にできると、今度は「MM」、別名「4P」ですよね。市場で何が求められていて、いくらなら賄えて、どこなら彼らは買いやすいのか、そしてどうしたら自分たちの商品が選ばれるのか。「MM」(マーケティング・ミックス)、4Pを組み立てていくという、こういうことがマーケティングのプロセスですよね。

もう1つ、忘れてはいけないのが、4Pもそうなんですけど、日本企業の場合は4Cぐらいの、次のスライドですね。4Cぐらいの感覚、感覚というか、4Cぐらいで考えていくとちょうどいいと。4Cというのは、4Pが企業側の視点であったとすると、4Cというのはカスタマー側、顧客側の視点なので、最初のCというのはカスタマーバリュー、そして、これは顧客が求める商品、要は顧客価値は何なのですかと。2つ目がコスト。顧客が負担する費用というのはどれぐらいなの?と。そして、3つ目がコンビニエンス、顧客利便性ってどうなんですかと。それから、コミュニケーション、顧客とのコミュニケーションはどうなっていますかという、この4Cで考えるということが非常に重要ですよね。
前にこの番組でも、次のスライド、4枚目のスライドですけども、3C分析と4P分析。3C分析でファクトを把握してくださいねと。自社の強み・弱み、本当に客観的に見えていますかと。市場の特性、客観的に見えていますかと。競合、しっかりと見えていますかと。これを事実ベースでファクトを掴みます。そして、4Pに関しては、自分よがりの4Pとか4Cをつくってもまったく意味がなくて、他社と比較してみてください。ここで初めて競合との競争論みたいなものが始まるわけなので、他社と比較するのが4Pとか4Cで、客観的に見るのが3Cですよというお話をした。これもフレームワークですよね。弊社SPYDERでは、この戦略策定のための6つのステップということで、市場環境の可視化をして、競争環境の可視化をして、流通環境の可視化、B2Cだったら消費者の可視化だし、B2Bだったらユーザーの可視化をしていきましょう。そして、5番目にディストリビューターの可視化。この5つの可視化をすれば十分インプット材料としては戦略を策定する、正しい選択をするための戦略策定のための材料が集まるので参入戦略が策定できますよということで、6つのステップ。

5つ目のスライドをお願いします。3C観点、4P・4C観点、そして6ステップの観点ということで、いくつかのフレームワーク、この全てのフレームワークにしっかり当てはめて考えていって、それが最適化できれば、正しい選択というのができる。正しい選択ができれば正しい戦略が出来上がっているはずなので、ぜひこの3つですね、3C、4P、4C、そしてマーケティングの基本プロセス、これが全ての主役ですよね。あと、SPYDERの6ステップ、これをしっかりと頭に入れておけば、ほぼ選択肢としては間違った戦略にはならないんじゃないかなというふうに思います。

今日はこれぐらいにしたいと思います。また皆さん次回お会いいたしましょう。