アジア新興国 契約締結時に明確にするべき2つのポイント
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テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も前回に引き続き、「強固な販売チャネルを構築するために必要な3つのステップ」の第2番目の計医薬締結について、続きのお話をしていきたいと思います。契約締結が非常に重要で、契約締結は儀式ではなくて、契約締結をしてからどうするかを決めるのではなくて、契約締結直後にすぐスタートダッシュが切れるような状態にするために、契約締結までにいろんなことを詰め切っていくということは非常に重要ですよと。前回3つ挙げたのかな。契約交渉までに決めることというのは、まず、契約の条件交渉ですよ、それから、戦略のすり合わせをしっかりしましょう、KPIの設定をお互い腹落ちさせましょうという、この3つの話をしましたけども。結局、契約するしないは自分たちのターゲットに対して自分たちがやりたい数字が確実にできるから契約をするということがあるので、これをわれわれなんかはできる限り契約締結のこの調印する手前までに確率を高めておきたいんですよね。なんか良いディストリビューターだから取りあえず契約しました。じゃあ、そのあとこの良いディストリビューターといろいろ考えて、やりたいことを実現しようっていうことではなくてね、本当にいいディストリビューターかどうかなんていうのは、もうそれの定義は1つだけで、自分たちの売りたいターゲットに対して自分たちのやりたい数字ができるか否か、もうこの1点なので、基本的には締結前にそれをできる限り解像度を上げて評価をする、判断をする。できないと踏んだら、そこと締結するべきではないので、この締結、契約締結前のプロセスが非常に重要ですよと。
今日は、締結時に明確にすべき2つのことがあって、1つが…。スライドをお願いします。この目標金額、どこでいくらを売り上げるのか。これは地域だったり、どこでというのはターゲットだったり、どれぐらいの数字、自分たちはこういう数字をやりたい。でね、欧米の先進グローバル企業と散々仕事をしてきているようなディストリビューターは、「100やりたい」と言っても、「本当に100できるの?」と、100できる根拠、要はマーケットが、「そこに100現実的に獲れるマーケットがあるかないかのマーケットリサーチデータを出せ」と言ってきますよね。「いや、なんとなくこんな感じだから100ぐらいできるよね、やってみて」って、そういう話とか、「気合いと根性で100やって」みたいな、そういう話はまったく通用しないので。「じゃあ、このエリアでこういうターゲットがいて、今、競合がこういう状態で、これぐらいの数字をやっていて、100をやるためにはこれぐらいの経営資源を投下しないと難しいよね。セールスマンの数はこれぐらい投下するし。じゃあ、一方でメーカーとしてプロモーションはこれぐらいやってね」みたいなところの整合性、合理性、これがしっかり取れてないと、賢いディストリビューターは受けないですよね、もう、そういうよく分からない話は。
そうすると、やっぱりディストリビューターと契約締結までに決めないといけないことは、まず目標金額、これの妥当性。これの妥当性をしっかりマーケットリサーチをやった上で妥当性を客観的に評価して、「じゃあ、その目標数値をやるために、右側の図の組織体制、ディストリビューターとしてどういう組織体制組んでくれるんですか。それに対してどのエリアで何を実施してくれるの? どのような組織でどう実施するの?」と。だって、それが結果、目標金額になるので。ただ目標金額決めて、お互い頑張りましょうでね、1年経って蓋開けて、あれ、3割しかできませんでした。でも、初年度だからしょうがないね、次年度もうちょっと頑張ろう、次年度は100%達成でいこうと。ちょっと目標を下げるねと。今回は6割できました。よし、次年度は初年度よりは良かったねと、じゃあ、3年度頑張ろうみたいな話にずるずるなっていくので。基本的に本当にこの目標の妥当性。妥当性がしっかりあるんだったら、ディストリビューターにもしっかり経営資源を投下させる。結局、自分たちの利益率は決まっていて、「この利益が取れるんだったら、ここまで経営資源を投下できます」という、このギリギリの経営資源を投下させないといけなくて。
一方で、メーカーとしては、やっぱり導入期なので、これぐらいのプロモーション支援をやって営業のセルアウトをつくっていく支援をしますよと。まず、メーカーとしてね、プロモーションをしないで新しいものを売ろうというのはまず難しいし。じゃあ、だからといってチャネルが完備されてないのにプロモーションをATLをバンバン打てばいいかっていうと、そういう話でもないし。一方で、びっくりするのは、1,000万、2,000万単位のプロモーション予算をディストリビューターに預けて、好きにやってくださいみたいな、一応、領収書くださいみたいなことをしているところもあってね。日本で問屋にプロモーションさせますかって、させないですよね。プロモーションって、消費者との顧客接点、コミュニケーションを取るメーカーとしての唯一の場なので、これを放棄してね、予算を与えてっていうふうになってくると、やっぱりちょっと、いよいよまずいなという状況だと思います。領収書なんていくらでもつくれるしね。そのかけた1,000万のプロモーションが本当にROIがいいのかの検証もされないまま、例年通り、儀式なので1,000万プロモーション費用を出しますみたいな、そのうちの半分ぐらいはプロモーションに回されるんだけど、半分は会社の利益、ディストリビューターの利益、ポケットに入っていますみたいな、そういう状況もたくさんあるので、そこは1つ別個で考えないといけないと。
つまりはね、すごく重要なのは、やっぱり目標金額が本当に妥当性があるのかということ、この100という数字が裏付けがしっかりされた100なのかということと、そこに両社で腹落ちできたら、じゃあ、どういう組織体制でどういうことをやりますかということをしっかり両社で握って契約というのが本来のあるべき姿で。ここが握れないとね、「いや、大きい。実績がある。よし、ここしかない」と言って契約したんだけど、「いやいや、お宅の商品は、プロモーション予算だって欧米の企業みたいにたくさん出せないでしょう。だから、そんなにセールスマンいっぱい置けませんよ。そんなに回れませんよ。これぐらいまずやって様子を見ましょう」みたいな話を締結後にされたらね、今までのこの時間と労力は何だったんだという話にもなるわけなので。やっぱり締結前までにそれをしっかり決めるということが僕は重要だと思います。
今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。




