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ASEAN 売上が鈍化している構造的理由

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。前回に引き続き、今日も販売チャネル診断のお話をしていきたいと思います。

この弊社の販売チャネル診断なんですけども、基本的に販売チャネルの設計に入る、設計ができるということは、やっぱり診断ができていないといけないんですよね。今どういう状況にあるのか。これ、マーケットシェアを獲るというのは自分よがりの話じゃないので、競合との対比なんですよね、常に相対的な関係で、競合から1%シェアを奪うから、自分のシェアが1%上がるという構造なので、基本的には競合の可視化、競合を基準値としたときに自分たちがどうなのかということを見ていかないといけない。この診断で、例えば強いとか弱いとかね、合っているとか合っていないとか、正しいとか間違っているって、何を基準にやるのかっていうと、やっぱりこの基準値がすごく重要で。じゃあ、基準値ってどこから導き出されるのかっていうと、この番組でも再三お話していますが、やっぱり主要競合、主要競合をベースに出さないといけないし、これは僕はリファレンス・バリューというふうに言っているけども、競合を100とした場合に自分たちの競争力が80なのか、70なのか、50なのか、30なのか、これによって戦略設計がまったく変わってくるわけですよね。もう1つ僕が言っているのは、シェアを例えば10%とか20%にするための基準値、もしくは売上を10億を15億にするため、15億を20億にするための基準値、これを僕はベンチマークというふうに言っているけども、この2つの、リファレンス・バリューとベンチマークという2つの意味合いを持った基準値をしっかりと設定していかないと、ただ闇雲に積み上げで進んでいくような話になってしまう。そうすると、やっぱり激動の新興国市場で勝つというのは難しくなるので、基準値を必ず持たないといけない。

じゃあ、この診断をすると何が具体的に分かってくるのかということなんですが、販売チャネルって大きく3つから構成されていて、この3つをどうやって最適化していくかということがすごく重要なんですよね。これは瞬時に最適化はできないんですよ。だから、模倣困難性が高い。販売チャネルというのは模倣困難性が高いわけですよね。価格はすぐに変えることもできるし、商品も。プロモーションなんかもすぐですよね、投資するかしないかなので。商品もそうなんだけども、チャネルってやっぱりつくっていくのに何年もかかるので、商品を変えるのもね、それはかかるといったって数カ月、1年とかでしょ。なので、やっぱりチャネルって模倣困難性が高いというのはそういうことでね。だからこそチャネルに投資をすると、早く投資をしてしまえば、競合が追いつくまでに時間を稼げる。それを今まさにやっているのが欧米の先進的なグローバル企業で、日本企業はそれを追いかけているという、特に日用消費財の分野で言うと、そういう状況です。…何の話してたっけ。(笑)チャネルのね、そうそう、何を可視化するか。3つのことを可視化しないといけない。

1つが販売チャネルのストラクチャー、もうこのストラクチャーの構造がそもそも勝てる構造になっているのか、なっていないのかということはすごく重要で。例えば日本の消費財メーカーでありがちなのが、大した理由もないのに1カ国に1ディストリビューターしか配置してなくて、そこを通じて全部やっていますよと。MTもTTも、近代小売も伝統小売も全部そこを通じてやっていますと。現法があるのにディストリビューターを通じて近代小売もやっていますみたいなね。基本的にはディストリビューター主導ですと、彼らにマーケティング、売ることを任せていますみたいなね、こういう状態のストラクチャーだったりするわけですよね。自社のセールスも弱いですと。なので、基本、ディストリビューターの言いなり。このストラクチャーではもうそもそも勝ちようがないですと。敵はディストリビューターをエリアごとにね、例えばベトナムだったら、ホーチミン、ハノイ、ダナンにそれぞれ1社ずつ配置して、そのディストリビューターに専属をつけて、ホーチミンはもう50人体制でやっていますと。それに加えて自社のキーアカウントマネジャーを何人体制で配置して、コープマート、ウィンマート、なんとかマート、全部、本部商談直接やっていますみたいなね。さらにその下にサブディストリビューターを何社使って伝統小売をやっていますとか。もしくは、100社ぐらいの小さなマイクロディストリビューションができるディストリビューターを使ってね、きめ細かな配荷をやっていますよ、100、200使っていますと。ネスレ・リーバモデルでやっていますと、P&Gモデルじゃないですみたいな、そういうストラクチャーであったりもするわけですよね。これが型だったりするわけですよね。これもなくして、ただ積み上げで、人が足りない、補充する、ディストリビューターに不満がある、どうしようみたいな、こういう状態だとやっぱりなかなか成長はないですよね。

2つ目が組織。ディストリビューターと、あとディストリビューター内にどういう組織をつくらせるのか、これは自分たちの直販の組織もそうだし。さらに言うと、3つ目のマネジメント。結局、ディストリビューターをどう使うのか、何社どういう時期で使うのかということと、自社とディストリビューター内の組織をどうつくるのか。結局、売るのは人ですから、組織が不十分だったら、これは難しいわけですよね。そもそも足りてない。足りてないんだとすると、経営資源をそこに集中させるのかということはすごく重要で。敵は200人の組織ですと、われわれは10人ですと、これ20倍差があるので、これで全土で戦いましょうなんて無理なわけですよね。そうすると、じゃあ、ホーチミンの何区と何区と何区に全経営資源を、全組織を集中させます。そこで絶対勝つんですと。そこで収益を稼いでからエリアを広げますと。ドミナント戦略ですということに切り替えないと、これは10人で全土に散っていったら、これはどこに地域でも勝てないですよね。

あと、マネジメントに関して言うと、分かりやすい例で言うとね、結構、日本の消費財メーカーさんは、うちは15軒回っているんですと。でも、敵は25軒回っていましたとかね。あと、うちは回っているんです、回っているんだけども、結局ただ回っているだけ。オーナーに会えていないとかね。敵は必ず月1にオーナーには会えていますよと。だから、そこで商談がある。だから、敵のSKUって減らないし、商品が置かれている位置ってすごくいい場所に置かれていると。もしくは店主がお客さんに結構勧めたりもしているみたいな話にもなるので。こういうマネジメントの方法とかKPIの設定、どこにKPIを設定しているのか、こういうこともすごく重要になるので。

販売チャネル診断というサービスでは、そういう3つのことを可視化していって、競合と比べて自分たちの差異、自分たちとの差異がどれぐらいあるのか、この差異を埋めていくという活動がまさに販売チャネル構築なので、この販売チャネル診断というのはね、本当に自分たちのこれからを具体的に変えていく、非常に有効な手段だなというふうに僕は思っております。

以上になります。皆さん、また次回お会いいたしましょう。

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