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【本の解説】フィリピン市場 主要ディストリビューター(流通環境)

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、『ASEAN6における販売チャネル戦略』ということで、同文舘出版から私が去年出した本ですが、この本の解説をしていきたいと思います。

今日は153ページ、主要ディストリビューター(流通環境)のところですね。このページはね、主要ディストリビューターの紹介をしています、フィリピンの。結構、フィリピンの主要ディストリビューター消費財系は、分かりやすくて、いろいろと実名を出してディストリビューターの紹介をしています。ベンディとか、マッケンジー、バリアント、そんなところ、モンヘイムなどなど、意外に日本の消費財メーカーに人気のある、現状で日本の消費財メーカーの大手さんが契約をしているようなところをいくつか紹介をしています。もちろんね、必ずしもそこが良いという意味で紹介をしているのではなくて、まあまあ業界で際立って主要どころですよというところを紹介していて。ディストリビューターってね、自分たちがこれからやろうとしていることとか、自分たちの経営資源によって、こういうところが良いのか、こういうところが良いのかっていうことを変えていかないといけない。あまりにも強いディストリビューターと新規参入で組んでも、結局大きなビジネスを彼らはすでにやっていて、その中で小さな、これから始まってまだ何年もかかるような小さなビジネスに対してそんなに経営資源を最初から割けないので、やっぱりなかなかこう、後回しにされたりっていうことは当然あるので、導入期はこういう規模が良いとか、まあまあいろいろあるわけですよね。だから、必ずしもこういう主要ディストリビューターが良いというわけではないですが、いくつか主要ディストリビューターを紹介していますよと。

フィリピンのディストリビューターは、ベトナムと違って、基本的にはセールス基盤を持っています、ついています。ディストリビューターと言えば、基本的にはセールスとデリバリーのこの2つの機能になっているので、あと、マーチャンダイジングも含めてですね、セールス機能は必ずついていますよというのが特徴ですかね。もちろんね、どこの国でもそうですけど、ディストリビューターの8割方は華僑ですから、今はたぶん3代目ぐらいなんですよね。なので、非常にビジネスとしてはやりやすいんじゃないかなというふうに思います。フィリピンのディストリビューターも、私も一時期散々回りましたけど、当時、そうですね、今で言うと30代ぐらい40代ぐらいの跡継ぎがしっかりいる会社と、なかなかそうではない会社と分かれているので、結構この後継ぎ問題みたいなところにも注目をしてもらったほうがいいかもしれないですね。あとね、コカ・コーラとか、P&Gとか、ネスレとか、ユニリーバとか、こういう欧米の先進的なグローバル企業が付き合っているようなディストリビューターというのはやっぱり非常にシステマティックだし、合理的だし、先進的なディストリビューターに仕上がっているというケースが多いので。彼らはね、小売がまだ出てくる、近代小売が出てくる前から自分たちで出ていって流通をやっていますから、非常に長けているというのが特徴ですかね。

155ページから、販売チャネル戦略ということで、3大小売をまず攻略をしましょうねと。フィリピンは基本的には3大小売、SM、ピュアゴールド、ロビンソンズの3大小売をかっちり攻略して、結構バイヤーと会うのも大変ですからね、この3大小売にしっかり配荷をして、ある程度のプレゼンスを発揮した上で80万店の伝統小売のどれぐらいを狙っていくのかということを考えていく必要があって。いわゆる近代小売をやるディストリビューター、プラス、首都圏のね、ルソン島、メトロマニラ周辺の伝統小売のいわゆる地域1番店とか、比較的規模の大きいディストリビューターへの配荷は、数万店から10万店20万店レベルでやれるディストリビューターもあるので、必ずしも近代と伝統の小売を、ディストリビューターを分ける必要はないケースもあるので、ここはしっかりディストリビューターのケイパビリティを見て判断をしていくということが大変重要で。いずれにしても、3大小売でプレゼンスを発揮するということと、伝統小売を攻略するということが大変重要な事項になってまいります。

今日はこれぐらいにしたいと思います。次回、ディストリビューターはすでにフィリピンは椅子取り合戦状態ですよという、このディストリビューターの選定ですね、この難しさについてお話をしていきたいなというふうに思います。それでは今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。