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埼玉大学 副学長 井原 基 先生との対談を振り返って

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この動画の要点

  • 埼玉大学副学長・井原基氏との対談、全4回を振り返る回になる。
  • 新興国の販売チャネル戦略では、いま日本で最も詳しい研究者になる。
  • 敵を知ること、つまり基準値を持つことが勝つための肝になる。
  • チャネルは表の中の裏の競争力。だから実態が見えにくいままになる。

対談の中身をお伝えする回です。『アジア新興国チャネル戦略論』の紹介から始まり、基準値、表の中の裏の競争力、花王とライオンの販売チャネルの違いまでを扱いました。シェアは相対的なもので、競合から1%奪うから自分の1%が上がります。10億を目指すときと50億を目指すときでは、組み立てるべきチャネルがまるで違います。日本の消費財メーカーは欧米先進グローバル企業の後発なので、周りにある成功と失敗を知ったうえで組み立てられます。企業の事例を客観的に、良し悪しをはっきり書いた一冊としてもおすすめできます。

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、先日私のPodcast番組で埼玉大学の井原基先生をお招きして対談をさせていただいたので、ちょっとその対談の振り返りをこのYouTube番組のほうでやっていきたいなというふうに思います。

埼玉大学の井原先生、販売チャネル戦略、新興国市場における販売チャネル戦略の、今たぶん日本で第一人者じゃないかなと、最も詳しい方じゃないかなというふうに思いますが、その井原先生が今年こういう本を出して、この番組でも何回かご案内していると思いますが、その井原先生をPodcast番組、これは皆さん見ていただいているのはYouTubeですけど、Podcastというのがあって、YouTubeより結構だいぶ前に放送を開始していて、もう10年以上やっているんじゃないかな。YouTubeも結構長いですけど、Podcastのほうも10年以上やっていて。こんなマニアックな題材のね、新興国のチャネルみたいなね。マーケティングだったらまだ広いんですけど、マーケティングからグローバルのマーケティングというと、さらにマーケティングを100とした場合にグローバルというとたぶん5%ぐらいまで減ってしまって、さらにそこからアジア新興国、さらに半分に減って、さらにそこから販売チャネルというと、もう本当に聞く人はマニアックみたいな、この番組を見ている方は相当マニアックな方だと思うんですが…。私はいいんです。数ではなくて、本当に今、アジア新興国の事業の最前線でお困りになっている方のために情報をお届けするということでやっておりますので、マニアックな番組で結構なんですが…。そのマニアックなPodcastの番組に井原基先生をお招きして対談をして、非常に良い対談だったので皆さんもぜひPodcastを聞いていただきたいなというふうに思うんですが、その番組をちょっと今日は振り返っていきたいなと思っていて…。

全4回にわたって放送させてもらって、たぶんこのYouTubeが公開されている頃にはもうPodcastは公開されているんじゃないかなと思うんですが、1つがこの『アジア新興国チャネル戦略論』、白桃書房から先生が今年出したこの本の内容についてご紹介をさせていただいたと。この本、私ももう今、3回目読んでいますけど、なんかいろいろついていますけど、非常に勉強になる本で。この本の冒頭、1章か2章に私の専門を先行研究として挙げていただいていて、それが先生がおっしゃっていることと比べてどうなんだみたいなね、そういうことが書いてあって。僕、井原先生を全然知らなくて。全然知らなくて、明治大学名誉教授の大石先生に去年の暮れにご紹介いただいてお知り合いになったんですよね。ご飯を食べながらいろいろ話していたら、めちゃめちゃマニアックで詳しいので、うわー、すごいなと。大石先生ってグローバル・マーケティングの権威ですよね。中でもチャネルの重要性をいち早く訴えられた先生だというふうに僕は理解していて、もう10年以上大石先生にいろいろ教えていただいて、この井原先生は、このチャネルに、新興国のチャネルにもろに特化しているという、そういう先生で。この本は4,000円するんですけど、税込で、価値あると思います。いろんな先生の調査会社も顔負けの研究成果がいっぱい出ているので。結構いろんな企業のことも書いてあって。やっぱりこういう本って、企業の事例とかを載せるときにやっぱり企業にインタビューをさせてもらうので、わざわざ時間を取ってインタビューさせてもらっておいて、その企業にとってマイナスになるようなことはなかなか書きにくいんだけども、この井原先生は結構客観的に見て、「ここは良いよね、ここは悪いよね」ということを明確にやっぱりおっしゃられる先生なので。世の中にいっぱいあるんですよ、何々の何とか国の展開とかいろいろあるんだけども、すごくもうポジティブな側面からしか描いてないので、なんかこれ実態とすごい乖離があるよねと、われわれ実務者からするとあるんですけど、そういうことがない、ファクトベースの本なので、非常におすすめです。こういう話をまずやったという。

