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アジア新興国 市場環境の可視化は儲かる規模が見えてくる

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、この『製造業のためのアジア新興国販売チャネル戦略』について解説をしていきたいと思います。私の新刊になります。この解説を引き続きやってまいります。

今日は第4章、69ページですね。「市場環境の可視化は、どれだけ儲かる市場かを教えてくれる」ということで。前回ね、このフレームワークってなぜ重要かというような、フレームワークというのはインプットを入れないとね、全然使えないですよと、意味がないですよと。フレームワーク自体は道具なので、ツールなので、いかにそこに鮮度の良い情報を入れていくか。その鮮度の良い情報をフレームワークに入れて分析するから、仮説であったり、戦略というようなアウトプットが出てくるわけですよね。この仮説を実行して得た結果がアウトカムということになるわけですけどもね、そうすると、このインプットを入れるということは非常に重要で。

「じゃあ、どんなインプットを集めなきゃいけないの?」っていうのが今日のお話で、1つは市場環境、もう1つが競争環境。この本にもね、記載してるんですけど、いろんな企業の失敗事例をこの20数年で見てきてね、その中で多くの失敗って、ここに書いてある、この2つしかなくてね。1つはね、製品やサービスが市場の重要度にミスマッチを起こし、成果が出ていないというケース。もしくは、展開すべき市場の優先順位が間違っていて成果が出ていないという。もうね、この2つがね、ほんとに多くて。結局、製品やサービスが市場にミスマッチというのは、日本企業の場合はどうしてもプレミアム戦略、プロダクト戦略、モノさえ良ければすべてよしで行くので、フレームワークで言うとね、例えば4Pみたいなフレームワークで言うと、4Cとか、4Pでもいいんですけど、プロダクトの部分にやっぱり重きが置かれるので、プライスとか、プレイスとか、プロモーションなんていうのが置き去りになって、1Pになっちゃってて、1P戦略。しかも、この1Pはプレミアム。プレミアムって何を持ってプレミアムかって言うと、品質が良いことをもってプレミアム。ただ、世界は品質が良いなんていうのは当たり前で、もしくはある一定以上の品質の良さっていうのはあまり価値として反映されにくい傾向があって。

僕、車と一緒で、これは四輪駆動で動くのが一番いいですよと、マーケティングの父、フィリップ・コトラーはね、ターゲットに対していかに4Pを最適化するか、4Cを最適化するかがモノをセルアウトさせる最大のポイントだというふうにずっと言ってるわけで、マーケティングってまさにそれですよね。多くの問題はこの中にあって。プロダクトとプライスってやっぱり前輪で、モノ、いくらのモノっていうのが前輪でね。プレイスとプロモーション、どういう場所で買えて、それをどうやって知ってもらえるのかっていうのがこの後輪で。日本の多くの失敗してしまう企業というのは、B2BもB2Cもね、左の前のプロダクトの車輪だけがものすごい高速に回ってて、あとの車輪がゆっくり回る。これはどうなるかって言うと、左回転しちゃってずっとぐるぐるしちゃうっていう、こういう状態になってるので。重要なのはね、何か1つがずば抜けて良いということではなくて、この4つのPとか4つのCのバランスをターゲットに向けて最適化していくということがすごく重要なんですよね。そのために、この市場の可視化というのはやっぱりしていかないと、市場のミスマッチを起こさないために市場の可視化をする。市場の可視化っていうのはいろんな部分に及びますけどもね、そんなことがいろいろ書いてますけど。特に言いたいのは、レギュレーションがまず絶対重要です、レギュレーション。それから、B2Bだったらユーザー、そしてB2Cだったら消費者。もう1つあるのが、どの国を選ぶ、どの都市を選ぶ、どの地域を選ぶ、こういう観点ってすごく重要で。結局ね、どう戦うかよりも、どこで戦うかのほうが圧倒的に重要で。アジア新興国市場の展開って、難しい国に先に出て、失敗の体験をしてしまうと、やっぱり次、出れなくなってしまうんですよね。だから、いかに成功しやすい国から出るか、いかに勝てる国から始めるかということがすごく重要で、どう勝つか、何を売って勝つかとかよりも、どこで勝つかということを絶対的に最初に決めていく必要があるというので、市場をしっかり見るということは大変重要ですよということを書いていると。

結構ね、この本は、B2BもB2Cもね、事例をいっぱい載せて書いてるので。例えば、そうですね、71ページの図の説明をしましょうかね。図を、じゃあ、ちょっと出しますね。この図の通り、よくありがちなのがね、タイでまだ成功してないのにベトナムをやるとかね、あと、ベトナムでまだうまくいってないのにミャンマー、カンボジア行きますみたいな、いまいち意味が不明で。生産拠点として行くときはいかに労働力が安いかということと、あと、国が海外の企業を誘致しているかという、ここが非常に重要なわけですよね。だから、順番が必ずしも進んでいる先進的な国から出ていくという必要はないんだけども、ことマーケットとして見たときにね、もちろん先行投資をしていくというのはすごく重要なんだけども、やっぱりASEANだけで見てね、やりやすい国、やりにくい国というのがあって、早く出ることは重要だけども、まだ何の成果も上げられてない企業がいきなりASEAN、ベトナムからやるっていうのはね、万に一つ成功するかもしれないけど、やっぱりこの図の通りの順番があって。後進国が新興国になる過程というふうに書いてますけども、まず、ODAの政府の開発援助が入るわけですよね、JAICAとかってね、いっぱい書いてますよね。日本の建設会社が入っていろんな地下鉄がつくられたり、いろんなことがあるわけですよね。そういうことが一通り進んでいくと、今の中国だってASEANだって、みんなこのODAを経てきてますから、空港ね、フィリピンの空港も日本につくってもらったとか、どこかの橋も日本がつくったとか、いろいろありますよね。こういうのが一通りあって、そのあと外資企業の誘致政策というのがだいたい現地の国のほうからね、発表されて、政府とか民間、商社、銀行なんかが官民のインフラ整備プロジェクトみたいなことをまず3番で行って、4番に民間進出第1号、これはだいたいインフラ事業者なんかが出て行って、5番の民間進出第2陣、これはだいたい自動車メーカーが出ていくんですよね。6番目、民間進出第3陣で電機メーカーなんかが出て行って、今はもう電機メーカーはないのでね、あれですけど。7番目が民間進出第4陣でFMCGのメーカーなんかが出て行って、そうなってくるとだいぶ新興国になってくると、こういう経路をたどっていくわけなんですよね。なので、こういう情報をしっかり集めていくということが大変重要ですよというのがここの部分ですね。

72ページの下のところ、競争環境の可視化は、どれだけ強い敵がいるかを教えてくれる。さっき冒頭で申し上げた通り、市場環境と競争環境、この2つが非常に重要なポイントになるので、市場環境を調べる。でね、この市場環境というのはね、ある程度自分たちでも調べられるんですよ。問題は、われわれのような専門家に依頼をしないといけないのはこの競争環境。敵がね、敵に渡したくない情報を、自分たち、敵が自分で調べて手に入るわけがなくて、ここに関してはやっぱり餅は餅屋だと思うので、次回この競争環境の可視化についてお話をしていきたいなというふうに思います。皆さん、今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。