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第559回 FMCG マレーシアの小売市場 その2

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、マレーシアの小売市場についてお話をしていきたいと思います。FMCGが対象です。食品・飲料・菓子・日用品等のFMCGの製造業が対象になります。

マレーシアですけども、今日でマレーシアは2回目ですかね、2回目ということで。前回のざっとおさらいなんですけど、同じスライドを使いましょうかね。ちょっと前回のスライド1枚目をお願いします。まず、マレーシアの市場規模って14兆円ぐらいですよと、今の145円の為替で14兆円ぐらいですよというお話をしていて、日本が150兆円ぐらいの市場なので、小売市場規模、なので、まあまあ10分の1弱ぐらいの市場ですと。そんなに大きくありませんと。ただ、ASEAN6全体で見たら150兆円で日本と同じ市場なので、ASEANというのは国で見ることと、ASEAN地域全体で見るという、2つの視点が必要ですよということをお話していて。そもそもマレーシアはなぜ市場規模が小さいの?ということなんですけども、人口がそもそも小さいですよね、3,260万人ぐらい、2022年のマレーシアの統計局の発表ですけど、3,260万人ぐらいの人口しかいないので、ASEANの中ではシンガポールに次いで小さい国であるということ。ただ一方で、観光客が2,500万人ぐらい来ているので、それを合わせると5,000万人ぐらいはいるんだけども、まあまあそんなに大きくない市場ですよという話と。

あと、次の2枚目のスライドをお願いします。小売がね、近代化が進んでいて、もう6割が近代化されていて、残り4割が、じゃあ、伝統小売として残っているものの、そもそもの定住人口が3,260万人なので、伝統小売の数もそんなに多くないんですよね、弊社の推計で20万店ぐらい。なので、基本的には近代小売だけでも十分シェアは上がるし、収益は獲れるというのがマレーシアの特徴であるというのが1つですよね。なので、人口が小さいので、シンガポールとセットでやらないと、あまりマレーシアだけをやるというのはちょっとイメージが。インドネシアでハラルを取ったので、マレーシアも一緒にハラルつながりでやりますとか、シンガポールの延長線上でマレーシアをやりますとか、そういう感じの国になるかなというふうに思います。

3つ目のスライドをお願いしたいんですけど、前回もお話しましたけど、スーパーはタイのCPグループのロータスと、それから日本のイオンが非常に幅を利かせていますよということで、この2強+ジャイアントみたいなね、こんな感じですね。セブンイレブン、99スピードマートなんかもありますけども、まあまあ、店舗数としてもマレーシア全体で主要どころって6,600店舗なので、そんなに大きな市場ではないですよということと。

あと、マレーシアって、いわゆる、われわれはマレー半島、西マレーシアのことをマレーシアだと思っているんですよね。クアラルンプールがあって、ジョホールバルがあって、シンガポールと橋でつながっていると。でも、実は東マレーシアもあって、ここもなかなかいわゆる消費財のマーケットとしては大きくて、いかに西と東のマレーシアでディストリビューション・ネットワークをつなげていくかということが1つ求められている市場でもあるというのがマレーシアですね。特に伝統小売をやろうなんてなると、東マレーシア含めてどうやっていくんですかということが重要になってくる市場ですねということですね。

マレーシアはやっぱりあまり力を入れ過ぎないということが、僕は、消費財メーカーにとっては重要なのかなと。そんなに躍起になっても戻ってくるリターンがそんなにインドネシアとかベトナムのように大きくないので、そんなにやり過ぎないということがやっぱり、力を入れ過ぎないということがすごく重要で。インドネシアとハラルつながりでセットでやるか、シンガポールの延長線でやっていくかみたいなね、そういうところが重要なのかなというふうに思います。伝統小売うんぬんというのは、マレーシアで敢えてやるんだったら、インドネシアでその分の苦労をしたほうがいいと思うので、基本的には近代小売をとにかく網羅をするということでよろしいと思うんですよね。なので、そんな市場かなというふうに思います。

では、次回ね、タイを最後にやっていきたいと思います。今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。