東:こんにちは。ナビゲーターの東忠男です。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
東:森辺さん、引き続き南アフリカで、前回はケープタウンの様子をお話されたと思うんですけど、ちょっとここで南アフリカに…。1年前にはこの南アフリカ―のツアーの様子もお話していますけど、最近から聞かれているリスナーさんもいらっしゃると思うので、当然、南アフリカになかなか行ったことがないという方も、行ったことがある人のほうが少ないと思うんですけど、なかなか。その中で、南アフリカってどんなところか簡単に。
森辺:アフリカ大陸の一番下にある国でもともとは白人が政治経済を牛耳っていた、そんな国なわけですよね。それが、アパルトヘイトと言われる制度があって、うちの親父が昔、行ったときに、確かまだそのときはアパルトヘイトがあって。白人専用のトイレがあって、ホテルとかレストランとか、黒人専用のがあって。日本人は当時から名誉白人とかで白人側のカウントだったんですよね。ホワイトかブラックかってあるじゃないですか。われわれは何なんだというとカラードと言われる、ホワイトではないけどブラックでもないと。カラード、色がついているという、うまいこと言うなあという話なんだけども、そういう立ち位置なんだけど、名誉白人ということで日本人は唯一アジア人の中で名誉白人扱いだったんですよね。でも、うちの親父が言っていましたけど、白人のホテルに泊まって、白人の入るプールがあるじゃないですか、そこに親父が飛び込んだら白人がさーっとプールから出て行ったということを、僕、子どものときに聞かされて、なんていやらしい国だって思ったのが当時だったんですよね。南アフリカにこうして何回か行くと、南アフリカの白人の人が聞いていたらいやだなと思うんですけど、なんかちょっと差別しそうな白人の顔だなというのは正直感じるんですよ。だって、つい何十年か前まで白人至上主義とまでは言わないけども、白人と黒人は違うんだって言い続けていた人たちだから。そりゃあアメリカ本土で見る白人、アメリカにも差別はあるんですよ、ただ、それとはちょっと違う、なんか納得という顔をしている白人が多くて。ごめんなさい、南アフリカの白人の皆さん。けど、そんなふうに感じちゃったんですよね。そこからネルソン・マンデラが大統領になって、政権が白人から。アパルトヘイトがなくなって。でも、ネルソン・マンデラが素晴らしかったのは、白人に自由を奪われていたにもかかわらず黒人が白人を今度迫害したりとかあれするんではなくて、どちらかと言うと白人を許す、共存していくということをネルソン・マンデラは言って。18年19年投獄されていたんですよ。にもかかわらずそんなことを言う彼の器の大きさというか、先を見渡す力というか、今は非常にうまく、うまくいっているとは言いませんけども、いろんな問題は抱えつつも。
東:発展して。
森辺:発展していっているという、そんな国ですかね。
東:実際に今回ツアーに行かれた方々も初めての人が結構ほとんどだったと思うんですけども、行く前のイメージと行ったあとの印象ってどう変わったとか、どんな感じなんですか?
森辺:僕もそうだったんですけど、ツアーの参加者が皆さん口にして、「なんで来たの? 南アフリカ、ビジネスなんかないでしょう?」「ないよ」と。「やるつもりあるの?」「いや、それもないです」と。「なんで来たの?」「こんなことでもなかったら南アフリカになんか一生行かないと思ったから」と言うんですよね。僕もそうで、こんなことでもなかったら南アフリカになんか行きませんよね、ビジネスしないんですからね。そんなのが行くきっかけでしたと。行ってみて皆さん、こぞって言うのは、「ここってヨーロッパとアフリカが混在しているところですね」ということを言われる。どういうことかというと、やっぱりヨーロッパにとっての避暑地になっているところがあって。その中に貧困、スラムであったり、そういったところがあって、それが非常に隣接しているんですよね。道のこっちからこっちは本当に違法居住区になっているし、でも、こっちからこっちは普通に白人が住んでいるとかっていう、そういうものもあって。サファリもあって。だから、「われわれがアフリカって言ってイメージするものと、ヨーロッパが混在している、そういうところですね」という印象を持たれたというのが多くの参加者の印象ですかね。
東:結構、思ったよりも発展している。
森辺:発展していますね。そうですね。GDPで言うと中国の平均値と大して変わらなかったと思うんですよね。中国を平均値で見ること自体がそもそもちょっとナンセンスなんだけども、平均しちゃえばあそこと確か変わらなかったと思うので、比較的発展していて。一時期、アパルトヘイトが廃止になったときに白人があそこから投資を引いたんですけど、今はまた戻って来ているので非常にいい状況になっていますかね。
東:分かりました。森辺さん、今日はお時間が来たのでここまでにしたいと思います。森辺さん、ありがとうございました。
森辺:ありがとうございました。
<終了>