アジア新興国 組織体制とマネジメント体制がシェアを作る
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テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、この『製造業のためのアジア新興国販売チャネル戦略』、私の新刊でございますが、これの解説をしていきたいと思います。今日は、108ページですね、組織とマネジメント体制の可視化ということで。前回から競合の可視化すべき3つのポイントということで、チャネル・ストラクチャーがめちゃめちゃ重要だと、シェアを上げるためにはチャネル・ストラクチャーが間違っていたら、これはどんなに頑張ったって難しいですよと。どんなにいい組織をそこに入れて、どんなにそれを素晴らしいマネジャーがマネジメントしたとしても、そもそものチャネル・ストラクチャーが間違っていたら、これはどうにもならないから、チャネル・ストラクチャーというのはめちゃめちゃ重要だよと。チャネル・ストラクチャーというのは、一番最初の「型」のようなものなので、この「型」が間違っていたらどうにもならないと。自分たちの目標に合わせた「型」づくりというのをしていかないといけないよと。
実際には、「型」は、チャネル・ストラクチャーは一夜にしてならずなので、5年後にこのストラクチャーにしていくためには、4年、3年、2年、1年、今年何をやろうというふうになっていくわけですよね。その中に、「型」の中に、「型」の成長に合わせて組織と、その組織が実際にその組織に何をやらすのか、マネジメントの体制ですよね、これが備わっていかないといけない。結局、シェアって、どんな組織で、何をやるから、このシェアになる、という話でね、これは人が売上を上げていくわけですから、シェアを上げていくわけですから、組織の体制がそもそも間違っていたら上がらないわけですよ。「型」がしっかりね、骨組みが「型」ですよね。ストラクチャー、チャネル・ストラクチャー、その中に肉付けしていくというものが組織ですよね、肉をつけていくと。その肉が、筋肉がついたものがどうやって動くのかというのがマネジメント体制だとするとね、やっぱりあるべき組織の姿というのがあって。この109ページの上の図ですけども、競合がね、どういう組織で、どんなスキルセット、キャリアを持った統括部長がいてね、そこにどういうエリア・マネジャーがいて、どれぐらいの地域を管理していて、部下が何人いてね、エリア・マネジャーが何人いて、彼らがマネジメント体制においては日々、セールススーパーバイザーとセールスが何をやっているのか、既存の顧客と新規顧客にどういうことをしているのか、これも全部、基準値なんですよね。これをベースに自分たちの組織だったり、マネジメント方法をつくっていかないといけない。これがまさに3点セットで重要ですと。前回の話からね、ストラクチャー、組織体制、それからマネジメント体制、ここだけを可視化して。競合に関しては、もうここだけを可視化する、この、今言っているのはね、競合のプロダクト、プライス、プレイス、プロモーションのこのプレイスのチャネルのところだけ。プロダクトとプライスは、もう見て分かるので、これはもう好きにやってくださいと。プロモーションは、可視化する必要があるけどもね、でもやっぱり一番時間がかかるし。一番日本企業が遅れを取っているのは、このチャネルのプレイスのところで。このプロダクト、プライス、プレイス、プロモーションのこの四輪が同じスピードで最適化されているから、このシェアは前に進んでいく、車は前に進むわけですよね。これ、チャネルが劣っていたら、ここのタイヤだけ回ってない。そしたら、結局、左回転ずっとする話になってしまうので、四輪駆動で同じスピードで回していかないといけない。特に日本企業はこのプレイスが弱いので、プレイスに対する基準値をしっかり持ちましょう、Reference Valueを持ちましょうと。そのプレイスに対しては、競合のチャネル・ストラクチャーと組織体制とマネジメントを可視化すれば、十分に自分たちが、今、どういうチャネルで、何が足りてなくて、何を補っていかないといけないのかっていうことが数値で分かってくるので、明日から何をすればいいのか、今日から何をすればいいのかということが分かってきますよ、というお話でございました。
次回ね、もう1回ラップアップをして、この第5章は終わりにしたいと思います。皆さん、今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。