2回目の番組では、敵を知ることが勝つための肝ということで、やっぱり基準値の話なんですよね、これって、僕がずっと言っている基準値、リファレンス・バリュー、ベンチマーク、2つの意味合いがありますけど、この基準値を持たないでどうやって自分たちの売上やシェアを上げるのと。シェアなんていうのは特に相対的な中で生まれてくるものなので、敵から1%のシェアを奪うから自分たちのシェアが1%上がりますよと。売上だって、10億、50億、100億目指すって、それぞれの目標に対して、10億を目指すときのチャネルと50億を目指すときのチャネルって全然違うし、それを3年でやるのか6年でやるのかによっても全然組み立て方が変わってくるので、基準値というものを知らないといけない。多くの日本企業は、アジア新興国展開がパイオニアですという企業っていなくて、基本的には欧米先進グローバル企業の展開の後発で出て行っているので、やっぱり良い成功事例、失敗事例がいっぱい周りにあるので、これを知った上で自分たちの戦略を組み立てるということがものすごく重要だよねと。だから、やっぱり敵を知らないで勝つなんていうのは、自分たちは良い商品を持っているから敵関係なんですと、彼らとはちょっともう一線をあれした商品なんですということで行くんですけど、やっぱり敵を知るということは僕はもう絶対の基本だと思うので。事実、シェアの高い企業はものすごく基準値を大切にしているので、そのお話を2回目にやって。

あと、3回目に「チャネルは表の中の裏の競争力」という、こういうことを話したんですけど。「チャネルは表の中の裏の競争力」、これはどういうことかというと、マーケティングとかグローバル・マーケティングって非常に表の話ですよね。皆さんからもよく見えている話、マーケティング。実はシェアが上がらない要因がチャネルにあるんじゃないか、こういうことを大石先生とかわれわれが言い出しているのも、たぶん15年とか、もうちょっと前だと20年とか、それぐらいの中なんですよね。昔、20年前に「チャネルが弱いんじゃないか」と言ったって、「何言ってんだ」という話だったんですよね。特にB2Cはやっぱりチャネルが弱くて、B2Bは製品が良ければチャネルなんて関係ないんですよ。なぜならば、その企業しかつくれないし、圧倒的な優位性が目で見て分かるものをつくっていたりすることがあるわけですよね。例えば半導体製造装置なんかめちゃめちゃ分かりやすいですよね。しかも、直販なので、ディストリビューションとか、そういうのは関係ない。こういう例外もあるんだけども、日用消費財とかのB2Cはめちゃめちゃチャネル。そのチャネルが実はすごい重要なのに、表の中の裏に隠れてしまっているから、なかなかそれが問題だという認識をするまでに日本企業はだいぶ時間がかかりましたよねという、そんなお話を3回目でさせてもらって。

4回目で花王とライオン、花王さんとライオンさんの販売チャネルの違いみたいな話をやったという、この本にも出ていますので、そんな話をさせてもらったという。そんな全4回シリーズになっておりますので、ぜひご興味のある方は、Podcast、弊社のホームページからさくっと探せるようになっていますので。YouTubeもそうですけど、Podcastも、弊社のWebサイト、だいぶ使いやすく更新していて、文字起こしのデータなんかも取れるようになって読めるようになっていますので、ぜひ見てみてください。

それでは、今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。

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