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【本の解説】シンガポール市場 近代小売市場に関する考察

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、この『ASEAN6における販売チャネル戦略』 同文舘出版から私が去年出している本ですが、この解説をしていきたいと思います。対象はFMCG、消費財、食品・飲料・菓子・日用品等の消費財メーカーになりますが、BtoBの製造業も自分たちの事業に置き換えて聞いてもらえればと思います。

今日は172ページぐらいからですかね、シンガポールの主要小売プレイヤーということで、シンガポールはね、主要の近代小売というのは1,000店舗ぐらいしかないですよと。基本的には伝統小売はないというふうに思ってくださいということで、一番ね、最大のスーパーチェーンはね、NTUCフェアプライスということで、通称フェアプライスということなんですけど、フェアプライスがやっぱり一番最大規模ですね。2番手がコールドストレージで、コールドストレージは皆さんたぶん知っている方も多いと思うんですよ。オーチャードロードの髙島屋の地下に入っているスーパーがコールドストレージなので、あそこでみんな何かを買ったりすると思うので、コールドストレージが2番目に大きいところであると。あと、3番目が確かシェンションだったと思うんですよね、シェンションが3番目で。4番目がドン・キホーテですかね、が入っていると。5番目が…。5番目がもうないのかな、それぐらいで。ドン・キホーテはもう本当に大成功で、今ちょっと利益がちょっと沈んでいるとかっていう一部報道もありますけど、何年か前に当時出て、ドンドンドンドンキの歌で、向こうだとドン・キホーテじゃなくて、ドンドンドンキと言うのかな。非常にたくさんの人で賑わって、焼き芋が人気でなんていうのがありましたけど、そんな感じですと。

セブンイレブンがね、これも少なくて430店舗。僕がちょうどいた1980年代の後半だったかな、それぐらいに確か1号店が出ているんですよ。そこから30年、30年かけて430店舗なので。これは何を意味しているかと言うと、やっぱり小さい。でも、東京23区と同じぐらいでね、東京23区の、じゃあ、コンビニの数は430店舗かと言うと、430店舗じゃないので、やっぱり日本でわれわれが感じているような、コンビニに感じているような感じでやっぱりコンビニというのは使われないということを認識する必要があるのかなというふうには非常に思います。人々の生活レベルは非常に高い、東京23区と比較しても遜色ないか、むしろそれ以上で、1人あたりのGDPは確かに富裕層が引き上げているものの、非常に最先端で、今は駐在員の、日本人の駐在員のお給料よりも、シンガポール人のお給料のほうが高いというぐらいですから。それは23区ですねと。東京もね、23区まで数えるとね、いろんな東京がありますから、そういう意味では非常に同じような生活水準をしていて、同じような所得を得ている人たちがいる中で、片やね、日本ってセブンイレブンだけで2万店を超えていて、そのうちのかなりの割合が東京だと思うんですけど、一方でね、シンガポールの場合は430店舗だけなのでね、コンビニ形態が日本にいかにマッチした特殊事情かというね、日本とタイですよね。そんなことですねと、小売はそんな感じです。

あと、176ページからDKSH…、DKSHというか、あれですね、主要ディストリビューターのお話、デルフィーとか、主要どころをいくつか紹介しています。178ページ以降は販売チャネルに関して、導入コストを最小限に抑えた近代小売への導入。結局ね、いかに導入コストを、いわゆるリスティング、棚代などを抑えて近代小売に入って、そして、週販がその導入コストを超えないといけないというのが非常にキーなので、輸入品を輸入品棚に載せてとかね、年に1回髙島屋でイベントをやってみたいなね、そういうレベルで輸出でやるんだったらいいですけど、本当にしっかりシンガポール人に根付いてやろうと思うと、導入費を超えられるだけのセルアウトをつくるということが、もうこれは1つポイントになるので、そこの計算が非常に重要でるということと、近代小売との密接なコミュニケーション、関係づくり、これも非常に重要になってくるので、そんなところが大変重要ですよ、ということです。

あと、179ページからね、ASEANへの波及に関しても記載をしてありますので、確認していただければと思います。シンガポール自身はね、いわゆるそんなに大きな売上や利益を求めないのであれば、シンガポール単体をグッと狙ってね、やりやすい国ですから、香港と同様ね、やるというのは全然OKですけども、大手の消費財メーカーがシンガポールだけというわけにはなかなかいかないので、本当に他国とセットでやるとかね、他国のついでにやるとか、そんな市場なのかなというふうに思います。

では、次回以降マレーシアをやっていきたいと思いますので、この本の解説もね、あとマレーシア、タイで終わりですね。やっていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。