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第180回 海外ビジネス 主要競合のチャネル戦略の可視化

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。いつも当番組をご覧いただき、誠にありがとうございます。まだチャンネル登録がお済でない方は、ぜひチャンネル登録をお願いします。この辺にチャンネル登録ボタンがあります。

さて、早速ですが、本題に入っていきたいと思います。前回から、競合の可視化の重要性ということでお話をしてきましたが、ちょっと前回のスライドを出していただいて。このお話、覚えていますかね、前回、競合の可視化が重要ですよと、競合の可視化がなぜ重要かというお話をして。その競合の可視化の中でも、その可視化する情報を、どういう情報を可視化すればいいのかな、の(1)(2)(3)があると。その今日は、(1)の内容についてさらに詳しくお話をしていきたいなというふうに思います。じゃあ、スライドを戻してもらって、競合の可視化、チャネル戦略の可視化ということで、(1)「主要競合のチャネル戦略の可視化」ということでお話をしたいと思います。

この「主要競合のチャネル戦略の可視化」なんですけど、具体的にどういうことを可視化するのかという話なんですが、いわゆるその彼らがチャネル戦略をどういうふうに考えているのかという、非常に大枠の部分をしっかりと可視化しましょうと。例えば、この図は、GTとかTTとかMTというふうに書いてあるので、消費財のディストリビューション・チャネルで、また、B2Bになってくると小売がないので、基本的にはこのGT、TT、MTというのがユーザーに代わるわけなので、ちょっと違う図になると思うんですけど、今回はこのFMCG、食品・飲料・菓子・日用品等の、いわゆるFMCGのディストリビューション・チャネルを例にお話をしたいんですが。彼らが一体直販とディストリビューター経由をどういうふうにマーケットで分けているのか。この図で言うと、いわゆる都市部・地方部を含めて、MTに関しては直販をしていると。地方だろうが何だろうが、主要なチェーン展開をしているMTの場合は、セントラル物流に商品をドーンと押し込んで、そこから物流がガーッとセントラル物流が出ているので、基本、自分たちで直販できちゃったりするわけですよね。なので、外資なんかは、先進的なグローバル消費財メーカーなんかは、もう完全に現地法人があれば直販をしていますと。一方で、日本の消費財メーカーの場合、現法があっても、ここに1社ディストリビューターをかませてMTに入れているというケースも結構あって、そこも実はすごく遅れていたりするところだと思います。

一方で、そのGTとかTT、いわゆるGTというのは、グローサリーとか、そういうPOSレジの入っていないけど、TTとは呼べないような小売をここでは定義をしています。TTはTraditional Trade、その通りなので、TTに関しては、やっぱり、都市部も地方部も基本的にはディストリビューター経由ですと。そのディストリビューターも大規模・中規模・小規模と3種類使っていて、それぞれのエリアで何社ずつ使っていて、さらにこういうところを使っていて、二次店もこうあってみたいな、この全体のストラクチャーを可視化するということはすごく重要で。まず、ストラクチャーなんですよね。ディストリビューション・チャネルのストラクチャーがちゃんとあって、それがどういう組織でどう機能しているかということがすごく重要で、この主要競合のチャネル戦略の可視化というのは、B2CのFMCGの場合、直販とディストリビューター経由、対ターゲットに対して、どういうターゲットに対して直販なんだと、どういうターゲットに対してディストリビューター経由なんだということを、まず大枠のストラクチャーを把握する。このストラクチャーが自分たちのストラクチャーと比べてどれぐらい差があるのかと。いや、向こうはMTは直販しているわ、TTはディストリビューター経由で、なおかつ、8社も9社も10社も使っていますよと。一方で、自分たちは1社のディストリビューターで、それを通じてMTもTTもGTも何もかもディストリビューターですみたいな話だと、全く、ディストリビューションのストラクチャーが変わってくるわけですよね。そうすると、この1社しか使っていないディストリビューターと、競合の10社使っているディストリビューターの戦闘能力が本当に一緒なのかということを、今度は数値で見ていく。数値で見ていくと、一緒だったら別に、たぶんマーケットシェアもそれは一緒なので、そんなに大きなチャネル上の開きというのは出てこないんですけど、これを見ていくと、だいたいもう●9対10とか、8対20ぐらいで●(04:39)チャネルの差がそこにはあって、なかなかいいチャネルになっていないというケースがあるので、こういったことを主要競合のチャネル戦略の可視化では見ていくと。

このチャネル戦略の可視化を見ていくと、貴社の現状を分析することができるわけで、比較分析をするとベストプラクティスとして敵のチャネル戦略を学べるわけですよね。それをベースに自分たちの既存のチャネルを改善していったり、また、これから新規で入る場合には、それを参考にチャネルをつくっていったりするということができるので、主要競合のチャネル戦略をしっかり見ていくということは、この競合の可視化の中でもすごく重要なコンテンツになってきます。

次回は、2個目の、ちょっとまたスライドを戻してもらって、この2個目の主要競合のディストリビューション・ネットワークの可視化って、これが一体どういうものなのかということを少し深掘ってお話をしていきたいと思います。

それでは、今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。