ASEAN 売上が鈍化している構造的理由 Part 2
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テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、シェアが上がらない構造的理由の可視化についてお話をしていきたいと思います。ASEANがいいのかな。ASEANで消費財、日用消費財、FMCG、食品・飲料・菓子・日用品等のFMCGでASEAN市場、特にASEANの中でもVIP、ベトナム、インドネシア、フィリピン、この市場において日本の消費財メーカーがもう数十年前から進出をしてるんだけども、なかなか伝統小売への配荷が進まず、シェアが20年30年経っても数%にとどまっていて、なかなか成長が鈍化していると。そんな中で、「なんとなくここが悪い、なんとなくこうしなきゃいけないんだ」ということをぼんやり分かっているんだけど、今一つ前に踏みだせない。その要因は既存のディストリビューターとの関係みたいなところがあって。そうこう意思決定がダラダラ遅れているうちに、駐在員が帰任したり、担当者が変わったりという、この人事ローテーションも相まって、なかなかここ10年同じ課題感の中でずっと進んでいるという企業は決して少なくなくて。われわれのところにもご相談するような企業というのはそういう会社が非常に多いですと。
その中で、何が最も重要なのか。これは担当者の意思決定もそうなんだけども、会社としていわゆる意思決定すべき人が意思決定をするために、もしくは意思決定をさせるために、何をしていかなきゃいけないかというと、やっぱりシェアが上がらない、売上が鈍化している構造的理由を明確にするということはすごく重要で。これって社内の共通言語になるんですよね。結局、意思決定すべき人が意思決定できないのは、シェアが上がらない構造的理由をいつまで経っても目の前に持ってこないからなんですよね。それを持っていって、なるほどということが明確になれば、それは決めるべき人が決めるはずなので。それで決められないとなるとちょっと別の話になってしまうのであれですけども。基本的になぜ決められないか。日本の人たちは優秀、ビジネスマンは優秀なのでね、決めるんですよね。なぜ決められないかというと、やっぱり決めるだけの明確な理由がそこにない、すべてがなんとなくになってしまっているという。やっぱりこれは僕が今まで見てきた企業、もうもうみんなそうですよね。意思決定、10年間課題が変わらないのは、なぜならば10年間問題の構造的な理由を明確にしないからなんですよね。これが明確になって、社内の共通言語になるわけですよね。明確なので、明確だということは共通言語になるわけ。そうすると、やっぱり意思決定しなかったら、意思決定しない人が責任を問われるので、これはやっぱりすごく重要なことなんですよね。
構造的に言うってどういうことかというと、なぜ売上が鈍化しているのか、なぜシェアがこれ以上上がらないのか、これね、多くの場合というか、もう99%、チャネルに問題があるんですよね。だって、ある程度売れているわけじゃないですか。10億、15億、なんなら20億ぐらいありますと。でも、本来は30億40億50億やっていかないといけないんだという。おそらく5億のFMCG、食品・飲料・菓子・日用品等の消費財メーカー、まあまあ、飲料なのか、菓子なのかにもよってちょっといろいろ金額は変わると思いますけど、ベトナム、インドネシア、フィリピンにおける数字って、おおよそ1カ国そんなものだと思うんですよね。そんな中で、それはシェアにしてみるともう本当に数%の話で、それをやっぱりさらに高めていくということをやろうとすると、問題の構造的理由をやっぱり明確にしていかないといけない。ほとんどの場合が、商品売れているわけですから、商品とか価格とかプロモーションとかというよりも、プロモーションも結局チャネルがしっかりしていないと、プロモーション打ったって意味ないし、チャネルを基軸で考えていくと、このチャネルまで獲らないと、これだけのシェアはいかないんだ、これだけの売上はいかないんだ、じゃあ、金額をここまで下げないととか、じゃあ、商品をこういうふうに変えないとという、こういう発想になってくるので、基本的にはチャネル基軸で考えないといけないんですよね。商品中心に考えるのはね、先進国の話であって、新興国は基本的にはチャネル中心で考えていかないと、シェアなんか上がらないんですよね。シェアというのは、ひとりよがりではなくて、他社から1%シェアを奪うから自分たちのシェアが1%上がる話なので、基本的には他社との比較なんですよね。シェアが上がらない構造的要因がどこにあるかというと、他社の競争力に比べて自分たちのチャネルの競争力がどれだけ弱いのかというところを開いていく。例えばディストリビューターの数、質、それから自社のセールスマンの数、質、組織体制、マネジメント体制、そういったものを全部数字で見ていくと、なるほどと、競合の競争力を100とした場合に自分たちは70ぐらいでやれてるのかなと思ったけども、全然違った、40じゃんとかね、こういうことが往々にしてあるわけですよね。じゃあ、40だから経営資源を、人を投下すればいいのか何なのかってね、これは現実的に投下できないわけですよ。投下できるんだったらもっと早くやっているのでね。プロモーション費用を投下すればいいのかって、できないんですよね。そうすると、やっぱり戦略が必要になる、てこが必要になってくるわけですよね。同じ経営資源で戦えないので、その限られた経営資源をどこに集中させるかということが、これがまさにマーケティング戦略であって、ここを考えるのがシェアを上げることだし、売上を拡大していくことになるので、やっぱり自分たちが鈍化している理由、構造的理由、これをしっかりと明確にするということが、僕は本当に大切な第一歩だと思います。
皆さん、今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。



